SFでもっとも権威ある「ネビュラ賞」ゲーム部門のノミネートが発表。今年は『Hades』『Spiritfarer』『Kentucky Route Zero』がノミネート

 アメリカSFファンタジー作家協会は、第56回ネビュラ賞のゲームライティング部門のノミネート作品を発表した。受賞結果は現地時間6月4日(金)から6日(日)にオンライン開催されるネビュラ賞のセレモニーで発表される予定だ。

※ノミネート作品を伝えるアメリカSFファンタジー作家協会のツイート

 ノミネート作品は以下のとおり。

『Blaseball』 Stephen Bell、Joel Clark、Sam Rosenthal (The Game Band)
『Hades』 Greg Kasavin (Supergiant)
『Kentucky Route Zero』 Jake Elliott (Cardboard Computer)
『The Luminous Underground』 Phoebe Barton (Choice of Games)
『Scents & Semiosis』 Sam Kabo Ashwell、Cat Manning、Caleb Wilson、Yoon Ha Lee (Self)
『Spiritfarer』 Nicolas Guérin、Maxime Monast、Alex Tommi-Morin (Thunder Lotus Games)

 1966年からはじまった長い歴史を持つネビュラ賞は、作家、編集者、評論家などで構成されるアメリカSFファンタジー作家協会の会員の投票で受賞作品が決定される。SFとファンタジー作品が対象だが、特にSFの分野ではもっとも権威のある賞といわれている。

 ゲームライティング賞は2018年11月に新設が決まり、おもな対象はビデオゲーム、テーブルトークRPG、インタラクティブな小説や映像、ゲームツールキットなどが含まれいる。いくつかの指標によれば、「インタラクティブ、またはプレイアブルな物語主導の作品(言葉を使わないゲームも対象)」、「少なくとも1人のライターがクレジットされている」、「新バージョンであっても大幅に変更が加えていれば選考対象」となるそうだ。ただし、前提としてネビュラ賞は、アメリカで英語言語にてリリースされた作品に限られている。

 2019年度は『ゴッド・オブ・ウォー』などを退け、Netflixのインタラクティブ映像作品『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』が初のゲームライティング部門受賞作品となった。また2020年度は『Disco Elysium』『アウター・ワイルズ』などがノミネートされる中で『アウター・ワールド』が受賞している。

(画像はケンタッキー ルート ゼロ : TV エディション『Kentucky Route Zero: TV Edition』 ダウンロード版 | My Nintendo Storeより)
(画像はSpiritfarer| My Nintendo Storeより)
(画像はSteam 『Hades』より)
(画像はTwitter@BLASEBALL COMMISSIONERより)

 今回のノミネートはインディーゲームが目立つ結果となっており、ブラウザ野球シミュレーションホラーゲーム『Blaseball』や、死者の魂を船で送るマネジメントゲーム『Spiritfarer』、The Game Awards 2020にもノミネートされたローグライク・アクション『Hades』、選択肢によって香水にまつわる物語が自動生成される『Scents & Semiosis』、文学的な雰囲気が特徴のポイント&クリックアドベンチャー『Kentucky Route Zero』がノミネートされた。

 またネビュラ賞としては早くも常連となっているChoice of Gamesから『The Luminous Underground』が選考対象になっている。Choice of Gamesとは、選択肢が数多くあるアメリカ独自のノベルゲームで、グラフィックや音楽、効果音は使われていない。LGBTQがテーマとなっている作品が多く、アプリから簡単にゲームが作れることもあり、数多くのユーザーが創作をしている。

 ほかのゲームアワードと比較しても一風変わったノミネートとなっており、どのように結果となるのか興味深いといえるだろう。受賞結果は現地時間6月4日から6日に発表される予定だ。

ライター/福山幸司

ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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