今年1月11日にRazerが発表したコンセプト製品である“ゲーミングマスク”こと「Project Hazel」が本当に製品化されることが明らかとなった。海外メディアUSA TODAYがRazerに確認をしニュースとして報じている。
※今年1月に公開された「Project Hazel」の紹介トレイラー。
「Project Hazel」は、NIOSH(米国労働安全衛生研究所)のN95規格を満たした樹脂製マスクのコンセプトデザインだ。N95マスクとは、5マイクロメートル以下の飛沫核に付着した病原体を捕集することができ、着用者の肺への病原体の侵入を防ぐことができるマスクを指す。N95の95は、塩化ナトリウム(空力学的質量径0.3μm)の捕集効率試験で95%以上捕集することを意味している。
マスク前面左右には交換可能なフィルターを採用した充電式ベンチレーターがふたつ取り付けられており、内部の熱や二酸化炭素を取り除き外部から冷たい空気を取り入れるように設計されている。バッテリーは終日使用できる容量があり、専用の充電ケースには紫外線による滅菌機能も搭載。マスク内部にマイクとアンプを備え付けているため、話し声がマスクの中でくぐもることもないという。
ゲーミングデバイスのトップメーカーRazerが開発しているため、当然のように1680万色に光るLEDライトも取り付けられ、「ゲーミングマスク」としてのゲーミング規格もパスしているといえるだろう。なお、ここまでは「Project Hazel」のコンセプトデザインとして紹介された機能となっており、製品版として生産されるにあたり搭載されないものがある可能性があることに注意したい。
今回のニュースを報じたUSA TODAYに対し、Razerのビジネス開発担当アソシエイトディレクターであるアディー・タン氏が下記のようにコメントしている。
「Razerは、CES 2021で発表されたコンセプトデザインであるProject Hazelにインスパイアされたスマートフェイスマスクの量産に取り組んでいます。最終製品は、Razerのサージカルマスク、布製マスク、スマートマスクのポートフォリオの一部として、2021年第3四半期に発売される予定です。
オリジナルのコンセプトデザインから借用した機能を含むかもしれませんが、日常的に着用できる手頃な価格と実用性に重点を置いています」
Razerから発売される製品版スマートマスクはどのようなゲーミング体験をもたらしてくれるのだろうか。可能な限り安価で2021年第3四半期発売ということなので、正式発表を楽しみに待ちたい。
ライター/古嶋誉幸