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『原神』や『崩壊:スターレイル』がある中で、なぜ新規タイトルを立ち上げた?『ゼンレスゾーンゼロ』開発者に聞く、「ゼンゼロを作ろうと思った理由」

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街、ゲーセン、プラットフォーム……気になる『ゼンゼロ』のあれこれ

──『ゼンゼロ』は「六分街」などの、探索できる都市フィールドも作りこまれていますよね。正式リリース後も、ああいった都市のフィールドは増えていくのでしょうか?

李氏:
実は、クローズドβテストの段階で、「六分街」以外の都市フィールドは制作していました。そして正式リリースの際に、新たな都市フィールドも登場します。

メインストーリーを勧める中で、少しずつ主人公たちが生活しているエリアも拡大していき、新たなフィールドが登場したりします。任務やクエストの内容によっては、また別のフィールドに移動することもありますね。

たとえば、今作に登場する「白祇重工」という陣営にも、専用の「工事現場」のフィールドが用意されています。あのフィールドはメインストーリーを進める中で解放されるのですが……こういった形で他の陣営が登場すると、その陣営の特徴を反映したフィールドが解放されたりします。

もちろん、フィールド以外にもイベントや新コンテンツなどが正式リリース版では追加されていますよ!

『ゼンレスゾーンゼロ』開発者に聞く、
「ゼンゼロを作ろうと思った理由」_009

『ゼンレスゾーンゼロ』開発者に聞く、
「ゼンゼロを作ろうと思った理由」_010

──今作には、実際にミニゲームを遊べる「ゲームセンター」も登場していました。街などのフィールドと同じように、ゲームセンター内のタイトルも更新されていくのでしょうか?

李氏:
はい。同じくゲームセンターも、更新していく予定です。

そして『ゼンゼロ』というタイトル自体、常に「進歩すること」を試みています。それはフィールドやゲームセンターだけでなく、美術や細かい仕様なども含め、私たち開発チームがさまざまなフィードバックを経た上で、最適化していくべきだと考えています。

『ゼンレスゾーンゼロ』開発者に聞く、
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ゲーム内でプレイできるミニゲーム「ソウルハウンドⅢ」。

──『ゼンゼロ』は現在スマートフォン・PC・PS5での展開を予定されていますが、Nintendo SwitchやXboxなどの別プラットフォームでの展開は考えられていますか?

李氏:
可能性はゼロではない……と思いつつも、現時点では何も決まっていません。

『ゼンゼロ』は現在配信を予定しているプラットフォーム上でのゲーム体験を重要視し、開発しています。だからこそ、私たち開発チームは「そのプラットフォーム上で優れた体験ができるゲーム」を提供したいと考えています。その体験が欠けていると、ユーザーのみなさまにとっても不公平になってしまいます。

そのため、今後の開発が進むにつれて、他のプラットフォームでの配信もいずれ可能性が出てくるのではないか……と考えています。その実現に向けて、努力していきます。何より、私自身も任天堂さんのファンですからね(笑)。

開発中に起きた「人生で一番忘れられない瞬間」とは?

──李さんがゲーム開発において、ディレクター及びプロデューサーを担当されるのは今回が初めてだとお聞きしました。実際にゲーム開発のトップに立たれてみて、心境はいかがでしたか。やはりプレッシャーなどは感じられましたか?

李氏:
開発の途中、さまざまなプレッシャーを感じていましたね。その中でも大きかったのは、開発当初に感じていた「どうすれば面白いゲームを作れるのか」「どうすればプレイヤーにとって面白いと感じてもらえるか」が、気持ち的には大きかったですね……。

ただ、正式リリースが近い今の段階で感じているのは、それとは少し違うプレッシャーで……たとえるとしたら、「料理人が料理を作り、ようやくそれをお客様に提供する直前」といったようなプレッシャーを感じています。「この料理がお客様にとって十分なものであるか」という心配がありますね。

やはり私たち開発チームとしては、商品というものは常に「クオリティを高める余地」が残っていると感じています。現在のものが、さらに良いものになれるかどうかは……永遠に追及していく課題なのだと思います。

だからこそ、謹んで、そして緊張感を持ったうえで、『ゼンゼロ』をお客様に正式リリースさせていただきます。

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(画像はPSストア:『ゼンレスゾーンゼロ』予約注文パックより)

──最後に、李さんの「『ゼンゼロ』を制作する中で最も印象的だったエピソード」をお聞きできればと思います。

李氏:
最も忘れられないことは、「デモ(プロトタイプ)が社内で通過した時」ですね。あのデモ版が通過した日に、『ゼンゼロ』が正式なプロジェクトとして立ち上がりました。だから、このプロジェクトを立ち上げられたこと自体に、すごく感謝しています。

やはり、HoYoverseの社内ではすごく厳しい「評価の基準」があって……実際のゲーム内容や作り方に至るまで、そのタイトルのクオリティに対して厳しいチェックが行われます。

その社内チェックも控えていたため、デモ版を制作している時は「この限られた人数で、こんな規模感のゲームを作っていけるのか」ということを、すごくプレッシャーに感じていました。

だからこそ、やっとデモ版が社内の審査で通過したあの瞬間は……もう一生忘れられないと思いますね。

──『ゼンゼロ』はそういった困難を乗り越えたうえで、正式リリースに至るんですね。本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

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クローズドβテストなどで『ゼンゼロ』を触る中、ずっと個人的に気になっていたのが……「これはどんな開発チームで作っているんだ?」ということでした。細部までこだわり抜かれたUIや、アニメーションのカットシーン。

すごく連携の取れたチームで制作されていることは感じていたけど……まさか李さんのリアル友達が何人もいたとは。ちょっと同人サークルっぽくて、良い雰囲気だと思います。

そんなこだわりと、アクションゲームにかける熱い思いが詰め込まれた最新作『ゼンレスゾーンゼロ』は、7月4日に配信予定! HoYoverseの厳しい(らしい)社内審査を超え、数回に渡るテストを経て、ようやく配信されます。

このこだわりと完成度の高さ、ぜひ堪能してください。

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ライター
転生したらスポンジだった件
Twitter:@yomooog

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