Valveがポータブル・ゲーミングPCを開発していることを、海外メディアArs Technicaが複数の情報源をもとに報じている。
Ars Technicaによると、Steamの最新バージョンのベータ版にハードウェア関連の新しいコード「SteamPal」が挿入されているという。このコードネーム「SteamPal」は、データベースサイトSteamDBの運営者であるPavel Djundik氏によって5月25日に発見された。Pavel Djundik氏はこれを新しいコントローラーを指しているのではないかと考えたが、複数のソースから情報を得たArs Technicaによると、これはValveが開発しているコントローラーとPCの一体型である新しいポータブル・ゲーミングPCなのだという。
このコードネーム「SteamPal」は、コントローラーとタッチスクリーンを搭載したオールインワンPCで、Nintendo Switchのような外観と機能を備えている。ただし「Joy-Con」のような取り外しが可能なコントローラーはない。Steam上にある多くのゲームをLinux経由で実行ができ、サプライチェーン(部品の調達、製造、販売、消費などの一連の流れ)の都合上、年内に発売される可能性があるとしている。
またすでにプロトタイプ版があり、Nintendo Switchと比較してかなり幅が広く、そこからコントローラーのオプションに対応している可能性があることを指摘している。Nintendo Switchのように、USB Type-Cを介してより大きなモニターに画面を映し出すことができる。ただしNintendo Switchのように本体を差し込めるドックがあるのかは不明だ。
Valve、家庭用コンソール向けゲームのリリースを示唆。Steamを運営し『Half-Life: Alyx』や『Dota 2』を開発した会社の向かう先は
わかっているのはここまでだが、今月はじめにValveの設立者であるゲイブ・ニューウェル氏は、大学の講演にて「今後コンソールでValveのゲームがリリースされるか」という質問に対し、「今年の終わりまでにはもっと良いアイディアが出るでしょう。予期しないような答えになると思います」と返答。家庭用ゲーム機向けの何らかの展開を示唆した。
はたしてその答えがコードネーム「SteamPal」なのか。いずれにしろ開発中の段階で、仕様が変更することもありえるだろう。Valveの正式発表を楽しみにしつつ続報を待ちたい。