Nianticは位置情報ゲーム『Pokémon GO』において、世界的な健康事情を配慮し“個々の環境”でもより楽しめるようなアップデートを配信した。日本の公式サイトではアップデート内容が紹介され、海外メディアPolygonに対しては今回のアップデートを実施した背景が伝えられている。
同誌へと送られたNianticの声明によれば、今回のアップデートは現在の世界的な健康事情をもとに作られたという。明言はされていないが、Polygonが「コロナウイルスにより一時的に『Pokémon GO』でプレイヤーが外出しないようになる」という記事を報じているとおり、新型コロナウイルスの感染の拡大に対して、プレイヤーが自宅から遠く離れた場所へ行かずともゲームを楽しめるよう選択肢を追加したと考えられる。
具体的には、自分の周囲にポケモンを呼び寄せる「おこう」の30個セットが一回のみ1ポケコイン(100ポケコイン=100円)で購入できるようになった。ポケモンの生息地も増加しており、野生でポケモンに出会いやすくなっている。このほかにも「ふかそうち」を使った際にタマゴをかえすための距離が半分になり、ポケストップからのギフトが手に入りやすくなるという。
位置情報ゲームである『Pokémon GO』では、通常は歩きながらポケモンを集め各所のポケストップを巡るプレイや特定のポケストップに張り付いてのプレイが代表的となっているが、今回のアップデートで前者における効率は高まり移動する距離も短くなると考えられる。一方でこれらの更新は一時的なもとなっており、終了期間は不明だが今後追って通知があるという。
すでに日本・韓国・イタリアでは、「ダークライ」や「ギラティナ(アナザーフォルム)」などが登場するレイドイベントは延期となった。3月20日以降には「謎めいたウィークエンドイベント」や「こせいだいポケモンの謎を解け!」の開催が予定されているが、今回のアップデートに際して今後のイベントは状況次第で変更や中止となる可能性があると伝えられている。
一方でNianticは、「これらのアップデートは現在の世界的な健康事情をもとにしたものですが、どこへ行ってなにをするのが最適なのかは、自分とコミュニティの健康を考慮した上でプレイヤーが決断することも推奨しています」とPolygonにコメントするなど、『Pokémon GO』の外出プレイ自体は今回の声明で禁止したり制限を掛けておらず、あくまでプレイヤーの判断に委ねている。
ライター/古嶋誉幸