オークションサイトのeBayにて世界初のトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』のカード「ブラック・ロータス」の初版がイラストレーターのサイン入りで、完璧な保存状態で出品された。落札価格は9月21日の時点で1300万円を超えている。
「ブラック・ロータス」は「パワー9」と呼ばれる『マジック:ザ・ギャザリング』の黎明期の最強カードのうちの一枚とも言われる性能を持つ。
カードの効果は、ゲームプレイ中に使用するコストであり、基本的に各ターンでひとつしか獲得できない「マナ」を、その場で3つ生成する効果を持ち、そのうえマナは任意の色で獲得できてしまうというもの。
さらに、カードを使用する上でのコストも無いという壊れ性能で、現在は禁止カードに認定され、ほとんどのカードが使用できる公式フォーマットの「ヴィンテージ」においてもデッキには1枚までしか収録できない。
「ブラック・ロータス」は『マジック:ザ・ギャザリング』の初版であり、世界初のトレーディングカードであるセットの「Limited Edition Alpha」、第二刷である「Limited Edition Beta」、その次にリリースされた「Unlimited Edition」に収録されており、世界に2万枚存在するとされる。
中でも初版である「Limited Edition Alpha」に収録されたカードは1100枚しか印刷されていない上に、「ブラック・ロータス」は『マジック:ザ・ギャザリング』の再録禁止カードとされているため、希少性は一層高いものとなっている。
今回出品された「ブラック・ロータス」は「Limited Edition Alpha」に収録された『マジック:ザ・ギャザリング』シリーズの初版のカードであり、世界最大の第三者トレーディングカード真贋鑑定会社「Professional Sports Authenticator」(PSA)より完璧な状態を保証された「PSA10 GEM MINT」の値を獲得したものである。
また、出品されたカードには故クリストファー・ラッシュ氏によるサインが施されており、eBayのオークションページによればサインは同氏の第一世代のスタイルで描かれており、サイン自体も近年ではなく初期に書かれた貴重なものだという。
2021年の1月にも「PSA10 GEM MINT」に認定され、故クリストファー・ラッシュ氏によるサインが施された「Limited Edition Alpha」版の「ブラック・ロータス」がeBayに出品され、5300万円以上で落札された。
異常な希少価値と値段で繰り広げられる今回のオークションは、どのような結末を迎えるのだろうか。興味がある人は、eBayのオークションページより激戦を覗いてみてはいかがだろうか。