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ヨコオタロウ氏の物語を元に音楽を作るとどうなるのか? 岡部啓一氏が楽曲を作っていく教育番組「世界のOKABE」で狂気に呑み込まれていく画家の世界が奏でられた

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 SQUARE SQUARE ENIX PRESENTS at TGS 2021 Online内で、教育番組「世界のOKABE」が10月3日(日)に配信された。番組内では、ヨコオタロウ氏が作ったプロットをベースに、岡部 啓一氏が楽曲を制作していく様子が紹介された。

ヨコオタロウ氏の物語を元に音楽を作るとどうなるのか? 岡部啓一氏が楽曲を作っていく教育番組「世界のOKABE」で狂気に呑み込まれていく画家の世界が奏でられた_001

 教育番組「世界のOKABE」にはヨコオ氏と岡部氏のふたりが出演。ヨコオ氏の物語の作り方に関する講義に倣ってその場でテキストエディタを開きながら物語を作っていき、後日岡部氏が楽曲を制作する運びとなった。

 ヨコオ氏は物語の結末である「オチ」から考えるとのことで、ふたりの軽快なやりとりの中から「成功したい貧乏な画家」というモチーフ、そして「成功した貧乏な画家は、大切な何かを失う」という結末が決まった。

 続いてヨコオ氏がその結末に向けて「画家が成功する」という道筋を立てたのちに「家族が絵の具にされてしまった」という設定を付与したことで、一気に物語に不穏な空気が漂い始める。岡部氏は「ヨコオ感出てるね」とコメント、さらに物語の主人公となる画家の成功したい理由に「家族のため」という設定が追加され、狂気に蝕まれていく主人公像が浮かび上がってくる。

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 そうして完成した物語は、「家族のために成功せねば、なんとしても成功せねば」と決意した画家が、家族のためであるはずの成功に囚われるあまり家族をひとりひとり殺めて「素晴らしい絵の具」を手に入れていき、名声を手に入れていくというもの。

 そして物語の最後には絵画博覧会にて真っ赤に染まった大きな絵画の前で「家族の為に、成功せねば。なんとしても成功せねばならない」とすでにいなくなった家族についてコメントする主人公。色濃い狂気を感じる余韻を残すものとなった。また、あわせて企画名が「成功の理由」に決定した。

 岡部氏はプロットから「ヨーロッパ風」「仄暗い」「物悲しい」といった要素を見出したとコメント。楽曲の制作風景にも迫る映像が放映され、物語が進むにつれて少しずつ変化していく楽曲の解説や、後藤貴徳氏によるギターのレコーディングといった普段見ることのできない楽曲制作の様子を見ることができる。

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 さらに、『NieR:Automata』にてコンセプトアートを手がけた幸田和磨氏による世界観を表現した4枚のアートワークも番組内にて公開された。モノクロで描かれる作品には、本企画が持つ悲しさや薄暗さといったものが漂いながら、物語の結末を描く最後の1枚には強烈な印象を持つ真っ赤な絵画が登場する。なお、プロット、楽曲、アートワークを一度に楽しめる完成版の映像も番組内にて放映された。

 完成した楽曲「成功の理由」は、11月3日(水)23:59まで無料でダウンロードが可能。ダウンロードに必要なIDはSQUARE ENIX MUSICの公式Twitter、パスワードは岡部氏のTwitterにて公開されているのでぜひチェックしてほしい。

※画像は配信をキャプチャしたものです

ライター
ベヨネッタとロリポップチェーンソーでゲームに目覚めました。 3D酔いと戦いつつゲームをする傍ら、学生をしています。
Twitter:@d0ntcry4nym0re

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