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『SPY×FAMILY』『怪獣8号』などとコラボした集英社ゲームズ第1弾タイトルは、京都で暮らすスイス人クリエイターのパーソナルな想いが詰まったインディーゲームだった

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 2022年7月28日にダウンロード配信が開始されたNintendo Switch用ソフト『キャプテン・ベルベット・メテオ ジャンプ+異世界の”小”冒険』(以下、『キャプテン・ベルベット・メテオ』)は、集英社ゲームズが送り出す第1弾タイトルだ。

『ジャンプ+』編集長がスイス人クリエイターに声をかけて始まった『キャプテン・ベルベット・メテオ』は異例のインディーゲームだった!_001

 あの『週刊少年ジャンプ』を有する集英社が、自ら本格的なゲーム事業に進出。しかもその第1弾タイトルである本作はWebコミックサイト『少年ジャンプ+』(以下、『ジャンプ+』)とコラボして、『SPY×FAMILY』『怪獣8号』など、人気コミック8作品のキャラクターが登場するという豪華な内容になっている。

 しかも、ただキャラクターが登場するのではなく、『ジャンプ+』編集部、そしてマンガ原作者の各作家が監修を行っており、いわばこのゲームでしか見ることのできないオリジナルストーリーが展開されるのだという。こういう言い方は語弊があるかもしれないが、「ただキャラが出るだけのコラボ」とは一線を画している。

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 ……だがその一方で、本作は現時点ではダウンロード配信のみでパッケージソフトが存在しないことからもわかるように、あの集英社がみずからゲーム事業に参入するというイメージから生まれる先入観に比べると、予想外に小規模な展開となっている。

 というのも、集英社ゲームズでは新しい才能の発掘に重点を置いており、インディーゲームクリエイターの支援などにも力を入れている。そのあたりの考え方については、こちらのインタビューで詳しく語られているとおりだ。

 そして第1弾タイトルである『キャプテン・ベルベット・メテオ』も、まさにそうしたゲームとなっている。本作を手がけているのは、スイス出身で京都に拠点を置くゲームクリエイター、リナルド・ビルツ(Rinard Wirz)氏が率いる「Momo-Pi Game Studio」。わずか数人のスタッフによって制作された正真正銘のインディーゲームだ。

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リナルド・ビルツ氏

 ゲームの内容は、フランスから日本へやってきた少年ダミアンが、見知らぬ異国である日本の日常生活の中でトラブルに遭遇。するとダミアンは妄想の中で架空のヒーロー“キャプテン・ベルベット・メテオ”に変身し、自分の好きなマンガのヒーローとタッグを組んで、困難に立ち向かう……というもの。この設定からもわかるとおり、ゲームの中にはスイスから日本にやってきたリナルド氏自身のパーソナルな想いが色濃く反映されており、じつにインディーゲームらしい「作家のゲーム」となっている。

 作家個人の想いが反映されたインディーゲームと、『ジャンプ+』の人気コミックがガッチリとコラボするというのは、集英社ゲームズだからこそ実現した形だと言える。そこには、みずからが発掘した新たな才能を支援するためならば、『ジャンプ+』の人気作品をも活用するという前向きな姿勢が読み取れる。そういった視点からも『キャプテン・ベルベット・メテオ』は、集英社ゲームズの第1弾作品にふさわしいタイトルだと言えるだろう。

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 そこで今回は、『キャプテン・ベルベット・メテオ』の生みの親であるリナルド・ビルツ氏にインタビューを敢行。集英社および集英社ゲームズがリナルド氏のどんなところに才能を見出して支援することを決めたのか、リナルド氏自身の言葉からその作家性を掘り下げてみた。

 また同時に、集英社がゲームクリエイターをサポートするプロジェクト「集英社ゲームクリエイターズCAMP」にも関わっており、本作のプロデューサーを務める集英社ゲームズの林真理氏にも、具体的にどのような制作支援が行われたのかについても話を聞いている。

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林真理氏

 集英社のコミック作品とインディーゲーム。一見すると縁遠いように思われるこの2つに、意外な共通点があることが感じ取れるはずだ。

取材・文/伊藤誠之介
聞き手・編集/豊田恵吾

※この記事は 『キャプテン・ベルベット・メテオ ジャンプ+異世界の”小”冒険』の魅力をもっと知ってもらいたい集英社ゲームズさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


スイスから日本にやってきて、自分の好きなものが「ゲーム」というひとつの道につながった

──まずはリナルドさんの経歴から教えてください。

リナルド氏:
 ちょっと長い話になるかもしれないんですけど、自分の家族はアーティスト系の人たちなんです。父がミュージシャンと作曲家で、母は木版画や版画をやっていて。

 だから私も、音楽をやったり映画を学んだり、いろんなことをやっていたんです。でもスイスにいると、マンガやアニメのようなエンターテインメントの領域で仕事をする未来が見えなかったんですね。

──リナルドさんはスイスではマルチメディア・コンテンツのクリエイターをされていたとうかがいました。幼少期はどのようにエンターテインメントやテクノロジーと接していたのですか?

リナルド氏:
 私は1985年の生まれで、インターネットとかいろんなテクノロジーが自分の成長と共に発達していった年代なんです。でも自分の家にはそういったものがまったくなくて。テレビもなかったですから。

──そうなんですか?

リナルド氏:
 僕は子どものころから、「もうひとつの世界」について空想することが大好きだった。13歳の頃までテレビが家になかったんですけど、だからこそ友人の家で見るアニメやゲームにすごく興味を持って。あとはSFとかもずっと好きだったから、とにかく未来の世界を体験したかった。

 ゲームも作りたかったけど、そのための武器が何もなかったから、いちばん最初はさまざまなことを勉強したんです。それがもっともゲーム制作に近づけると思ったので。ビデオを撮ったり、写真を撮ったり、Webサイトを作ったり、グラフィックデザインをしたり、いろいろなことを吸収しました。イラストから始めて、マルチメディア・コンテンツのクリエイターになったんですね。

 そのあとに日本を訪れて、いろんな発見をしたんです。僕の情熱をいろんな人とわかち合って、僕が考えたビジョンを見てもらうことで新しいエモーションを感じてもらう。そういう意味では「アートとエンターテインメントは一緒だ」と感じるようになり、イラストや手描きのアニメーションの仕事を日本でやるようになりました。

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 本当は、日本でアニメの業界に入りたかったんですよ。でも研修を受けたら、すごく大変だった(笑)。それで研修先の人といろいろと話したら「ゲームの仕事という選択肢もあるよ」みたいに言われて。

 マルチメディア・コンテンツの勉強をしていた時に、Adobe Flashで小っちゃいゲームを作っていたんです。それまでにいろいろと学んだバックグラウンドがあったから、ツールとかは全部使えたんですね。その時に「あっ、何かつながった」と感じたんです。アートとエンターテインメントがつながった感覚があって。そこからアニメーターとして、ゲームの仕事をするようになりました。

──イラストから表現をスタートして、アニメーターをやられていたんですね。

リナルド氏:
 いろんなゲーム会社でアニメーターの仕事をして、それから「Momo-piスタジオ」という自分の会社を設立したんです。

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 まず『Spirit』というゲームのプロトタイプを作って、次に『Persephone』(ペルセポネ)というゲームを作りました。そのあとに今回の『キャプテン・ベルベット・メテオ』ですね。だからクリエイターとしては長い経歴なんだけど、ゲーム制作に関しては意外と短いんです。

──ご両親の影響で家にテレビがなかったということですが、リナルドさんが初めて遊んだゲームは、なんだったのですか?

リナルド氏:
 印象に残ったのは『プリンス・オブ・ペルシャ』とか、『Another World(アウターワールド)』。それからだんだんとすばらしいゲームと出会っていきました。

 『スーパーマリオブラザーズ』『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』は、友達の家で少しだけしか遊んでいないけれど、本当に衝撃でした。もっとも衝撃を受けたのは、初めてゲームを最初から最後まで遊んだ『ファイナルファンタジーVII』です。

──では、日本製のゲームに注目するようになったのは、『FFVII』がきっかけですか?

リナルド氏:
 うーん……『FFVII』の頃はまだどの国のゲームと意識することなく「ゲームはゲーム」って思っていたんです。たとえば『バイオハザード』も見たことがあったけど、日本のゲームなのかアメリカのゲームなのかはわからなかった。まだ子どもだったしね。

 日本への興味はその後ですね。本当に日本に興味を持ったのは、『DRAGON BALL』のマンガに出会ってから。

──日本を訪れたのも、『DRAGON BALL』の影響だったのですか?

リナルド氏:
 マンガを読むようになったのは『DRAGON BALL』がきっかけだけど、日本を訪れたこととは関係ないんです。私は日本だけじゃなくてアジアの文化全般が好きだったんですね。書道もやっていたし、カンフーもやっていたし、最初は本当に興味が分かれていたんです。マンガやゲームと日本はぜんぜんリンクしていなかったんですね。

 全部が急にバーッとつながった気がしたのは、初めて日本に来た時でした。

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──全部がつながったというのは、どういうきっかけでそう思ったのですか?

リナルド氏:
 うーん、どう言えばいいんだろう……。みんなそうだけど、自分ができることよりも先に、色々なことを考えて物事を進めることを止めてしまう気がするんです。置かれている環境によって、本当はできることなのに「できない」と諦めてしまうというか。

 自分も(手を小さく握って)クリエイティブの領域で仕事をすることはできないってずっと思っていた。スイスだとチャンスがほぼなかったから。だから日本は好きだったけど、マンガっぽいものを描いてもゲームをやっても、いつかそれを仕事にするのは「夢がデカすぎかな」って思っていました。

 でも23歳の時に日本に来たら、アニメの研修もその時期だったんですけど、「これもできる、これもできる!」って、急に心のドアが開けたんです。同時に「このゲームも日本の作品だった」とか、いろいろ分かれていた道がひとつの道になった気がしたんですね。

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 ただその時は、日本で仕事することをすぐには実現できませんでした。当時はショックだったんですけど、まだ若かったし、「いつかは日本で活躍したい」という気持ちになれました。

──実際に今、日本で生活されているわけですからね。リナルドさんは京都に拠点を置かれていますが、京都で暮らそうと思ったのはなぜですか?

リナルド氏:
 日本に来て、ずっと東京に住んでいたんです。いろんなゲーム会社で有名なゲーム作品のチームで働いていたんだけど、だんだんと自分のゲームを作りたいっていう気持ちが生まれてきて……。

 ちょうどその頃、好きなバーがあって、常連さんはみんな友達だったんだけど、そこが潰れて、みんなバラバラになっちゃった。そのときにふと「バーもなくなったし、自分のゲーム制作プロジェクトが始まったら会社に行く必要もないし、どこにでも行けるな」って思ったんです。だったら沖縄か京都か、どこか適当なところに行こうと考えて。

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 私はダンスを習っているんですけど、京都にはそのダンスの先生や友達もいるので、とりあえず引っ越そうと。そうしたら街としてすごく気持ちよかったし、任天堂もあるし、そのままやっぱり京都がいいなって(笑)。でも結局は今住んでいるのは、京都の近くの滋賀なんですけどね(笑)。

林氏:
 事務所は京都にありますが、滋賀の自宅から通っているんですよ。

ゲームを遊ぶとどんな感情になるのかを考えて、ゲームデザインを決めていく

リナルド氏:
 今は「Momo-pi Game Studio]という、自分の会社でゲームを作っています。小さいチームですけど、今回は8人ぐらい。『キャプテン・ベルベット・メテオ』はメインが4人でUnityで作りました。

──ゲーム制作は、独学で学ばれたのですか?

リナルド氏:
 自分はエンジニアじゃないのでコード開発はやっていませんが、Unityでできることを少しずつ勉強しています。

 モノを作るのは、昔からずっと好きだから。アニメーションを作ったり、コミックを作ったり、小説も書きましたよ。

──リナルドさんはアートだけでなく、シナリオも手掛けられているのですか?

リナルド氏:
 とりあえず話を伝えるために、何が必要なのかはだいたいわかっていますし、わからなかったら勉強して覚えます。ただゲームに関しては、エンジニアがいないと私はゲームを作れない。だから今はひとりではなく、チームで作っているんです。

──ちなみにリナルドさんは、ゲームの最初のコンセプトを絵で伝えるのですか? それとも言葉として文字で伝えるのですか?

リナルド氏:
 最初はイラストで伝えていたんですけど、だいぶ変わりました。最初は「こんな感じの雰囲気のゲームを作りたい」って、絵を描いていたんです。

 でもゲームデザイナーと「ゲームはゲームデザインから始まる」と、ケンカというか熱い議論になって。自分は絵を描くことはできるから、じゃあゲームデザインをあらためて勉強しようとなったんです。

 だから、以前手がけた『ペルセポネ』では、ゲームデザインから始めたんです。やっぱり本質のゲームデザインが面白くないと、ゲーム自体が面白くならないので。

 というのも、自分が過去にプレイしたゲームの中には、画面がすごく綺麗だったり、雰囲気はすごく気持ちいいんだけど、ゲームデザインがつまらないゲームが多かったから(笑)。

──あぁ、なるほど(笑)。

リナルド氏:
やっぱりゲームデザインがしっかりしていないと、ゲームじゃない。普通に絵を見せるだけだったら、アニメを作ってもいいし、本を作ってもいい。

 だから今はゲームデザインだったり、そのゲームのフィーリング……これを遊ぶとどんな気持ちになるのか、ということをまず最初に考えています。

 『キャプテン・ベルベット・メテオ』では、まずふたりのキャラクターが一緒に行動するというのが大事でした。『少年ジャンプ』のマンガだったら、主人公を周りの人たちがサポートしてくれたり、一緒に戦ってくれたりと、キャラクターがひとりだけで戦うわけではないですよね。それを大事にしたかったんです。

 それからプレイヤーとしては、主人公たちがスーパーヒーローだから、強すぎるぐらいの活躍をしてほしいというのが最初にありました。ふたりが走るだけで弱い敵は吹っ飛んでいくとか(笑)。

 そういった最初のイメージから、「じゃあこれをどんな気持ちで遊べる?」「音はどんな感じ?」「振動はある?」など、アートとゲームデザインの両方を、一緒に考えたんです。ふたり一緒に行動するのが大事だから、ゲームデザインではコンボが必要になる、とか。

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 だから今回は遊び方とフィーリングの気持ちよさをいちばんに考えました。そこから面白いエフェクトとかをいろいろ探していったので、開発にとても時間がかかりましたね。

自分は日本とヨーロッパの間にいるから、そのふたつをつなぐ橋になりたい

──『キャプテン・ベルベット・メテオ』の設定で興味深かったのは、海外の少年が日本にやってきて、日本の生活についていろんな発見をするというところでした。これはリナルドさんご自身の体験が、発想の元になっているのですか?

リナルド氏:
 日本に住んで長くなりますが、この顔だから日本人になれないんじゃないか……という気持ちがあります。一方でヨーロッパのようなスタイルのマンガを描けと言われても、私には自分のテイストがあるから描けない。日本のようなマンガも描けない。自分は常に日本とヨーロッパのあいだにいるわけです。じゃあ自分は、日本と海外をつなぐ橋になってみよう、というチャレンジをやってみたんです。

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 海外の人たちは、このゲームで日本の生活を新しく発見できる。その一方で日本の人たちは、日本という国を初めて体験する少年の視線で、自分たちの生活を新しく発見できる。そういう世界観が作れたかなと思います。

 もちろん自分の経験も、ゲームにいろいろと取り入れています。畳の部屋に仏壇が置かれていて、壁におじいさんやおばあさんの写真が飾られているのは、私の奥さんの実家で見たものだし。まぁ、ゲームの中の家みたいな大きな京町家は見たことないけど(笑)。

──ちなみにリナルドさん自身が、日本に来ていちばん驚いたことはなんですか?

リナルド氏:
 最初は全部ですね(笑)。

──全部(笑)。

リナルド氏:
 もしエイリアンが地球に来たら、なにもかも全てのことにビックリするでしょう。そんなふうに、最初日本に来た時はもうぜんぜん違う世界に来たみたいな感じでしたから。まず日本語がわからなかった(笑)。だからすぐ迷子になっちゃうんだけど、同時に体験したこと全部がすごく興味深くて。全部がもう、「ザ・発見」って感じでしたね。

 でも、だんだんと普通の感覚になりました。母国と日本は全体的にはかなり違うのに、いったん慣れてしまうとやっぱり一緒。日本は外国から見るとぜんぜん違うけど、結局、人間としての本質は同じだから。たとえば、みんな自分の幸せを探しているけど、人それぞれで幸せの探し方は違うっていう、それと同じような感覚です。

──なるほど。

リナルド氏:
 ひとつ言えるのは、仕事的にはいろんなチャンスがあることにビックリしたし、とても嬉しかったですね。たとえば飲みに行ったら、隣りの席にどこかのゲーム会社のプロデューサーがいたりして。そんな機会はスイスだったらゼロだったので。

林氏:
 僕が『キャプテン・ベルベット・メテオ』でいちばん意外だなと思ったシーンは、ダミアン少年がエアコンの室外機を見て驚いているところなんです。リナルドさんから見て、日本のエアコンの室外機は珍しいんですか?

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リナルド氏:
 まずエアコンが珍しいんですよ。スイスだったらよくあるのは、ひとつのマンションで全部のヒーターがつながっている形式ですね。だから個人それぞれでエアコン買うとかいうのはなくて。エアコンがあるとすると、ヨーロッパの暖かいところ……イタリアとかスペインとかに行ったらあると思うけど、ヨーロッパでもそこまで見たことはないですね。

林氏:
 なるほど、そうなんですね。

リナルド氏:
 あとは家の外に洗濯機を置いてあるのにもビックリしました。外で洗濯するとか、大丈夫なのかなって(笑)。

 日本は未来の国ってイメージがあったんですよ。プレイステーションが出てきた時は、「日本=ザ・未来」というイメージだったので。それが実際に日本に来てみたら、まだFAXでやり取りしていたりして、ビックリしました(笑)。

一同:
 (笑)

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ライター
過去には『電撃王』『電撃姫』『電撃オンライン』などで、クリエイターインタビューや業界分析記事を担当。また、アニメに関する著作も。現在は電ファミニコゲーマーで企画記事を執筆中。
Twitter:@ito_seinosuke
副編集長
電ファミニコゲーマー副編集長。

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