マイクラ+ディフェンス+FPS。知略と発想で罠だらけの要塞を作り、他のプレイヤーを陥れろ!【レビュー:ブロック要塞:帝国】

 『マインクラフト』のようにブロックを自由に配置し、トラップと迎撃兵器だらけの要塞を建設、他のプレイヤーの襲撃を撃退しつつ、ライバルの要塞を攻略していく、「マイクラ+ディフェンス+FPS」の非リアルタイム対戦型クラフト&ガンシューティングゲームが、マニア御用達のスマホゲームメーカー「Forsaken Media」より公開されました。
 『ブロック要塞:帝国』(Block Fortress: Empires)です。

 『マインクラフト』と「タワーディフェンス」を組み合わせ、プレイヤーも自ら銃を持って戦うスマホの人気作『Block Fortress』の派生作。
 ただ、わらわらやって来る敵軍団を撃退していた『Block Fortress』とは異なる、PvP(プレイヤー対戦)を中心とした内容で、『Block Fortress』の続編を期待していた私としては「コレジャナイ」と感じたのも本音です。

 しかし、こちらはこちらで人間の心理を読んだ、アイデアと卑怯さにあふれた「孔明の罠」を創り出し、他のプレイヤーを陥れて「計画通り」と言いながらほくそ笑む、邪悪に満ちた楽しさがあります。

 他のプレイヤーの要塞を攻撃する際も、相手の裏を掻くような攻略が必要で、FPS(3Dのガンシューティング)でありながら、知略戦の様相がありますね。

 ただ、Forsaken Mediaのゲームは非常にマニアックで、コアゲーマーでも深く楽しめる反面、煩雑で取っ付きづらいものが多く、今作もそんな内容。
 かなり人を選ぶゲームであることは確かでしょう。

 アプリ本体は無料。報酬を増やす任意の動画広告がありますが、強制広告はありません。
 スタミナもありませんが、待ち時間が必要な時間制の宝箱があります。
 翻訳がやや微妙ですが、Forsaken Mediaの作品には珍しく、メッセージは日本語化されています。

 ゲームは要塞を築く「建設シーン」と、他プレイヤーの要塞を攻撃する「襲撃シーン」に分かれています。

 要塞には「家」と呼ばれる基地部分と、戦いの舞台となるフィールド部分があり、自分の要塞は自由に散策可能。
 そしてハンマーマークのボタンで建設モードに入れます。

 建設中はフィールドに機関銃や爆弾トラップ、侵入者を襲う兵隊ロボット、構造物となる壁ブロックなどを好きなところに配置することができます。
 ただし兵器にはコストがあり、最大コスト内に収めなければなりません。
 家にもブロックを置けますが、戦いとは無関係の装飾となります。

 どのように守るかはプレイヤーの創造力しだい。
 壁を作って敵を阻むことも、木々に機銃を取り付けて通りかかる敵を狙うことも、物陰からロボットが襲ってくるようにすることも可能。
 出口付近に爆弾や機銃を並べ、一点集中で守る手もあるでしょう。

とあるプレイヤーの要塞。機銃をまんべんなく配置しつつ、木の上に迫撃砲、鉄塔の上に長射程砲を置き、ロボット兵は水の中に潜ませている模様。
こんな風に工夫して配置することが大切ですが、兵器が中央に集中しているので、両端から行けば攻略しやすそう。
奥の扉がゴールで、その向こうは「家」。突破後にお宅を拝見することができます。

 しかし、普通に配置してもほとんど防衛することはできません。
 機銃よりプレイヤーのマシンガンのほうが射程が長いので、普通に機銃を並べても射程外から壊されるだけですし、壁を作ってもよじ登られたり破壊されたりします。
 正面の守りを固めても、相手が正面から来てくれるとは限りません。
 爆弾もただ置いただけでは丸見えで、ロボットもまっすぐ突っ込んでいくだけなので容易に撃破されます。

 敵を撃退するには、相手プレイヤーのことを考えた防衛が必要です。
 機銃は見えづらい物陰に配置する、爆弾はパッと見ではわからない水の中に置く、一見安全にそうに見える道にトラップをしかける、などなど。

 罠の中には「モーションセンサー」や「レーザートリガー」といった、敵に反応して連結したトラップを起爆させるしかけがあり、これを使って地中に埋め込んだ爆弾を爆発させたり、「カモフラージュブロック」という偽装ブロックを消滅させることができます。
 これらを利用して敵を穴に落とす、壁が消えて中からロボット兵が出てくる、といった罠も作成可能。

 自由になんでも作れる『マインクラフト』がベースですから、トラップも柔軟な発想で創作するのが勝利の秘訣です。

「連結」の使い方は、ちょっとわかりづらい。
爆弾ブロックは単体でも敵が近くにいると爆発しますが、モーションセンサーを設置して「連結させる」を選び、爆弾ブロックを指定すると、離れた場所にある爆弾を爆発させられます。
また、爆弾ブロックを選択して他の爆弾ブロックに連結させると、連結先を誘爆させられます。
連結先がカモフラージュブロックの場合、そのカモフラージュブロックが消滅します。
このとき、そのとなりにもカモフラージュブロックがある場合、連鎖で消滅します。
また、カモフラージュブロックからも連結先を指定することができ、消滅か破壊によって連結先の起動が可能です。
連結を利用した連鎖トラップの一例。
奥からやって来る相手プレイヤーが赤いレーザーセンサーか、手前にあるセキュリティタワー(チェックポイント)の側に隠してあるモーションセンサーに触れると、奥にあるカモフラージュブロックの扉が開き、そこからロボット兵士の皆さんが出てきて相手を背後から襲う。
襲われた人はこの画面の手前に逃げるだろうから、左下のカモフラージュブロックを連鎖で消滅させ、中に入っている機銃で横から狙い撃つ。
見えている機銃はおとり。
そして凝り始めるとこんなことになってしまう。
セキュリティタワー周辺のレーザーセンサーに敵が触れると、奥にあるカモフラージュブロックが消えて中から砲台が出てくると同時に、木の上の迫撃砲のフタが消え、さらにセキュリティタワーの横に埋め込んだ爆弾が爆発して敵をタワーから吹っ飛ばす。
さらに後方にあるスナイパー砲台のフタが開き…… とか、延々とやり始めてしまう。
そして危険を察知した敵に小核爆弾を撃ち込まれ、全部壊されて涙目になったりする。

 再生マークのボタンを押して「プレイ」を選択すると、こちらが他のプレイヤーの要塞を攻撃する「襲撃シーン」に入ります。
 襲撃する要塞はプレイヤーのレベルに応じて自動で決められます。

 襲撃前には、まず偵察&準備モードに。
 ドローンで戦場を眺めながら、持っていく武器の入れ替えを行えます。

 偵察中は視界に入っている兵器やロボット、トラップなどにマークが付き、所在を確認できます。
 この時のみ水中にあるものもチェック可能。
 要塞の様子を見て、進行するルートや使用する武器のプランを決めましょう。

 ただし、カモフラージュされているものや、上空からの視線が通らない場所にあるものは確認できません。
 もし「守りが薄いな」と思ったときは、なにかの罠があるかもしれませんのでご注意を。

まずは偵察。勢いですぐ始めてしまわないように。
見えている機銃は一部に過ぎず、実際には各所にカモフラージュされた砲台がたくさんあったりするので、武器だけではなくシールドやおとりなどの補助装備も用意しておきましょう。
相手のレベルが3以上だと、ゴールに向かう前にセキュリティタワーを経由する必要があります。

 戦闘はFPS。3Dのガンシューティングです。操作性はタッチパネルでも良好。
 視点は主観視点と後方視点を切り替えられ、落下ダメージはなく、通常の崖はよじ登ることができます。
 ゴールの扉にたどり着き、中に入ればクリア。

 襲撃の際も、相手がどのようなコンセプトで防衛しているのか考えることが大切です。
 まっすぐゴールに向かえる場合、大抵はそのルート上になにかあるので、フィールドの端を通行したほうが良いでしょう。
 壁で守っていて、側面が空いている場合、その場所にトラップがあることが考えられるので、むしろ壁に穴を開けて通過したほうが良いこともあります。

 何も考えずに壁を作って、その上に兵器を並べているだけの人も割といますが、慎重に行動することが必要。
 ただ、弾数や時間には限りがあり、あまりに慎重すぎると後であわてることになります。

 使える武器はゲームの進行により増えていきます。
 マシンガンやショットガン、長射程の電磁波ライフル、誘導爆弾のスカラベ、1発しかないけど広範囲を破壊できる小核爆弾も。
 敵やトラップを引き付けるおとり、罠を見破るスポッターなども使えるようになります。

 堅固な要塞も、これらの武器を駆使すれば攻略できるはず。
 逆に防御側は、様々な武器が使用されることを想定しなければなりません。

プレイヤーが設置した壁や砂袋のブロックはよじ登れないので、それでセキュリティタワーを囲って、入れないようにされている場合があります。
ひとつひとつ撃って壊していたのでは弾切れになるので、広範囲を爆破する「取り壊しチャージ」や、下に何もないブロックを落下させる「地震発生の大砲」を活用してみましょう。
出口付近があやしかったのでロケット弾を撃ってみたところ、大爆発が起こって大穴が空き、底には大量に機銃が……。
どうやら大規模な落とし穴がしかけられていた模様。何もなさそうなところほど用心を。
なお、敗れたときに「続行」を選ぶとコンティニューできますが、それでクリアしても襲撃成功数は増えません。
ただ、デイリーミッションの宝箱(星の箱)を開けるために必要な星は得られます。

 「防衛戦」はオフライン中(アプリを落としている間)に自動で行われます。
 リアルタイムで見ることはできませんが、戦いの模様はログイン時、及び「履歴」で確認可能。

 後方や上空などのあらゆる角度から、好きな再生速度でリプレイを閲覧でき、前述したように罠にはまってピンチに陥る敵を眺めながら、悪い顔でほくそ笑むのが今作の楽しさです。
 突破された場合はどのような戦法で切り抜けられたのか確認し、改良の参考にしましょう。

 襲撃や防衛で勝利できると、宝箱をゲットできます。
 ただ、開けるのに3時間や8時間の待ち時間が必要な、時間制の宝箱。しかも4つしかストックできません。
 課金通貨の代わりである「紫ミネラル」があれば、すぐ開けられるのですが……。
 つまり、これが課金要素ですね。

 宝箱からは武器や兵器を得られ、すでに入手済みのものが出た場合は、その武器の「強化パーツ」を得られます。
 そして重要なのは、武器や兵器の強化により、プレイヤー経験値も上がること。

 今作には「プレイヤーレベル」、「ランク」、「建物ランク」の3つのステータスがあり、プレイヤーレベルのアップで要塞建設時の最大コストや、キャラクターのHPが増えていきます。
 ランクのアップには一定の襲撃勝利数と防衛成功数が必要で、宝箱から新たな武器や兵器を得られるようになります。

 ちょっと初心者にはつらいと思ったのは、ランクアップに防衛成功数が必要なこと。
 ゲーム序盤はレベルもランクも低いので、兵器の種類も設置コストも少なめ。
 これでは堅固な要塞を築くことは難しいのですが、一度は防衛に成功しないとランクが上がらず、新兵器を得られません。
 ゲームがよくわかっておらず、工夫もできないという人だと、ずっとランクが上がらないことも……。
 プレイヤー経験値は武器の強化を繰り返していれば地道に増えていきますが、序盤が一番つらい印象はありますね。

 「建物ランク」はちょっと特殊なステータスで、襲撃してきたプレイヤーが要塞を「いいね」と評価し、「建設アワード」という勲章をくれないと上がりません。

 しかし、卑怯なトラップでフルボッコにした人は「いいね」なんてまずくれませんから、相応に苦戦させて、それでも突破される、「お楽しみ頂けましたか?」的な要塞を作らないとなかなかアップしません。
 もしくは、目を引くオブジェを作ってみるとか、簡単な要塞にして媚びてみるとか……。
 ただ、現時点(2019/6)では建物ランクは、無理に上げなくても大きな影響はないようです。

武器リスト。プレイヤー経験値は戦闘では上がらず、武器や兵器のアップグレードで増やします。
とは言え、襲撃や防衛で勝利しないとアップグレードパーツの入った宝箱を得られないので、やはり戦いは必要ですが。
レベルアップやランクアップで、家の装飾も増やせます。
ちなみに家に「特別ブロック」の「アーケードゲーム」を設置しておくと『ミサイルコマンド』で遊べます。
翻訳が微妙でわかりづらいのですが、フィールドの地形やタイプを変えたいときは、メニューで「建設材料」を選び、「編集」を押して、左上にある地形ボタンで「テラフォーミング」を実行してください。
実行時に地形タイプを選ぶことができます。
実行後に「適用」を選ぶとスロットに保存され、そのまま建設モードに入ります。
建設した地形を実際に使いたい場合は、一旦「終了」して再び「建設材料」を選び、その地形の「プレビュー」を選択して、改めて「適用」を実行してください。
建物ランクは他のプレイヤーが評価してくれないと上がりません。そのためには守るだけではダメ。
というわけで、壁にインベーダーさんを描いてみました。
ベタですが、ちょっと「いいね」が増えた…… 気もする……?

 派生作ではなく『Block Fortress』の正統続編がやりたかったなぁ、というのも正直なところではありますが、なんだかんだで楽しめていて、こちらにも別の作品として良さがあります。

 システムが複雑な割に説明不足で、プレイ手順を把握できるまで時間がかかりますが、それは「Forsaken Media」のゲームでは毎度のこと……。
 それでも熱烈なファンが多いのがこのメーカーの特徴であり、今作もわかるといくらでもやり込める、Forsakenに相応しいゲームになっていると思います。

 ある意味、玄人の『マリオメーカー』
 『マインクラフト』の高い自由度を対戦型ディフェンスゲームに応用した、変わり種のマイクラ系ゲームとしてオススメです。

ブロック要塞:帝国(Block Fortress: Empires)

(画像はブロック要塞:帝国 – AppStoreより)

・マインクラフト系+防衛ゲーム+FPS
・Foursaken Media(アメリカ)
・アプリ本体無料、時間制宝箱あり

文/カムライターオ

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『Ultima Online』や『信長の野望 Online』、『シムシティ4』など、数々のゲームのファンサイトを作成してきた。
iPhone 解説サイト『iPhone AC』を経て電ファミニコゲーマーのお世話に。
シューティングとシミュレーションが特に好き。
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