パブリッシャーのGames Operatorsは、DreamStorm Studiosの開発する環境保護RTS『Natural Instincts』の開発費用を募るKickstarterキャンペーンを開始した。発表にともない、Steamストアページも開設されている。
『Natural Instincts』は、動物たちの生活を見守りながら生態系の維持を手助けする少し変わり種のリアルタイム制ストラテジーゲームだ。ヨーロッパの森林や南極、アフリカのサバンナなど6種類の地域が登場し、それぞれが異なる生態系を持つ。
動物たちはそれぞれ異なる生活様式を持っている。草食動物は草を食み、肉食動物は草食動物を狩る。夜行性や昼行性を持つものもいるだろう。「肉食獣に狩られるのはかわいそう」と草食動物ばかりをひいきすると、やがて生態系のバランスが壊れてしまうだろう。バランスはいとも簡単に崩れてしまう。
また、動物の持つ長所や短所などの性質は、遺伝子として子孫に受け継がれていく。攻撃的な狼のつがいで子孫をより攻撃的な種族にしたり、逃げ足の速いウサギを交配させてどんな捕食者にも捕まらないウサギを育てたりと、プレイヤー次第でさまざまな生態系を生み出すことができる。
ただし、動物に迫る危険は食物連鎖だけでない。人間の生活圏が近ければ森林を貫く道路を車が走るほか、不法投棄物や希少な動物を求める密猟者に遭遇する可能性もある。干ばつや火災などの天災も起きるため、プレイヤーは動物たちを誘導し、危険から遠ざける必要がある。
そうしていくうちに動物たちは次第にプレイヤーの教えを覚え、みずから危険を回避できるように成長していく。うまく生態系を維持できれば、ペンギンのコロニーやオオカミの群れ、ライオンのハーレムをじっくりと観察することができるだろう。
クラウドファンディングの目標金額は1万5000カナダドル(約117万円)。20カナダドル(約1600円)以上の支援でゲームキーが配布されるが、先着500名に限り15カナダドル(約1200円)で同様のリワードが得られる。
25カナダドル(約2000円)以上の支援には「48時間以内のアルファ版の提供」が設定されており、ある程度の段階まで開発が進んでいるようだ。そのほかのリワードについては2020年9月の配信が予定されている。
戦争をテーマにしたRTSは多いが、生存競争をテーマにしたRTSはあまり見かけない。個性的なRTS『Natural Instincts』に興味があれば、Steamのウィッシュリストに登録したり、Kickstarterから開発を支援したりしてみてほしい。
ライター/古嶋誉幸