80年代から90年代を生きる株のトレーダーとなり、株の売買で大もうけを目指すゲーム『STONKS-9800: Stock Market Simulator』(以下、STONKS-9800)の延期が発表された。ウクライナに住む個人開発者TERNOX氏は、翻訳の改善や新しいメカニクスのテストをし、2021年後半にゲームを発売するとしている。
延期の発表とともに、レトロPCの起動画面を模したゲームの新しいスタート画面の動画も公開した。
『STONKS-9800』はバブルの絶頂から崩壊までの時代を生きる株トレーダーとして、日本の株式市場で大もうけを目指す株取引シミュレーションゲームだ。時代にあわせてレトロPCゲーム風のグラフィックを特徴としている。
株価をにらみながら元手を株につぎ込み、市場の動きをうまく読んで大きな利益を追うことになる。登場する銘柄は「Ninento」(ニネントー)や「Sani」(サニー)、「Panasenic」(パナセニック)、はては「Gemustop」(ゲムーストップ)などどこかで見たことがある名前ばかり。「Gemustop」の元ネタ企業はつい最近現実に株価の乱高下が起き、投資に尻込みしてしまいそうだ。
稼いだお金は投資に使うだけでなく、競馬やパチンコなどで息抜きし、不動産や車を買って楽しむこともできる。
四六時中株式チャートを見続けるわけにはいかない。健康管理に気をつけなければ過労で病院送りになってしまう。株で儲ける以外にも、突然仕事が舞い込んできたり、友人にバーに誘われたりとさまざまな突発イベントも起きる。
ちなみに、「STONKS」とは「STOCKS」(株式)の意図的なミススペルだ。株式市場の動きを示す画像の前に腕を組んだキャラとともに「STONKS」と書かれた画像が投稿され、大きな話題となった。自信満々なキャラとミススペル、そして株取引という組み合わせが否応なく転落を予感させる。(参考:Know Your Meme)
そこから「株式で大損する」ミームとして発展。日本でいえば「FXで有り金全部溶かす人の顔」のミームが近いだろう。そんなミームをタイトルにしているため、プレイヤーに待ち受ける末路もなんとなく想像ができそうだ。
Steam版『STONKS-9800』は2021年後半に発売延期となった。公式サイトによると、Steam以外にもNintendo Switch、Xbox Series X|S、Xbox One、PS5、PS4で2021年後半にリリース予定だという。日本語にも対応する。