Epic Gamesは3月3日(木)、同名の音楽配信プラットフォームを運営するBandcampを買収し傘下に迎えると発表した。
Bandcampは、2007年に設立されたアメリカの非上場企業。翌年に提供を開始した同社の音楽配信サービスは、販売だけでなく寄付も受け付けられることから、無料で楽曲を公開するなどアーティストたちのプロモーションの場にもなっている。
マルチプレイ対戦シューティング『フォートナイト』やゲーム開発エンジン「Unreal Engine」、ダウンロード版ゲームストアの運営に注力しているEpic GamesがBandcampを引き入れるのは意外に思えるかもしれないが、両社のサービスがクリエイターやアーティストに対し、類似のプラットフォームに比べ高い還元率を有しているという点では共通している。
またBandcampは、『マインクラフト』、『テラリア』、『FEZ』といった多数のインディータイトルが音源を公開するなど、ゲーム界隈にとっても発表の場としてみなされてきた。今回の買収によって同サービスの運営方針が大きく変わることはなく、CEOを務めるイーサン・ダイアモンド氏によれば、「独立した音楽マーケットプレイス兼コミュニティ」としてアーティストが利益を得やすい環境を維持していくとのことだ。
Epic Gamesは自社サイトのプレスリリースを通じて、「ゲームにアート、テクノロジーといった多方面での経済活動の流れを作り出すという私たちのビジョンにおいて、Bandcampは大きな役割を果たすでしょう」と述べている。今回の買収額の内訳については明かされておらず、今後の動向に注目が集まる。