ダンジョンの主となって無数の冒険者を殲滅する人気タワーディフェンスの続編がiOS/Androidに登場【レビュー:ダンジョン・ウォーフェア2】

 近年登場したタワーディフェンスの中でも特に人気で、個人的にも相当やり込んだ、通路を埋め尽くすほどの大量の敵を数々のトラップで殲滅するゲーム『ダンジョン・ウォーフェア』(Dungeon Warfare)。
 その続編がiOS/Androidに移植されました。
 『ダンジョン・ウォーフェア2』(Dungeon Warfare 2)です。

 Steamでは2018年7月に公開されていた作品。
 前作の「正統進化」といった内容で、基本部分は変わりません。
 トラップも共通のものが多いです。

 しかし土壁を掘ってダンジョンの形を変えてしまう鉱夫や、破壊しても中から兵士が飛び出してくる破城槌、川に橋を架けて通れるようにしてしまうエンジニアなど、新たな特技を持つ敵が登場。
 ツリー形式のスキル習得や、ランダム効果の付いた装備アイテムを活用できるようにもなっており、さまざまな要素が加えられています。
 難易度は前作よりも高め。

 価格はiOS版600円、Android版は540円。先行していたSteam版は1520円
 買い切りゲームなので課金・広告・スタミナ等はありません。
 韓国の小メーカーの作品ですが、メッセージはすべて日本語化されています。

 プレイヤーは悪魔を使役するダンジョンの主。
 迷宮内に凶悪なトラップを配置して、やってくる冒険者の皆さんを返り討ちにします。
 トラップの設置に必要な費用は敵を倒すことで得られます。

 タワーディフェンスには敵の進行ルートが固定されているものと、変化するものがありますが、この作品は後者。
 壁や床に配置するトラップに加え、道を塞ぐための「バリケード」があり、その置き方によって敵の移動ルートが変わります。
 ゴールまでの道のりが長く、危険な場所を通るルートにすることで、より効率の良い迎撃を行うことができます。

 矢が飛び出すものや炎が吹き出るものなど、敵に直接ダメージを与えるトラップの他に、敵を押したり引っ張ったりする移動系の罠があるのもこの作品の特徴。
 ダンジョン内には崖や池があり、これらを使って敵を落とせば、一撃で葬ることができます。
 線路上を走り回るトロッコや、突進する猛牛など、固有の仕掛けを活用できるステージも。

 そしてこの作品は、敵の物量がハンパじゃない。
 数百、数千の敵がウジャウジャやってくるので、ひとりずつ倒していたのでは防ぎきれません。
 敵を一斉に押し出す壁や、上にいるものを全員ふっ飛ばす床を使い、穴にまとめて放り込むなどしないと突破できないステージも多いです。

 敵がゴールまで辿り着いてしまうとライフが減少。
 ライフは20以上あるので、多少は突破されても大丈夫ですが、防衛線を破られると一気に大量の敵がなだれ込んでくる場合が多く、そうなるといくらライフがあっても持ちません。

 ただ、このゲームは自由度が高く、敵の真上にバリケードを置いて潰したり、「ジャグリング」をすることが可能です。
 ジャグリングとは敵の通り道を塞ぎ、別の場所を空けて、相手の移動ルートを変え、これを繰り返して敵を行ったり来たりさせるルート可変型タワーディフェンスの攻略法。
 制限されているゲームも多いのですが、今作はあらゆる手段で敵を阻めるようになっています。

敵を押し出すプッシュトラップを使い、大勢の兵士を溶岩の中に放り込んでいるところ。
どんなに敵が強くても、落としてしまえば即死。
敵の移動ルートを変え、地形を利用して戦うのが、このシリーズの攻略のポイントです。
ただ、重量級の敵は重くて動かしづらいので、アップグレードして「物理力」を高めることも必要。
ジャグリングの解説その1。
「A」の場所から突破されそうですが、ここにバリケードを置いて塞ぎ、「B」の場所のバリケードを撤去して空けると……。
ジャグリングの解説その2。
「A」が塞がれて進めなくなった敵は、新たに空いた「B」の方に迂回しはじめます。
「B」が突破されそうになったらそこを塞いで、また「A」を空ければ、敵は来た道を引き返しはじめます。
これを繰り返して死ぬまで往復させるのがジャグリング。
ただし、バリケードの設置費用と売却費用の差額分だけ資金が減っていくので、延々と行うことはできません。
すべての道を塞いでしまうと、敵がバリケードを破壊しはじめるので注意。

 ステージをクリアできれば経験値や「ジェム」を得られ、レベルアップにより「スキルポイント」も獲得できます。
 ステージごとに用意されている「目標」を達成すれば追加の報酬を取得でき、さらに倒した敵が「アイテム」「ルーン」をドロップする場合もあります。

 使えるトラップはステージのクリアによって増えていき、ジェムを使って強化が可能。
 その数は24種類もあり、悪魔召喚やブラックホール、カエルの呪いなどのユニークなものも。
 ひとつのステージで使えるのは9種類で、どれを選ぶかも重要になります。

 今作から登場した「スキル」は攻撃力や収入の底上げができるもので、3系統33種類が用意されており、ランダム生成の「アイテム」も9つまで装備可能。
 アイテム効果には召喚数増加やスタン時間延長など、通常の強化やスキルでは得られない効果を持つものがあります。

 そして今回は、やり込みが大幅に強化されており、スキルレベルは数十、プレイヤーやトラップのレベルは100以上まで高められ、際限なく強くすることができます。
 強力なドロップアイテム探しも楽しみのひとつでしょう。

 「ルーン」というアイテムを装備すれば、収入が減ったり、ライフが1になるといったデメリットを被る代わりに、経験値の入手量に倍率をかけることができます。
 また、敵を早く出現させることで「怒り」レベルが上昇し、敵が強くなる代わりに経験値とアイテム出現率をアップさせられます。

 これらは高レベルプレイヤーのためのやり込み用システムであり、利用すると難しくなるため、まずは使わずにクリアするのが先決ですが、どんなにレベルが上がっても、強さに見合ったハイリスク・ハイリターンの戦いを行えるようになっています。

ステージマップ。今回は地図ではなく、方眼紙のようになっています。
ちょっと味気ない見た目ですが…… ステージ数はかなり多く、ドロップアイテムでアンロックできる追加ダンジョンもあります。
右上の隅にあるステージをクリアするとエンディングになりますが、すべてのボスを打倒すると「昇格」が可能になります。
条件の達成後、レベル表示をタップしてください。
昇格するとプレイヤーレベル、トラップレベル、スキル、アイテム、ジェム、ステージのクリア状況はすべてリセットされ、1から再スタートすることになりますが、目標達成で得た報酬はリセットされません。
よって昇格するなら、できるだけ各ステージの目標を達成してからにした方が良いでしょう。
トラップの選択画面。装備できるトラップや消費アイテムの数は、プレイヤーレベルが上がると増えていきます。
トラップのレベルが5、10、15になると、プレイ中に利用できるアップグレードが追加されるので、まずはそれを目指して強化していきましょう。
スキルツリー。スキルポイントもレベルアップで得られます。
最初はなかなか増えませんが、プレイヤーレベルが30を超えると各ステージをエンドレスモードでプレイでき、大量の経験値を稼げるようになります。
「アイテム」はどんどん増えていきますが、黄色の回転矢印のボタンを押すと「変換合成」を行うことができ、要らないものを消費して別のアイテムに変えられます。

 グラフィックは地味ですが、ゲーム内容はむしろ派手。
 圧倒的多数の敵を殲滅する面白さと育成の楽しさが合わさって、延々とやってしまうゲームです。
 タワーディフェンスとしての戦略性も高く、ルート可変型らしい多様な攻略法があり、豊富なトラップも役に立たないものはなく、どれも使い方次第で強力です。

 倒した敵がバラバラになるなど、ちょっと残酷な表現がありますが、古風なドットグラフィックなのでそれほど酷いわけではありません。

 序盤は難しくなく、説明も丁寧。タワーディフェンスの初心者から上級者まで楽しめる、一押しの作品です。

ダンジョン・ウォーフェア2

無数の冒険者をトラップで撃退するタワーディフェンス

(画像はダンジョン・ウォーフェア2 – AppStoreより)

・タワーディフェンス
・Valsar(韓国)
・iOS版600円、Android版540円、Steam版1520円

文/カムライターオ

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著者
『Ultima Online』や『信長の野望 Online』、『シムシティ4』など、数々のゲームのファンサイトを作成してきた。
iPhone 解説サイト『iPhone AC』を経て電ファミニコゲーマーのお世話に。
シューティングとシミュレーションが特に好き。
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