【レビュー:弾幕月曜日終章】スマホシューティングの登竜門が遂にフィナーレ。プレイヤーを優しく厳しくガチシューターへといざなう

 「シューティングゲームのファンを増やす」というコンセプトで作られた、スマホの弾幕シューティングの人気作『弾幕月曜日』
 徐々に難しくなる短いステージをクリアしていくことで、段階的にシューティングに慣れることができる、初心者にも優しい作品です。
 派手な攻撃、美しい弾幕、スピーディーな展開、大量に降ってくる得点アイテムには現代STGの人気要素が詰まっており、長期的な強化もあって、しかも基本無料。当然のようにヒット作となりました。

 そんなシューティングの登竜門的な作品の、新バージョンにして最終バージョンが登場しています。
 『弾幕月曜日終章』です。

 今作は昨年の夏に公開された上級者向けバージョン『弾幕月曜日黒』をベースとしています。
 『黒』はその名の通り”ブラック”な内容で、無料体験できる1面でプレイヤーに極殺弾幕を浴びせかけ、ほとんど課金してくれないと作者が嘆いたという、いわく付きの作品。

 初代『弾幕月曜日』は初心者向けだったため、玄人シューターから難易度やシステムが物足りないという意見が寄せられており、そのため『黒』は高難度のアーケードスタイルにしたようですが、弾幕の海を見て「正に恐悦至極」と歓喜に震える人は、世の中にはそこまでいなかったようです。

 そして今回の『終章』。
 『弾幕月曜日黒』のステージを短く切り分け、難易度も易しく調整し、初代『弾幕月曜日』のような初心者向けのシューティングに作り直したバージョンと言えます。
 ちゃんと簡単になっていて、解説も懇切丁寧。自機の強化も可能。
 『黒』には多くのサブウェポン(SP)があり、多すぎて逆に混乱を招いていたのですが、そこも段階的に説明付きで追加されていくため、無理なく使えるようになっています。

 ただし、ベースが黒いため、後半に入るとやっぱり漆黒。
 終盤はゆるキャラの皮を脱ぎ捨てたハートマン軍曹が鬼畜ミッションを叩き付けてくるような展開になるため、覚悟して、いや、楽しみにして下さい。
 ともあれ、初心者から上級者まで遊べるゲームになっています。

 iOS版、Android版、共にアプリ本体は無料
 今作は『黒』とは違い、初代のように無課金でも最後までプレイできます。
 ボーナスを得られる任意動画広告がありますが、視聴は必須ではなく、面倒な人はOFFにすることも可能。

 「課金しないとムリ!」「広告ゲーだ」というレビューがちらほら見られますが、少なくとも私は無課金/無広告で本編ラストまでクリアできています。
 課金にはフル強化や専用機体の入手、強化ポイントの獲得量アップなどが用意されています。

 30秒から1分半ほどで終わる短いステージをクリアしていく、縦スクロールのシューティングゲーム。
 ひとつの「チャプター」にボス戦を含む10ステージがあり、チャプター5まであるため、全50ステージ。

 ただしステージ10に挑むには、各ステージに8つ用意されている「ミッション」を達成し、ポイントを稼がなければなりません。
 ミッションには「ノーミスでクリア」や「スコア5万点以上」といったシンプルなものもあれば、「得点アイテムを大量に回収する」「撃破率90%以上」といった、狙わないと達成困難なものもあります。

 このゲームは敵を速く倒すほどスコア倍率が上がり、さらにボムで弾消しをすると得点アイテムが出てきます。
 よってスコアを稼ぐにはボムの使用が不可欠で、ときにはわざとミスをして(”残機潰し”をして)ボムを回復させた方が良いこともあります。
 「ノーミスクリア」や「ノーボムクリア」と、「スコア一定以上」や「得点アイテムの大量回収」は同時に達成することが難しいため、同じステージを何度も繰り返しながらミッションを埋めていくことになるでしょう。

 クリアできれば成果に応じた強化ポイント(AP)を貰え、これで自機やボム、特殊武器のパワーアップを行えます。
 難しいステージに遭遇しても、クリアできるステージを繰り返して強化に勤しめば、いずれ突破できるかもしれません。
 ……と言うか、相応の攻撃力やボムがないと達成できないミッションが多いので、初代ほど地道なポイント稼ぎは必要ありませんが、必要な強化を行わないと先には進めません。

 今作には強攻撃の「スパーク」や、防壁を出す「バリア」、時間を遅くする「タイム」など、弾幕月曜日黒から引き継いだ豊富なサブウェポンがあり、その強化と活用もミッション達成には不可欠です。
 多すぎてややこしくなっている印象もありますが、ひとつずつ丁寧なチュートリアル付きで追加されていくため、使い方がわからないということはないはず。

 どれも強力で、これに加えてボムもあり、ステージも短く、残機やボム数も増やせるので、いずれは画面が弾幕で埋め尽くされても、それ以上のハデな攻撃で押し切ることができるでしょう。
 難易度もステージごとに「イージー」と「ノーマル」を選べ、腕前とミッションに合わせて選択できます。

 ただし、初心者にやさしいのはチャプター3あたりまで
 チャプター4あたりから「初心者にもやさしい」の意味を小一時間問い詰めたくなる弾幕が咲き乱れ始めます。
 チャプター5は超高難度で知られる弾幕月曜日黒の最終面をそのまま切り分けたステージになっており、しかもミッションのクリア条件が厳しく、もはやパターン化必須の鬼畜展開に。

 いくら「初心者にやさしい」と言っても、ずっとヌルいままだと上達しないので、このあたりから実力アップのための試練が始まるのだと思いましょう。
 それはそれで、弾幕に挑む楽しさ、突破できたときの嬉しさを味わうことができるはず。

 ただ、個人的にはチャプター5のタイムアタックステージは厳しすぎる気がします。
 コンマ1秒を無駄にできないシビアさで、幾度も挑戦しながらパターンを作らないといけない、もはや撃ってかわしてのシューティングとは異なる世界。
 スコアアタックを意識させるステージなのだと思いますが、やっていて楽しいステージという感じではないですね……。

 初代の『弾幕月曜日』は、すべてのチャプターをクリアすると長丁場のステージ「チャレンジ」をプレイできました。
 これは細切れになっていない、普通のアーケードスタイルのモードで、シューターにとってはそこからが本番と言えたのですが…… 今作にはチャレンジモードはないようです。
 なぜなら今作のチャレンジモードは、そのまんま『弾幕月曜日黒』なので……。
 正直、今作は「弾幕月曜日黒の壮大なチュートリアル」という印象もあります。

 よって、もっと長いステージをプレイしたい、本格派のシューティングに挑みたいという人には『弾幕月曜日黒』をお勧めしたいのですが、ただ黒い方はステージ1から殺意全開です。
 もう少し簡単な方がいいという方は、初代『弾幕月曜日』で「チャレンジパック」を買うのがお勧め。
 600円かかりますが、いきなりチャレンジモードに挑むことができます。

 (もしくは、弾幕月曜日の前身である『.Decluster Zero』が2020年4月現在、新型コロナ対策支援で無料提供されているので、そちらもお勧め)

 レッスンのような作りですが、ちゃんとステージごとに特色があり、撃ってかわして回収するシューティングの楽しさを備えた作品。
 スマホにも『怒首領蜂大復活』『アカとブルー』『たわし』といった秀作シューティングがあります。
 シューティングが苦手な方が、それらを楽しめるようになるきっかけになって欲しいアプリです。

弾幕月曜日終章

弾幕シューティング伝道アプリ、最終章

(画像は弾幕月曜日終章 – AppStoreより)

・縦スクロールシューティング
・MASAYUKI ITO(日本、個人)
・アプリ本体無料。機体購入などの課金あり


※弾幕月曜日


※弾幕月曜日黒

文/カムライターオ

著者
『Ultima Online』や『信長の野望 Online』、『シムシティ4』など、数々のゲームのファンサイトを作成してきた。
iPhone 解説サイト『iPhone AC』を経て電ファミニコゲーマーのお世話に。
シューティングとシミュレーションが特に好き。
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