講談社は3月25日(金)、年間1000万円の支援金や担当編集者によるサポートを提供するインディーゲームクリエイターの⽀援プロジェクト「講談社クリエイターズラボ」について、第2期のメンバーとなる7組のクリエイターを発表した。公式ホームページでは、選考メンバーと別に支援金50万円を提供する「GCL特別賞」5組と支援金10万円を提供する「優秀企画賞」8組のクリエイターらもあわせて公開されている。
2020年に始動した本プロジェクトは、「おもしろくて、ためになる」を社是とする講談社が培ってきた「“クリエイターを支える力”をゲームクリエイターにも役立てられるのではないか」との考えから実施されるプロジェクトである。発表によると第2期での応募総数は計940件で、書類選考や2度の⾯接、数多くの会議を経て厳選。今期のメンバーにはホラーゲーム『GOHOME』の制作や作曲活動で知られるVTuberの市松寿ゞ謡(いちまつすずか)さんや制作10年目に突入した科学アドベンチャーゲーム『ノナプルナイン』の開発チームなど7組が選ばれたようだ。
第2期の選考メンバーには半年ごとに500万円の支援金が最大2年間まで支給されるほか、作品の権利も開発者に帰属。担当編集者によるサポートや講談社の宣伝・販売および二次展開なども提供される。発表の総評では「第1期募集のリベンジとして企画を練り直し、改めて挑戦される⽅がたくさんいらっしゃいました。」との記載もあり、インディーゲーム開発のモチベーションへつなげる意義をきちんと果たしているようだ。
市松人形Vtuber「市松寿ゞ謡」が制作したホラーゲーム『GOHOME』完全版が6月17日に配信開始。怖いのに笑えてしまう衝撃的なビジュアルが話題
※2016年に公開された『ノナプルナイン』のアニメプロモーション映像
なお、第1期で選ばれた7組のクリエイターによる作品は2022年内のリリースを目指して準備を進めているという。今期メンバーによるゲームの内容も今後のイベントで明らかになっていくようなので、興味があれば講談社クリエイターズラボの公式Twitterアカウント(@kodanshaGCL)をチェックしておくとよいだろう。
プレスリリースの全文は以下のとおり。
【講談社ゲームクリエイターズラボ】第2期ラボメンバーに7組が決定!!
年間1000万円の⽀給、担当編集者による壁打ちサポート、その他あらゆる⽀援を⾏っていきます。
講談社クリエイターズラボでは「ゲームクリエイターズラボ」というインディーゲームクリエイター⽀援プロジェクトを⾏っております。
「年間1000万円差し上げますから、好きなゲームを作りませんか?」というキャッチコピーをかかげ、インディーゲームクリエイターに「編集担当」をつけ、制作⽀援からパブリッシュ、国際展開や⼆次展開までをサポートするというものです。
⼀昨年に始まった本プロジェクトは、業界に驚きと共感をもって迎えられ、第1期⽣の作品も年内に続々リリースする予定で動いております。
2021年9⽉から開始した第2期ゲームクリエイターズラボメンバー募集には940件(本応募727件、事前応募213件)ものご応募をいただきました。
書類選考と2度の⾯接、そして幾度にもわたる会議を経て、7組のクリエイターを第2期ラボメンバーとして決定いたしました。
選ばせていただいた作品も、そうでなかった作品も可能性に満ち溢れたものばかりで、優劣の差はまったくありませんでした。
このプロジェクトでクリエイターさんと我々がタッグを組むことで双⽅が幸せになれるかという観点から、審査員⼀同、全⼒で選考させていただきましたが、こちらの⼒不⾜でポテンシャルを⾒抜けなかった作品もあったと思います。
また、今回応募してくださったクリエイターさんの中には、昨年開催した第1期募集のリベンジとして企画を練り直し、改めて挑戦される⽅がたくさんいらっしゃいました。
もしゲームクリエイターズラボが、⾃作ゲーム開発におけるモチベーションになっているのであれば、我々としてこれほど嬉しいことはありません。
今後も様々な形でインディークリエイターの皆さまを⽀援できればと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
また今回、第2期ラボメンバーとは別に「GCL特別賞」(⽀援⾦50万円)を5組の⽅に、「優秀企画賞」(⽀援⾦10万円)を8組の⽅に贈呈させていただいております。
詳細に関しては、以下URL(講談社ゲームクリエイターズラボHP)をご確認ください。
https://creatorslab.kodansha.co.jp/gcl
それでは発表させていただきます。
【講談社ゲームクリエイターズラボ第2期ラボメンバー 7作品】
契約締結後、半年ごとに500万円を最⼤2年間⽀給し、担当編集者が完成までフルサポートします。
【ゲーム内容は今後のイベント等で公開予定です。続報をお楽しみに!】
➀IGNISTONE
クリエイター:mono2568
https://twitter.com/mono2568
〈受賞コメント〉
楽しみながら、感謝しながら、⾯⽩いものを作っていきます!
②Insight of L(仮)
クリエイター:yona
https://twitter.com/Yona_unltb
〈受賞コメント〉
神様がこの特別な機会を与えてくれたことに感謝しています。⾃分の中の⼀番良いものを多くの⼈に届けたい、その⼀⼼で確実に作品を完成させていきたいと意気込んでいます。応援よろしくお願いします。
③メイドの旅の⼀⾥塚(仮題)
クリエイター:NewGame+
Twitterアカウント:なし
〈受賞コメント〉
ある時「流れゆく⾵景」にゲーム性を感じ、以来、⾛るゲームばっかり考えています。技術や経験が未熟でやれることが少ないので、そのぶん焦点を絞って、どこかしら尖ったゲームを開発していければと思っています。こんな僕たちを選んでいただき本当に感謝しています!
④超ホラゲー(仮)
クリエイター:市松寿ゞ謡 Twitterアカウント:
https://twitter.com/SZK_Vdoll
〈受賞コメント〉
資⾦もほぼない状態で細々と制作をしてきたので、まさか選んでいただけるとは思わず本当にうれしいです。今回応募させていただいた「超ホラゲー(仮)」は、このゲームを作るためにゲーム制作を勉強し始め、最終的な⽬標として練っていた企画でした。応援してくださる皆様の期待を裏切らない、寧ろそれを優に超えるようなホラーゲームを⽬指していきたいと思います。
➄Culture House
クリエイター:futurala(フツララ)
https://twitter.com/yasukiwatanabe
〈受賞コメント〉
漫画とゲームを2⼤栄養源として⽣きてきた⾃分にとって、妄想を形にする願ってもない機会が訪れました。次の⽬標は、ふつうの組織では承認が得られない夢のような体験を⽣み出し、この世界のできるだけ多くの⽅にお届けすることです。良い夢、とは限りませんが。
➅イノウノカルテ
クリエイター:6th Sense Games
https://twitter.com/6thsensegames
〈受賞コメント〉
この度第2期ラボメンバーに選んでいただき⼤変光栄です、ありがとうございます!「刺さる⼈の嗜好にブッ刺すゲーム作り」を⽬指し講談社さんと共に作品を練り上げていきますので、応援していただけると嬉しいです!
➆ノナプルナイン:アシンプトート(仮題)
クリエイター:ノナプルナイン開発チーム
https://twitter.com/nonuple9
〈受賞コメント〉
ありがとうございます。最⼤の評価点であろうメインコンセプトを秘密にせざるを得ない作品なので、受賞理由が⾒えにくくてすみません。開発期間ももう10年⽬に⼊っているので、とにかく完成⽬指してがんばります。
【講談社クリエイターズラボ】
2021年6⽉に講談社第四事業局内に新設された部署。
「すべてはクリエイターのために」をスローガンに掲げ、
1.「DAYS NEO」などの投稿サイトの運営
2.インディーゲームクリエイター⽀援プロジェクト「講談社ゲームクリエイターズラボ」の運営
3.世界最⼤のクリエイター向けクラウドファンディングサイト「Kickstarter」( https://kickstarter.com )とのパートナーシップに基づく事業「KicstarterNavi」( https://kickstarternavi.jp )などを主業としている。
HP:https://creatorslab.kodansha.co.jp