スクウェア・エニックスは4月21日(木)、シミュレーションRPG『フロントミッション』のシリーズ最新作にあたる『FRONT MISSION: BORDERSCAPE』を発表した。発表にあわせて海外向けの公式サイトや公式SNSアカウント(Twitter、Facebook、Instagram)がオープンしたほか、4月22日(金)には、スクウェア・エニックスで同シリーズのIPを管理する坂本幸一郎氏と株式会社ジークラフト代表である土田俊郎氏が出演する映像を含めたコンセプトトレーラーの新バージョンも公開されている。
発表によると、本作はiOSとAndroid向けにリリースされる予定。公式サイトで海外向けの事前登録を受け付けているほか、映像にはWindowsのロゴも並んでおり、PCでのリリースも計画されているようだ。なお、開発は中国・北京に拠点を置くZlongame傘下のBlack Jack Studioが担当しているという。
『FRONT MISSION: BORDERSCAPE』は、初代『フロントミッション』で描かれる物語から1年前となる2089年の世界を舞台に、人型の機動兵器「ヴァンツァー」とパイロットらの物語が完全新規のストーリーで紡がれていくという。映像では女性パイロットの回想や心理的な描写とともに、荒廃した世界の風景やいくつかのヴァンツァーを確認できる。また、4月21日(金)に公開された映像では、初代から5作目までのナンバリング作品で企画やプロデュースなどを手がけた土田氏が出演し、シリーズの世界設定に関してトークを展開している。
土田氏はシリーズの背景について、火山活動で発生した架空の島「ハフマン島」やアジア・オセアニア諸国の共同体である「O.C.N」とアメリカ大陸を中心とした「U.S.N」の存在を説明。ふたつの共同体が対立する構造を生み出すため「“どちら側の経済圏でない場所に島が隆起した”という設定にしたかった」と地理的な設定の意図を語った。
一方、坂本氏はシリーズにおける過去がのちの時系列まで影響を及ぼした例として、5つ目のナンバリング作品『フロントミッション フィフス ~スカーズ・オブ・ザ・ウォー』の例を挙げ「土田さんが言ったみたいに“平和な時代があった”から、緩衝材みたいになって色々なこと(物語)を考えられるようになった」とコメントしている。
映像の終盤には、謎の男性パイロットと何者かの交信、そしてヴァンツァーの出撃シーンも収められている。ニュース映像に映し出されている場所や大事そうに貼られたヴァンツァーの写真、著名なヴァンツァー「ゼニス」の名が刻まれた機体など、好きな人にとっては考察がはかどる映像となっていそうだ。