アイスランド・レイキャビクに拠点を置くCCP Gamesは、同社が開発および運営を手がけるMMO【※】宇宙SFゲーム『EVE Online(イブ オンライン)』にて、日本時間2020年12月31日に大型戦争「M2-XFEの殺戮」が勃発したと発表した。
今回の被害総額は過去最大の被害総額を記録した2014年の「B-R5RBの大虐殺」を上回り、日本円にして3500万円以上の価値に相当するゲーム内資産が破壊されたという。
※MMO
Massively Multiplayer Online(大規模多人数同時参加型)の略。運営会社の設置したサーバー内の世界に、数百~数千のプレイヤーが同時接続し、オンラインで同期して楽しむタイプの作品。
『EVE Online』は、広大な宇宙を舞台に宇宙探索や戦闘、採掘、産業、経済など、さまざまな物語や歴史をプレイヤーコミュニティー主導の形で自由に生み出せるタイトルだ。2020年10月には6500名以上のプレイヤーが同時参加する作品史上最大規模のプレイヤー間戦争(PvP)が発生したほか、2019年3月には実時間で9年をかけて、ゲーム内に存在する7805の恒星系を巡った女性パイロットの偉業も報じられている。
また、2020年12月8日にはCCP Gamesが直接運営するかたちでの完全日本語版サービスも始まり、サービス開始日には日本人プレイヤーの参入を祝うべく、桜にインスパイアされた花火を打ち上げるゲーム内のライブイベントが実施された。
発表によれば今回発生した「M2-XFEの殺戮」では、運用するために膨大な実時間とゲーム内通貨を必要とする機動要塞「タイタン」が251隻以上撃墜。ゲーム内総数の約6分の1に相当するタイタンが失われている。
なお、CCP Gamesの開発ブログによると1月2日にも「M2-XFE」の星系で会戦が発生しており、2020年10月の「FWST-8艦隊戦争」を超える6739人のプレイヤーの同時参加によって、一時的にサーバー障害も引き起こされたようだ。
「M2-XFEの殺戮」と「B-R5RBの大虐殺」の比較を含むリリース文は以下のとおり。
『EVE Online』の歴史の中で最も破壊的な戦争となった「M2-XFE の殺戮」が大晦日に勃発し、過去最悪と言われた「B-R5RB の大虐殺」の時の 3 倍以上のタイタンが撃沈されました。
EVE の歴史上、最も高額な戦闘は、2014 年 1 月に起こった「B-R5RB の大虐殺」でした。この戦争では、11 兆 ISK 以上の被害総額、75 人のタイタンが撃沈されました。
そして、今回大晦日に勃発した「M2-XFE の殺戮」では、被害総額は 23 兆 ISK、撃沈されたタイタンは 251 隻以上。これは存在するタイタンの約 1/6 に相当します。
「B-R5RB の大虐殺」と「M2-XFE の殺戮」を並べて比較すると、次のようになります。
B-R5RB の大虐殺
• 参加プレイヤー数: 2,670
• ISK 被害総額: 11,000,000,000,000
• 実世界の価値:$330,000
• タイタンの関与数:215
• スーパーキャリアの関与数: 445
• ドレッドノートの関与数:1,172
• キャリア関与数: 647
• タイタンの撃沈数:75
M2-XFE の殺戮
• 参加プレイヤー数: ~5,600
• ISK 被害総額: 23,600,000,000,000
• 実世界の価値:$347,000
• タイタンの関与数:1,200
• スーパーキャリアの関与数:400
• ドレッドノートの関与数:445
• キャリア関与数:250
• タイタンの撃沈数: 251
ライター/ヨシムネ