旅に出たい──。もっと正確に言うと「理想の旅」に出たい。
ただ、現実は理想通りにはいきません。
旅行計画を立てるのがそもそも面倒くさい。休暇を確保するのもひと苦労。現地に行けば人気スポットは人で溢れかえり、お目当ての食事は品切れで食べられないなんてことも。

もちろん、そんなイレギュラーな体験も含めて、旅行の楽しさではあります。
ただ、時間も、お金も、胃袋の限界も存在しない、すべてが自分の思い通りになる「理想の旅」に憧れたことがある人は少なくないんじゃないでしょうか。
そんな夢物語を体験できるのが、2025年7月31日より発売中の旅アドベンチャーゲーム『風雨来記5』です。
本作は、初代から20年以上受け継がれてきたシリーズの最新作。その魅力はなんといっても「実写映像による圧倒的な旅の臨場感」を味わえること。観光できるスポットは100か所以上。有名な観光名所から「ここ誰が行くんだ……?」って思う地元民の隠れ家的なスポットまで網羅されています。

リアルな三重の観光スポットやグルメを味わえる内容に仕上がっている『風雨来記5』ですが、旅をともにする主人公くんが謎にパワフル。無尽蔵のスタミナで観光スポットを巡り、無限の胃袋でグルメを堪能しまくる。チート能力持ちか……? って思うくらいにすごいやつなんです。
そして……そんな主人公と超絶フリーダムに三重県を旅していたら……いつの間にか、三重県が大好きになっていました。
※この記事は『風雨来記5』の魅力をもっと知ってもらいたい日本一ソフトウェアさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
三重県を舞台とした“渋すぎる旅”に出かけよう
あらためて本作の最大の特徴は、現実におけるさまざまな制約を飛び越えた自由な旅ができること。
というのも、実際の旅行ってさまざまな制約がありますよね。たとえば、自由に使えるお金や時間は限られているし、無計画に動き回れるほど体力を持て余しているわけでもない。移動手段によっては渋滞や事故、天候の変化といったイレギュラーにも注意が必要になります。
ところが本作では、そんなことを気にする必要はなし。プレイヤーは純粋に「行きたいところに行く」という欲求に従い自由な旅ができるのです。
観光スポットの種類もバリエーション豊富です。今回はおもに南部を巡っていたんですが、お城や道の駅といった観光地はもちろん、城跡、廃坑、山登りから谷渡りまでなんでもござれ。
とくに筆者が感動したのは、大杉谷の「シシ淵」というエリア。あとあと調べて知ったことですが、美しい景観とは裏腹に、電波も届かない初心者お断りのエリアに指定されているのだとか。


もちろん、ゲームによる疑似体験ではありますが、観光スポットでの散策はその場所の細かな雰囲気も感じとれるようになっています。
というのも、普通こういった観光地ってWEBサイトなどを眺めても、一番の目玉になる場所の写真こそあるものの、細かな雰囲気まではつかみにくいと思うんです。
しかし、本作で観光する際には、360度すべてを見渡せるようになっているので、普段は見落とされがちな細かな部分もしっかり拾ってくれる。しかも、危険な場所にも簡単に行けて、その雰囲気を楽しめるわけです。

物理的な制約を超えて、三重県を満喫できる
実際に「シシ淵」に行こうとした場合、片道3時間、往復6時間もかかります。絶景は、登山上級者ですら音を上げる険しい道のりの果てにあります。
常人ならば、行って帰ってきただけで疲労困憊。その日の活動はそこで強制終了になるでしょう。
しかし、本作の主人公は違います。

本作には、「スタミナメーター」という数値があるのですが、3時間の登山を終えても、彼のスタミナはほとんど減っていません。
このスタミナは、どうやらバイクで移動した距離や、観光スポットでマップを切り替えることで消費されていく仕組みのようです。
つまり、片道で3時間だろうが、初心者お断りの山道だろうが関係なく。平坦な道を移動するのも、山登りも峠越えもそんなに消費量は変わらないわけです。主人公くん、体力オバケか……?
どれだけハードなスケジュールに、主人公の身体は耐えられるのか……。気になった筆者は翌日に過酷な弾丸ツアーを計画してみました。
弾丸ツアーのルート
大杉谷→魚飛渓→種まき権兵衛の里→天然の滑り台→お魚いちばおとと→土井竹林→九鬼駅→九木神社→松本峠→七色峡→なべわりの滝→赤木城跡→ツエノ峰→丸山千枚田(板谷九郎兵衛のお墓まで散策)→入鹿温泉ホテル瀞流荘



などなど、こんな感じで15箇所ほど巡ってみたんですが、主人公のスタミナはどうなったかな?

まだちょっと余力を残してました。マジか!
しかも、調べて驚いたんですが、これ現実で再現しようとしたら移動時間だけで約5時間はかかるルートなんですよ。しかも観光地をしっかりまわろうと思ったらとても1日では足りず、余裕で2日以上は必要になるわけです。
これが単なるゲーム的なご都合主義かと言われれば、そうかもしれません。でも、この「ズルさ」こそが本作の提供する旅の魅力になっていると思います。
時間や体力を気にせず、純粋な好奇心だけで「行きたい」と思った瞬間に次の目的地へ跳ぶ。それは、日々の制約の中で生きる我々にとって、たまらない解放感があります。

伊勢海老に松阪牛……無限の胃袋で三重県を食べ尽くす
今作の舞台となるのは三重県。古来から「美し国(うましくに)」として知られてきた土地。三重県の公式ホームページにあった表現をお借りするなら“日本屈指の「味覚の宝庫」”とのこと。
そんな土地を舞台にした本作は、食事に関する描写も観光と同じくらい──なんなら、それ以上に力が入っているように感じました。
見てくださいよ、このサシたっぷりの「熊野牛のすき焼き」。最高じゃありません?
できたてホカホカの最高においしそうな瞬間が切り取られた実写映像と、グルメリポーターのような主人公のリアクションのダブルパンチで、飯テロ不可避。
最初こそ「実際に食べているわけでもないしなぁ」なんて呑気してた筆者ですが、最終的にはプレイしている間、ずっとお腹が減って仕方がなかった! このゲーム……夜中にプレイするのは危険かもしれません。
しかも、このゲーム、主人公のスタミナさえ尽きなければ、予算の上限も、胃袋の上限も関係なく、好きなものを何食でも食べてオーケーという仕様。
となると、限界までグルメを満喫したいと思うのが自然な流れ(?)。せっかくなので、ある日筆者が体験した食い倒れツアーの思い出を紹介させてください。
まず、「デカァい!説明不要!!」と言わんばかりに丼の上で激しく自己主張する「殻」と、衣の上からでも肉厚感が伝わってくるような「身」が乗っかった「伊勢海老の天丼」をたいらげ。

地元民に愛される喫茶店で、昔ながらの、そしてオリジナリティあふれる「スパゲティ」と「ミックスジュース」を堪能。
観光地で「松阪牛の串焼き」に舌鼓を打ったうえ、港町で海鮮を使った「創作バーガー」をペロリといき。
最終的にキャンプ場でたまたま出会った料理人に、焼き立てのピザとステーキを振る舞ってもらうという食い倒れツアーをする始末。

食べ過ぎだよゥッ!!
っていうか本当にズルい! 現実でやろうとしてもお腹の前に財布が限界を迎えるわ!
個人的な所感ですが、制作陣の「三重の美味いものを、腹一杯食わせたい」というすさまじい執念が、このゲームには満ちている気がします。プレイヤーは、その圧倒的なホスピタリティ(という名の暴力)の前に、ただひれ伏すしかないのです。