いま読まれている記事

全員が「笑顔のヘッドギア」を付けたディストピアで悪しき秘密を暴くゲーム『Name of The Will』が登場。香港をモチーフにした不気味なディストピアで、隣人のスパイと探索で謎を解き明かす

article-thumbnail-220913k

 香港の独立系ゲーム開発スタジオのZeitgeist Studioは8月24日、ディストピアが舞台の2Dアドベンチャーゲーム『Name of The Will』のデモ版をリリースした。

 対応プラットフォームはPC(Steamitch.io)で、対応OSはWindows、Mac OS、Linaxとなる。発売時期は2023年を予定している。

『Name of The Will』のデモ版が配信中。不気味な香港ディストピアゲーム_001
(画像はName of The Will by Zeitgeist Studioより)

 『Name of The Will』は「慈悲深い父」に従う不気味なディストピア「ホープ」を描くストーリー主体の2Dアドベンチャーゲーム。「ホープ」は香港をモチーフにしており、鉛筆の筆致を用いたアートワークが不気味な調和を見事に演出しており、随所に挿入されるアニメーションが本作の世界を雄弁に語る。

 ある日主人公は、不条理な条例で管理され、誰もが「笑顔のヘッドセット」を装着している国家「ホープ」で目覚める。「ホープ」の住人は窮屈な条例で縛られているはずだが、隣人たちは不自然に前向きだ。

 「ホープ」の異常性に気付いた主人公は、自身を監視する隣人と親密な信頼関係を築き、政府が隠蔽する秘密を暴いていく。ゲームの結末はプレイヤーの行動によって変化し、4つのエンディングが用意される。

 真実にたどり着くためには、友情、誠実さ、道徳心が犠牲になる。隣人と会話を通じて親しくなれば、助けてくれる可能性のみならず、罠にはめられるリスクもあるという。誰もが疑心暗鬼になる監視社会では、無数のジレンマと厳しい決断が待ち受けているそうだ。

 ゲームプレイは隣人や管理者の目を欺きながら「ホープ」を探索したり、会話を通して情報を引き出すことが中心となる。彼らを操り、ポケットから物を盗み出すといったスリリングな情報取集も可能だが、捕まれば致命的なペナルティを受ける危険性がある。

 Steamストアページのスクリーンショットを参照すると、同じく監視社会をモチーフにした2Dアクションゲーム『Ministry of Broadcast』のように、隣人を犠牲にしてステージギミックを突破する場面も確認できる。本作では2Dプラットフォーム型のパズル要素も楽しめそうだ。

 探索と会話から「ホープ」の過去に関する情報を集めれば、謎を解き明かし、不気味な調和の背後に眠る残酷な世界の全貌を刮目しよう。

 デモ版は日本語に対応しておらず、あくまでもゲームの世界観や基本システムを伝えるものだが、中学英語がある程度できれば雰囲気を充分に味わえる。価格も無料であるため、興味がある読者はぜひ実際にプレイしてみてはいかがだろうか。

編集者
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ