ポーランドのゲームスタジオCD PROJEKT REDは3月22日(火)、同社が手がけるアクションRPG『The Witcher(ウィッチャー)』について、シリーズの新作を開発中だと明らかにした。
#ウィッチャー 新章が幕を開けるhttps://t.co/oKwfmGVlLy pic.twitter.com/BlWVZNxIqH
— CD PROJEKT RED Japan (@CDPRJP) March 21, 2022
『ウィッチャー』シリーズは、ポーランドの作家アンドレイ・サプコフスキ氏が執筆する同名のダークファンタジー小説を原作とした魔物退治アクションRPG。2007年に第1作がリリースされたのち、2015年には『ウィッチャー3 ワイルドハント』が発売され2021年4月時点でシリーズの累計売上は5000万本を突破。『ウィッチャー3 ワイルドハント』単体では3000万本以上の販売数を記録している。
— CD PROJEKT IR (@CDPROJEKTRED_IR) April 22, 2021
Netflixの制作による実写ドラマ版も話題を呼んだ同シリーズだが、今回の新作に関する発表では『ウィッチャー』を象徴するメダルと「新章が幕を開ける」の文字が映った1枚のイメージ画像を除き、内容の詳細については謎に包まれている。
一方でCD PROJEKT REDは、公式サイト上にてEpic Gamesとの複数年にわたる技術的パートナーシップを締結した旨を報告。新作の開発においては、従来使用してきた独自エンジン「REDengine」からEpic Gamesによる「Unreal Engine 5」へ移行すると伝えた。
またエンジンの移行に関しては、Unreal Engine 5および以降のバージョンの開発における技術提携も含めたものになるという。この対応によって「Unreal Engineを通じたオープンワールド体験を、よりよいものへ進化させていきたい」とCD PROJEKT REDは述べている。
『ウィッチャー』シリーズ新作の具体的な発売時期やプラットフォーム情報は明かされておらず、今後の続報が待たれるところだ。なお今後発売が予定されているアクションRPG『サイバーパンク2077』の拡張コンテンツに関しては、引き続きREDengineでの開発が行われるとのこと。
プレスリリースの全文は以下のとおり。
「ウィッチャー」の新章が幕を開ける
CD PROJEKT RED と Epic Games が戦略的パートナーシップを結び、Unreal Engine 5 での開発をスタート
CD PROJEKT RED は本日、Epic Games と技術的なパートナーシップを締結し、「ウィッチャー」シリーズの新作が Unreal Engine 5 で開発中であることを発表しました。
本日、大作 RPG フランチャイズである「ウィッチャー」シリーズの新作が開発中であることが公式に発表されました。 250 以上の Game of the Year アワードを受賞し、2 つの拡張コンテンツ「無情なる心」と「血塗られた美酒」がリリースされたオープンワールド RPG『ウィッチャー3 ワイルドハント』以来の作品となります。
今回公開されたティザーイメージには、「ウィッチャー」を象徴するメダルと共に「A New Saga Begins(新章が幕を開ける)」と記されています。「ウィッチャー」シリーズにおける新作となる以外の情報は、開発期間や発売日も含めて明らかにされていません。
また、CD PROJEKT RED は 2011 年に発売された『ウィッチャー2王の暗殺者』以降、同社独自の REDengine をベースに開発を行っていましたが、このたび Epic Games との複数年間に渡る技術的パートナーシップを締結し、開発環境を Unreal Engine 5 に移行することを併せて発表しました。このパートナーシップには、Unreal Engine 5 のライセンスだけでなく、Unreal Engine 5 およびそれ以降のバージョンの開発における技術提携も含まれます。今回発表された「ウィッチャー」シリーズの新作を皮切りに、CD PROJEKT RED と Epic Games の両開発チームが手を取り合い、Unreal Engine を通じたオープンワールド体験をより良いものへと進化させてまいります。
Unreal Engine 5 と今後のタイトル開発について、CD PROJEKT RED の CTO、Paweł Zawodny は次の通り述べています。
CD PROJEKT RED は、社内的な運営方針を刷新する取り組み“RED 2.0”のコア要素として技術力の強化を挙げており、Epic Games とのパートナーシップもその一環です。一般的なライセンス契約を結ぶだけではなく、長期にわたるパートナーシップを前提に両社は話し合いを進めてきました。新タイトルの開発において、可能な限り早い段階で技術的指針を決定することは何よりも重要です。私たちはこれまで、新しいタイトルに取り組むたびに REDengine を最適化すべく、多くのリソースと労力を費やしてきました。Epic Games との技術提携により、最先端のゲーム開発ツールを利用できるようになることはもちろん、これまで以上に開発期間が計算しやすくなり、効率も上がることになるため、様々な面での改善が期待できます。今後 Unreal Engine 5 を使用して、最高のゲームを開発できることを大変うれしく思います。
パートナーシップに関して、Epic Games の創設者兼 CEO 、Tim Sweeney は次の通り述べています。
Epic では、さまざまなチームが圧倒的なスケールとリアルさを追求したダイナミックなオープンワールドを生み出せるよう、Unreal Engine 5 の開発を手掛けてきました。この大変光栄な CD PROJEKT RED とのパートナーシップを通じ、インタラクティブなストーリーテリングとゲームプレイの新境地を目指せると同時に、開発コミュニティ全体にも長期的な利益をもたらすことができると信じています。
また、CD PROJEKT RED は、今後発売が予定されている『サイバーパンク 2077』の拡張コンテンツに関しては、引き続き REDengine を採用することを発表しています。
「ウィッチャー」シリーズについて
CD PROJEKT RED が開発する「ウィッチャー」シリーズは、選択と結果が織りなす手に汗握る物語や、作り込まれたキャラクターが特徴的な一連のダークファンタジーRPG です。シリーズ累計 5000 万本以上を販売し、累計 1000 以上のアワードを獲得しています。『ウィッチャー3ワイルドハント』は 2015 年に PC・PlayStation 4・Xbox One 向け、2019 年に Nintendo Switch 向けに発売され、250 以上のアワードを獲得し、全世界で 3000 万本以上を販売しました。「ウィッチャー」のゲーム作品は、ポーランド人作家 Andrzej Sapkowski 氏が自著の小説で作り上げた世界観に基づいています。
CD PROJEKT RED について
CD PROJEKT RED は、2002 年にポーランドで創立されたゲーム開発スタジオで、PC および家庭用ゲーム機向けのゲームの開発とパブリッシングを行っています。代表作は「ウィッチャー」シリーズ、『奪われし玉座:ウィッチャーテイルズ』、『グウェントウィッチャーカードゲーム』、そして近未来を舞台にした大作 RPG『サイバーパンク 2077』です。CD PROJEKT RED と、PC および Mac 向けのゲーム配信プラットフォームである GOG.COM は、ともにワルシャワ証券取引所上場企業である CD PROJEKT グループ(ISIN: PLOPTTC00011)に所属しています。
Unreal Engine について
Epic Games の Unreal Engine は、世界で最もオープンで先進的なリアルタイム 3D ツールです。ゲーム、映画、テレビ、建築、自動車、交通、広告、ライブイベント、トレーニング、シミュレーションなど、さまざまな分野のクリエイターたちが、最先端のコンテンツ、インタラクティブな体験、没入型仮想世界を提供するために Unreal を選択しています。@UnrealEngine
をフォローして unrealengine.com から無料で Unreal をダウンロードしましょう。