『マインクラフト』のように自由に建物を作れるサンドボックスゲームでありながら、アクションRPGとしての性質も強い、進化したグラフィックを持つ新しいマイクラ系ゲームがスマホで公開されています。
『ポータルナイツ』です。
2016年にドイツのメーカーが開発した作品で、当初はSteam版だけでしたが、2017年にPS4、2018年にNintendo Switchでも発売された人気作。
そして先日ついにiOSとAndroidでも公開されました。
『マインクラフト』をベースに、小さな世界がたくさんある構成にして、ストーリーとアクションRPGの要素を強めた作品です。
一方で、建設や生産も不足なく盛り込まれており、好きな土地に好みの建物を建設できる、『マイクラ』系らしい自由度も備わっています。
サンドボックスなのでルールはやや複雑ですが、他の同ジャンルのゲームよりわかりやすく、武器や道具が壊れないなどプレイしやすい作りになっています。
また、日本版はスパイク・チュンソフトが販売を担当しており、メッセージはすべて日本語化されていて、この点でも遊びやすいですね。
価格は720円。買い切りゲームなので課金・スタミナ・広告などはありません。
ただ、現時点(12/7)のiOS版にはダウンロードに失敗するという報告があり、実際に当方でもインストールできない事例を経験しています。
しかし本体を再起動し、その直後にダウンロードを行うことで、無事にインストールを行えました(iPad Pro 2017で確認)。
おそらくインストール中のメモリ不足が原因と思われるので、失敗している方は本体を再起動して、その直後にインストールを試してみてください。
また、本体のストレージの空き容量は5GB以上確保すること(インストール処理に必要になるため。ゲームのデータサイズは約1.3GB)。
もちろん対応機種もよく確認してください。
わかりにくいゲームではないのですが、意外と難易度は高く、マイクラ系が未経験だと特に難しくなります。
そこで今回はゲームの流れに沿って内容を説明すべく、プレイ日記の形式でレビューをお届けしたいと思います。
【第一世界 始まりの丘】
『ARK』でのサバイバルの記憶がまだ新しい私の前に、また新たなオープンワールド・サバイバルの舞台が現れた。
細切れになった世界を巡る『マインクラフト』型のサンドボックスゲーム『ポータルナイツ』だ。
この作品は『マイクラ』型ではあるが、サバイバル要素は少なく、アクションRPGといえる。
しかし、好きな建物を作り出せるサンドボックスらしさは健在で、惹き付けられずにはいられない。
今までとはまた違う探険を体験することができそうだ。
さて、開始時にはキャラクターメイキングを行う。
顔と髪型、性別、そして「職業」を選択する。
『マイクラ』風のゲームだが、キャラクターの姿はカクカクしておらず、「Mii」っぽい外見だ。
重要なのは職業だ。
近接攻撃型の「戦士」、遠距離攻撃型の「弓使い」、魔法を駆使する「魔法使い」の3種類があり、装備も戦い方も変わる。
同一Wi-Fi接続による最大4人でのマルチプレイが可能で、その場合は役割分担が重要になると思われるが、今回はソロプレイのため、遠距離攻撃キャラの方がラクだろうと思い「弓使い」を選択した。
ゲームをスタートすると、ちょっとしたストーリーシーンが流れ…… 眼前には美しい風景が広がった。
『マイクラ』系らしいブロックで構成された世界だが、地面には草花が生え、木々は丸く、オリジナルの『マイクラ』よりも豪華な景色となっている。
『マイクラ』系も進化したなと思わずにいられない。
また、この世界にはNPCもたくさんいて、会話をしたり、クエストを受けたりすることができる。
さっそく鉱山の入口で、鉱夫のエリーゼさんから「石のつるはし」の作り方を教わった。
これは要するにチュートリアルだ。
さっそく石のブロックを削り取り、木も伐って、つるはしの作成を行う。
作成画面は下部のツールバーの右端にある「…」のボタンから開くことができる。
移動は画面左側をスライドして行い、画面右側のスライドで向きを変え、Aボタンで正面のカーソルがついているブロックを叩き、Bボタンでジャンプする。
だが、個人差もあると思うが、視点の動きが急すぎてコントロールが難しく、カメラワークもアップになり過ぎて見づらくなることが多い。
右上のメニューボタン(≡)を押し、「設定」の「カメラ感度」を最低にしておけば、視点の急すぎる動きは緩和することができる。
また「自動カメラ」をオフにすれば、やや引き気味になって周囲を確認しやすくなる。
やりづらいと感じた人は、これで調整すると良いだろう。
戦闘は下のツールバーで武器を選択し、Aボタンを押すだけだ。
弓の場合、ボタンを長押しすれば画面の中央にある照準の位置に矢を連射する。
ただ、違和感があるのは、キャラクターがどの方向を向いていても、正面の照準の位置に矢を撃つことだ。
たとえば左に敵がいて、敵のいる左側を向いて矢を撃っても、「画面の中央」に発射する。
キャラクターが向いている方向に撃つわけではないので、まずは敵を正面に捉えなければならない。
しかし近くの敵を一度攻撃すると、その敵が「ロック」され、以後は常にその相手の方を向くようになる。
ロック状態なら攻撃はすべてその敵に向かって行われるので、照準を気にする必要はなくなる。
そしてロック中に横移動しながらBボタンを押すと、転がって回避することができる。
攻撃してかわす「ヒット&アウェイ」の戦い方をマスターすれば、そうそう不覚は取ることはないだろう。
そして最初の世界には民家があり、ロバート夫妻が住んでいる。
このロバートさんから、欠けた民家の修繕を頼まれた。
これはつまり、建設のチュートリアルだ。
まずは畑にある木箱から、材料の「加工された木材ブロック」を回収する。
丸太のままでは置けないので、ちょっと迷いやすい。
今作は家具以外、「ブロック」でないと設置は行えない。
ブロックを得られたら、ロバート邸の欠けた壁を埋めていく。
設置はツールバーにブロックをセットしてから、タップして手に持つ。
そして置きたい場所に近付いてAボタンを押すのだが、iOS/Android版は画面を直接タップしても設置できるようになっている。
タッチパネルならではの操作方法で、移動することなくポンポンと置けるため、非常にやりやすい。
建設に関しては、コントローラーよりタッチパネルの方がマッチしている印象だ。
あまりにも手軽に置けすぎて、余計なところに置いてしまうこともしばしばだが。
ロバートさんの家の中には「作業台」がある。
松明や研ぎ石など、簡単な道具ならどこでも作れるが、やはり家具や装備といった高度な加工には設備が必要だ。
初期の装備はすべて「綿の生地」から作成できる。
「綿」は家の横の畑で調達できるので、作業台を修理後に綿を生地に加工し、服や手袋など一通りの装備を作成しておいた。
さて、装備も作ったし、最初の世界で学ぶことはこれくらいだろう。
いよいよ次なる世界に旅立とう。
この世界には、どこかに「ポータル」と呼ばれるワープゲートがある。
これを稼働させるには「ポータルストーン」と呼ばれるアイテムが6つ必要だ。
ポータルストーンは採掘中に手に入ることもあるが、多くは敵を倒して入手する。
どの敵でもいいので、その辺をぴょんぴょん跳ねているスライムを矢で射って集めることにした。
スライム退治からスタートするのはRPGの基本だろう。
ちなみにこのゲームの弓矢に弾数はなく、無限に撃ち続けられる。
ほどなくして、多くのポータルストーンのかけらが手に入った。
加工を行うことでかけらふたつを、ポータルストーンひとつに変えることができる。
これをポータルの門にはめていくと……。
次の世界への入口が開かれた。
だが、同時に不穏なメッセージが響いた。
「気を付けろ… 侵略者たちに気付かれた」
ここまではお遊び。 いよいよ本番ということだろう。
【第二世界 砂漠のオアシス】
ポータルを抜けた先は灼熱の砂漠だった。
そして目の前には「スペクトルゴースト」なる謎の存在が立っている。
いわく「私は君の味方だ。君と宿命の間には2匹の聖獣が立ちはだかるだろう」
つまり「ボスがいますよ」ということか。
案内役もいるあたり、やはりサバイバルやサンドボックスというよりRPGの感が強い。
さて、砂漠を見渡すと目立つのは、立ち並ぶサボテンと、点在する鉱石だ。
鉱石には赤い「炎のルビー」と、オレンジの「銅鉱石」がある。
炎のルビーは魔法素材のようだが、弓使いの自分にとって重要なのは銅鉱石だ。
さっそくつるはしを片手に、埋まっている鉱石を採掘していく。
やはり鉱石集めが『マイクラ』系の最初の
シュッ! ボゥ!
え? なに? 急に燃え上がったけど?
なにかが近くに…
シュッ! ボゥ! おふぅ──(死亡)
えぇー! あっさり死んだし!
もし死んでも、同じ世界の入口からすぐに再スタートできる。
所持金が少し減ってしまうが、お金は簡単に稼げるので、大きなペナルティではない。
改めて周囲に注意しながら歩いていると、急に地面から芋虫のようなやつが飛び出してきて火を放ってきた。
犯人はコイツか…… いきなり出てくるとは、なんという初見殺し。
だが、正体さえわかれば、一発当ててロックしてからのヒット&アウェイで対処できる。
しかし炎を食らうとごっそりライフは減る。
弓使い、ちょっと撃たれ弱すぎないか?
ともあれ、芋虫に気をつけて探索を継続する。
探索といってもこの世界はかなり狭く、少し歩けばすぐに端に行き着いてしまう。
各世界はすべて『ラピュタ』のような浮遊島であり、その先には空が広がっているだけだ。
機種性能が高いなら、開始時の設定で島のサイズを「大きい」にすることもできる。
だが広ければ探索が大変になるし、ロード時間や負荷も大きくなる。
まずは標準サイズでプレイするのが良いだろう。
さて、探索を続けていると坑道が見つかった。
鉱石がたんまりありそうな雰囲気だ。
もちろんモンスターもいるだろうが、コウモリくらいならなんとかなるだろう。
さっそく中に入って進んでいくと…… 黒い翼を持つヤツが、暗闇の中で群れを成している。
やはりいたか。 すぐに弓を構えて、少し離れた位置から矢を放つ。
誘き寄せてから一匹ずつ、ヒット&アウェイで戦えば
ドガ──!!
おふぅ──(死亡)
えぇ──!
ナニコレ、急に自爆したし!
コウモリだと思っていたのは「ボム」みたいなモンスターで、まっすぐこちらに向かってきて大爆発した。
今の弓の威力では接近される前に撃ち落とすのは難しく、爆発されたら回避はできない。
幸い、自爆したら相手も死ぬので、再度訪れた際には、前に爆発したボムはいなくなっていた。
一撃ではやられないので、ポーションを飲んだり木の実をかじったりしてHPを保ちながら、少しずつ進んでいくが…… しかし攻撃力とか防御力とか、色々と足りていないのを痛感する。
このゲーム、意外と序盤からつらいな……。
とりあえず戦っているうちにレベルは上がった。
このゲームは経験値が貯まればレベルアップし、ステータスを上げられ、スキルも獲得できる。
そして、レベルが上がれば上位の装備も扱えるようになる。
だが、装備を作るには材料が必要だ。
鉱山の中には銅鉱石がたんまりあるかと思っていたが、そうでもなかった。
むしろ地表の方が多い。
しかし鉱山の入口で、鉱夫が気になることを言っていた。
「一番イイモノは全部地下深くにあるんだ」
ならばもう、掘るしかあるまい。
それこそが『マイクラ』だ。
さっそく鉱山の奥から、地下に向かって階段状に掘り進んでいく。
数々のサンドボックスで繰り返してきた採掘タイムのはじまりだ。
途中、銅鉱石をいくつか見つけることができた。
地下に鉱石があるのは確かなようだ。
このまま進んでいけば
ぼこっ! ヒュ──
ええぇ──!!
掘った土壁の向こうにいきなり雲海が!
なすすべなく、浮島から落ちていく主人公。
あぁ、人がゴミのようだ……。
どうやら地表が狭いぶん、地下も存外、浅いらしい。
それほど深くはないだろうとは思っていたが、しかし坑道の奥からとはいえ、まだ10マスほどしか掘っていないのだが……。
むぅ、あの鉱夫、なにが「イイモノは地下深くにある」だ。
深い地下がないじゃないか。
とりあえずこのゲームの鉱石は、地中を掘り進んで得るものではないというのはわかった。
もう、ここに長居は無用だ。
すでにポータルストーンはある。さっさと次の世界に向かうとしよう。
【第三世界? クリスマス?】
砂漠の長いポータルを抜けると、雪国であった。
灼熱の島から、いきなり極寒の世界。
だが、ここは町のようで、洒落た家々が建ち並んでいる。
ブロックで構成された町並みは『マイクラ』系らしいと同時に美しい。
どうやらクリスマスのようで、町の人々は「♪ジングルベル ジングルベル」と楽しげに歌っている。
町の広場にはクリスマスツリーがあり、どうやら平和な世界のようだ。
バシュッ! ドゴッ!
おふぅ──(死亡)
平和じゃねぇ!!
なんとパーティー会場の上空を、氷のブレスを吐くミニドラゴンが飛び回っていて、会話中の相手にも容赦なくブレスをぶつけてくる。
なんで町の人は襲われないんだ。
しかも、ドラゴンに矢を射かけてみたが、HPが全然減らない。
おまけに向こうは一撃必殺の攻撃力を持っている。
どうやらここは、クリスマスイベントの世界のようで、本編ではないようだ。
だから強めの敵が出ているのだろう。
だがそれにしても、iOS/Android版がスタートした最初の週のイベントで、初心者には厳しすぎるモンスターが跋扈する世界をオープンするとか、なんという初見殺し。
まあ、文句を言ってても仕方がない。砂漠にはポータルがふたつあった。
もうひとつのポータルで先に進むとしよう。
【第三世界 小鳥の楽園】
3つ目の世界の名前は「小鳥の楽園」だ。
いかにも可愛らしい。
きっと小鳥が楽しく空を舞っている、自然の豊かな世界なのだろう。
……。
目の前にはステージ名にまったく相応しくない、いかつい城塞がそびえ立っている。
なにやら飛んでいるやつはいるが、小鳥ではなくコウモリだ。
なんというタイトル詐欺。
まあ、ステージが城というのは面白くはある。
さっそく中に入って
ああぁ──(落下)
また私がゴミのようだ……。
どうやらスタート地点の周囲が絶壁になっていて、不用意に動くと危険らしい。
なんだよそれ。『キングスフィールド』かよ。
スタート地点でも安全とは限らないということか……。
各ステージには固定の地形があるが、それ以外はランダム生成なので、こういうマップになってしまう可能性もあるのだろう。
気を取り直して。城の内部は、かなり入り組んでいるものの、見応えがある。
なんだか『マイクラ』で、すでに作り上げられた世界をダウンロードして遊んでいるかのようだ。
ここには、モンスターはほとんど出てこない。
代わりに多くのNPCがいて、町があり、店も並んでいる。
クエストを提示する人も多く、RPGというよりもミニアドベンチャーなステージだ。
こういうシーンがあるのも、アクセントになって良いだろう。
そして町の中には、なにやら気になる商品を売っている店が。
「島の権利証書」……?
値段はそんなに高くない。
とりあえず「無人のグラスランド島の権利証書」を買ってみることにした。
使用するアイテムのようなので、ツールバーに入れてさっそくタップしてみると…… いきなりワープ!
着いた場所は…… 無人島!
広い! 何もない!
ワールドマップにもこの島が登録され、いつでも来れるようになった。
なるほど、つまりこのゲームで建物を自由に建てたいときは、この「自分の島」を利用してください、ということか。
ちょうどいい。そろそろ生産拠点が欲しかったところだ。
サンドボックス系は自分の家を建ててナンボ。
実はここまで、最初の島のロバートさんの家にアイテムを保管できる「道具箱」を置いて、拠点の代わりにしていたのだが、間借りも潮時だ。
ここに自宅を建設することにしよう。
この島には木も生えているので、木材には困らない。
まずは木を伐り、適当に設置した作業台で「加工された木材ブロック」を大量に作成する。
そして浅い穴を掘り、そこにブロックを敷き詰めて床から造成していく。
このゲームの土ブロックには草が生えるので、部屋の床を土にするわけにはいかない。
ブロックを掘るのも、iOS/Android版は掘りたい場所を直接長押しすることで行える。
その際には拡大鏡が現れ、掘る場所を見やすく表示してくれる。
床を張るのもタップで直接行えるし、前述したように建設関連の操作性は良好だ。
ブロックは途中でなくなってしまったが、床は張れたので生産設備を一通り設置した。
もちろんアイテム保管用の道具箱も並べておく。
明かりとして壁には松明をつけ、ついでに窓も作っておき……
今のところ、こんな感じだ。
うむ。未完成だが、これでも生産拠点としては機能するだろう。
ではさっそく、装備の新調をすることにしよう。
まずは「かまど」で銅鉱石の精製を…… って、「石炭」がない!
あぁ、鉱石だけではダメなのか……。
どこで手に入れたのか、なぜかいくつか持っていたのだが、しかしまだ全然足りない。
※石炭(黒いブロック)は「小鳥の楽園」にもあるのだが、この時点では気づいていなかった。また、自爆コウモリを爆発させずに倒すことでも得ることができる。いくつか持っていたのはその分。
とりあえずポータルは見つけているので、石炭があることを期待して次の世界に向かうとしよう。
【第四世界 秋の泉】
4つ目の世界は、紅葉が燃える秋の風景だった。
そして偶然、突発イベントが発生していたらしく、トカゲ(リザードマン)の軍団が大量に出現していた。
まだまともに強化できていないが、対抗できるだろうか……?
とりあえず戦ってみよう。
ボコボコ! おふぅ──(死亡)
ダメだー! 攻撃力が足りなさすぎて、30発とか40発とか撃ち込まないと倒せない!
一方、こちらは1発殴られただけでも瀕死になってしまう。
ここに来て、弓使いの非力さと撃たれ弱さを痛感する。
なんとか対抗しようと、ブロックで即席の高台を作り、その上から矢を撃って倒そうとしてみたが……。
しかしこのゲームの敵は、安全な位置から攻撃していると「謎の回復」を行う。
どうやら『マイクラ』特有の、少しズルい戦い方は封印されているらしい。
今の状態では厳しそうなので、無理に戦うよりも、ポータルを探してさっさと次の世界に向かうことにした。
建物の中に無人の地下室があり、ポータルはその奥であっさりと発見できた。
だが、その途中で見かけた、廃屋となった部屋が気になる。
ちょうど自宅を作っている最中であるため、こんな家具を見てしまうと、つい欲しくなってしまう……。
おもむろにツルハシを取り出し、タンス、テーブル、本棚などを、片っ端からパクりはじめる。
もはや空き巣状態だが、廃屋だから良いだろう。
作るとなると、また大変そうだし……。
【第五世界 カウル港】
第五世界には最初の世界のように、青々とした草原が広がっていた。
そしてすぐ目の前にNPCがいて、いきなり「スライムクイーンを倒してくれ!」と言い出す。
なにそれ? ボスなの?
とりあえず承諾して奥の方を見てみると、ああ、いる、ヤバそうなのが……。
だが、この世界はそれどころではなかった。
地表のあちこちに石炭があるのだ! これで銅を精製してパワーアップすることができる!
さっそくクイーンなんてほっといて、石炭を採掘しまくる。
どのみち装備を新調しないと勝てそうにない。
一通り集めたらワールドマップを使って自宅に帰還。
銅の精製を行い、弓とツルハシを新調、さらに農作業を行える「クワ」も作成した。
クワを使って耕した土地は、作物が通常の3倍の速度で育つらしい。
さっそく畑を作り、綿や麦の種を植えておく。
廃屋からパクってきた家具も並べ、部屋の中を飾ってみる。
棚やタンスは収納量は少ないが、保管箱の代わりになるようだ。
ようやく『マイクラ』系らしくなってきた。
一旦アイテムを整理して、改めて石炭を取りに行く。
弓を新しくしたのでクイーンと戦ってみようとも思ったが、夜になったためかスライムクイーンは姿を隠していた。
奥まで行くとポータルが見つかったため、一旦この世界は後回しにして、先に進むことにする。
【第六世界 カラム採掘場】
採掘場。 なんて素敵な名前だろう。
実際、目前には期待に違わぬ光景が広がっていた。
鉱石がそこかしこに散らばっているのだ。
ここなら銅鉱石を取り放題。
前の世界で石炭を取り放題なので、これで銅製品は作りたい放題である。
さらに、ここにいる敵は、倒すと「うろこ」を落とすようだ。
うろこは素材のひとつで、より強い武器を作ることができる。
そしてここには鉱山と、大きな石造りの屋敷があった。
屋敷に入ってみると、なにやら魔術師が「いにしえの邪神を呼び出してしまった」とか言ってあわてている。
それもボスなのだろうか? とりあえず奥の部屋に入ってみると……。
あぁ、確かにこれは、見るからにヤバそうだ。
とりあえず強さを確認するために、一戦交えてみることにした。
どうせ負けてもペナルティはわずかだ。
見せてもらおうか、古の邪神の性能とやらを!
あっさり倒せてしまった。ナンダコレ。
意外と見かけ倒しだった……。
というか、部屋が広くて平坦、しかも1対1の戦いなので、弓使いならヒット&アウェイで無難に戦うことができた。
我ながらこのゲームの戦闘に慣れてきた気がする。
そして、この討伐クエストの達成によりレベルが上がり、上位の弓の装備条件が満たされた。
銅鉱石と石炭を抱えて自宅に戻り、一通りの装備を新調する。
ついでにブロックを精製し、壁と屋根を整え、自宅も完成させた。
これでようやく当面の目標は達成だ。
攻撃力も防御力も、かなりまともになった気がする。
そして嬉しいことに、弓使いの上位のブーツには2段ジャンプの特性がついていた。
これでかなりプレイしやすくなりそうだ。
さっそくその戦闘力の確認も兼ねて、スライムクイーンの討伐に向かう。
耐久力があって手強かったが、もはや勝てない相手ではなかった。
ようやくゲームも軌道に乗ったといえるだろうか。
と思っていたのだが、ここで問題が発生した。
「カラム採掘場」は行き止まりだったのである……。
【第一章の終わりへ】
カラム採掘場は、鉱石がたくさんある嬉しいエリアではあるが、ポータルがなく、その先がない。
ワールドマップを確認すると、「小鳥の楽園」と「カウル港」にふたつのポータルがあり、行き先が分岐しているようだ。
そして、小鳥の楽園の分岐先のステージには鍵のマークがあり、なにか重要なものが隠されているらしい。
ならば、城塞の中をもう一度探索し、新たなポータルを見つけなければならない。
再び訪れた、小鳥のいない楽園の砦。
しかし、しばらく探し回っても、ポータルは見つからなかった。
クエストも一通り達成したが、経験値を得られたのみである。
これはもう、アイテムに頼るしかない……。
制作物の中には「秘密のコンパス」というものがある。
これはまだ開かれていないポータルの方向を示すもので、作成には銅鉱石が必要だが、今なら所持している。
「風のエメラルド」という素材も必要だが、これはカウル港で敵がドロップした。
作成して城で使ってみると、青い光が自警団の団長の裏にある部屋を指し示した。
だが、団長の部屋を隅々まで探しても、さらに天井を壊して屋根の上まで登っても、ポータルなんて見当たらない。
となると下なのか?
床を掘って開いた穴に、思い切って飛び込んでみると……。
あった…… こんなところに。 団長の部屋の下に、なぜこんなものが?
というか、この部屋は本当はどこから来るのか?
入口を辿ってみると、町にいるアップウッドさんの家の裏部屋のさらに奥、見つけにくい通路から来れることがわかった。
隠し通路というほどではないようだが、明らかにもうひとつのポータルよりもわかりにくい。
というかこれ、コンパスがないと発見はかなり困難だろう。
新たに見つけたポータルは「嘆きの砂漠」に通じていた。
この島はどうやら狂信者が支配しているらしく、鍵となるアイテムは彼らが所持しているらしい。
そして、その先にはスペクトルゴーストがいうところの、最初の「聖獣」が待ち構えている。
冒険はまだはじまったばかりだが、序盤の要点は一通り説明できたと思う。
今回の日誌はここまでとしたい。
ここから先の浮遊世界の謎は、皆さんの手で解き明かして欲しい。
以上、『ポータルナイツ』の日記風レビューでした。
さまざまな世界を巡っていく『銀河鉄道』型の『マインクラフト』に『ゼルダ』を加えた感じでしょうか。
序盤は苦戦すると思いますが、この日記で紹介した辺りまで進めば、ゲームはかなりラクになります。
ランダムイベントが頻繁に発生し、敵がレアな生産レシピを落とすこともあるなど、長く楽しめる作りになっていて、サバイバルやクラフトが中心の『マインクラフト』とは別の面白さがありますね。
『マイクラ』系が好きな方にも、アクションRPGが好きな方にもおすすめできる、注目の作品です。
ポータルナイツ
アクションRPG感の強い最新マイクラ系サンドボックス
・サンドボックス(マインクラフト系)
・開発:Keen Games(ドイツ)
・オリジナル版販売:505 Games(イタリア)
・日本版販売:スパイク・チュンソフト(日本)
・720円
文/カムライターオ