1月某日、私は迷っていた……。六本木の森タワーは6階にオフィスを構える株式会社ポケモンの『Pokémon LEGENDS アルセウス』先行試遊会に参加し、六本木の良い感じのお店で良い感じの昼食を終えた帰りの電車で……私は迷っていた。
アルセウス、書くことないじゃん!!!
それもそのはず。もう先行試遊会に参加した時点である程度の事前情報は洗い尽くしてしまっており、先行プレイレポに「技の仕様が違う」「オヤブンが強い」「ポケモンにライドしてフィールドを駆け回るオープンワールド感が面白い」などの新要素報告が書かれている通り、もはや発売前に勝手に「俺はもう全世界で最も早くアルセウスの面白さを堪能しちゃったし、もう発売後のレビューで書くことなんかないんじゃないかなァ~~~?」と驕り尽くしていたのだ。
ゲームライターは全世界で最も早く新作ゲームの面白さを堪能して「あ~あ、発売後に何か書こっかなァ~~~!」などと勝手に期待値を下げてふんぞり返ることができる夢の職業です。
そして迎えた1月28日の『Pokémon LEGENDS アルセウス』発売日。私は「俺はもう先行試遊でアルセウス遊んだし?六本木の株ポケでもう先に遊んだんだよ?もうさ、Twitterでみんなが大盛り上がりしてるほどの新鮮な衝撃は俺にはないワケ。あ~あ、発売前に遊べちゃうゲームライターは辛いなァ~~~!」などと今すぐにでも全世界のポケモンファンのみなさまからさばきのつぶてが飛んできそうな舐め腐った態度でアルセウスを起動した。
そんな私の目の前に現れたのは……アルセウスだった。
な、何!?!?!?
こ、こんなの僕のデータには存在していない!!!
あまりの衝撃に一瞬火事場の馬鹿力を見せるタイプの主人公に負けるデータ系キャラみたいな反応をしてしまいましたが……マジでこんなの試遊で見せられてない! こんなの知らない!! ゲーフリの野郎、株ポケの野郎、よくもこの私をハメやがって……!!
さらに続く衝撃のオープニング。もはや『Pokémon LEGENDS アルセウス』は開始5分でSNSに投稿するのをためらうレベルの特大ネタをぶっこんでくる。
そう、今作の主人公は、なんと「スマートフォンが存在しているぐらいの現代からアルセウスの力で過去のヒスイ地方に飛ばされる」という衝撃の異世界転生系主人公なのだ!!!
アルセウスのバカヤロ──────!!!!!
美輪明宏の声帯を有してる創造神だからってやって良いことと悪いことがあるだろ!? 美輪明宏の声帯を持ってて創造神だったら急にアポなしで一般人を異世界に転生させてもいいんですか? いやでも美輪明宏の声帯持ってて創造神だったら許されないこともないか……。
そして発売前からやたらとネタにされていたこの「アルセウスフォン」。それもそうだ。レジェンズアルセウスは過去のヒスイ地方を舞台にしたゲームであり、どことなく開拓時代の北海道を思わせる時代にアルセウスの形をしたスマートフォンが出てきたらそら「や、アルセウスフォンて(笑)」と失笑を買うこと請け合いなのだ。
しかしアルセウスフォンは現代から転生してきた主人公のスマホとアルセウス本人が合体した、本物の「アルセウスフォン」だったのだ!!!
アルセウスフォンってなんなんだよ!!!!!
※今回の記事には『Pokémon LEGENDS アルセウス』の「クリア後シナリオ」までのネタバレが含まれておりますので、もしネタバレを食らいたくない方はここで引き返すことをオススメします。ここまで丁寧に注釈を書いたのに最後まで見てネタバレ食らったとかのたうち回る人がいたらアナタの家にリングマ2体をけしかけるのでよろしくお願いします。
文/ジスマロック
Re:ゼロから始めるヒスイ生活
突っ立ってるだけで殺意剥き出しの野生ポケモンが殺しにかかってくる修羅の国ヒスイ地方に、現代っ子の主人公が転移してくるのが『Pokémon LEGENDS アルセウス』の導入部分なのは前述の通り。シンオウ地方の過去を舞台にしたヒスイ地方は、まだポケモンと人間の融和が果たされていない時代。まだ人間にとってポケモンは「恐ろしい生き物」なのだ。
そのせいで、主人公はこんな捨てられた子犬みたいな顔ばっかしてしまう。
いたいけな年の少女にこんな顔させるのが創造神の仕事なんですか!?
今作はそんな近代化が進んでいない時代に合わせた衣装も盛りだくさんで、忍び装束から着物まで和風チックなお着替え要素がてんこ盛り……なのですが、私はこの最初の無課金アバターみたいなTシャツ姿がめっちゃ気に入ったので結局最後までこれで行きました。
明らかな異世界に明らかに浮いている現代の格好をした人間がいるだけで割と面白いところありませんか? なんかほらナツキ・スバルとかカズマさんみたいな……。
そんな防御力の低そうなTシャツ姿で探索に駆り出す主人公を待ち受けるのは……
明らかに「殺す」時の眼で延々と追い回してくるリングマ2体……。
落下しただけで溺死しかけるほど深すぎるヒスイの河川……。
一瞬触れただけで人間を肉塊に変えることなど容易であろうその巨体で容赦なく突っ込んでくる大怪獣ハピナス……。
も、もう勘弁してやってくださいよ!?
あの子が、あの子が一体何をしたっていうんですかッ!?
このように、レジェンズアルセウスはストーリーだけでなくゲーム性においても、ヒスイの時代における「ポケモンの恐ろしさ」を徹底して描写している。女主人公を選んだ際、主人公をサポートしてくれる「テル」くんの言動が、特に今作におけるポケモンと人間の関係性を物語っている。
「(転移直後のTシャツ姿の主人公を指し)そんな薄着でポケモンに襲われたらイチコロだろ」「持ち歩けるポケモンは最大6匹なんだ。……そんなすごいヤツいないけど」などなど、ポケモンと人間が共に暮らす時代を描いてきたこれまでの『ポケットモンスター』を見てきた側からしたら衝撃のセリフの数々だが、特に印象的なのはテルくんが相棒のピカチュウに向けて放ったこの一言。
「それに正直、ポケモンって怖いだろ。なんでこいつ、エレキをだせるんだよ!」
た、確かに……! なんでピカチュウって電気出せるんだ!?
人間に向けて10万ボルトを放ってくる鼠がいたら……それはもう人類に仇なす猛獣だろ!!!
『Pokémon LEGENDS アルセウス』のポケモンが容赦なく人間に襲いかかってくるあの描写は発売前から十二分に話題になっていたが、これほどまで徹底して「ポケモンは人間には理解不能な恐ろしい生き物だ」と伝えられると、まるでこっちまで長年刷り込まれたポケモンに対する認識が剥がされていくような感覚に陥ってしまう。
た、確かに冷静に考えたらいつこっちに10万ボルトを撃ってくるか分からない鼠と仲良く暮らせる気なんか微塵もしねえ!
しかし、そんな時代であるからこそ、「ポケモンと人間が友好的な関係を築いているあの時代」から送り込まれてきた主人公が無双できる!
ヒスイの大抵の人間がポケモンの恐ろしさに怯える中、そんな先入観が無いからこそ果敢にポケモンのゲットに挑める主人公! もうこれ完全に無双系異世界転生フォーマットじゃないですか?
なんかポケモン捕まえてるだけでみんな英雄だ英雄だってワッショイワッショイ担ぎあげてくれるし……なんかポケモン捕まえてるだけでみんな私のこと好きになってくれるし……私、またなんかやっちゃいました?
ノボリ転生 ~サブウェイ行ったら、本気出す!~
いや、ノボリやん!!!!!
『Pokémon LEGENDS アルセウス』の魅力として、「なんとなく過去作の先祖っぽいキャラが居る」という点はやはり欠かせない。
明確に「先祖」とは明言されていないため、あまり真に受けてもしょうがないのだが、どことなくギンガ団幹部の「マーズ」に似ている「ヒナツ」や、ギンガ団ボスに酷似した顔をしている割にもうあざといぐらいの萌えキャラに仕上がっている「シマボシ」など、過去作を遊んでいれば遊んでいるほど気付ける小ネタが今作には大量に散りばめられている。
しかしこの「天冠の山麓」に登場するノボリは主人公と同じく現代から転生してきたキャラなのだ!
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』に登場する「バトルサブウェイ」のサブウェイマスターが彼であり、そこそこやり込まなければ出会えないあのノボリがよりにもよってヒスイ地方に転移してきている! いや、どういうチョイス!?
アルセウスお前……サブウェイマスターの女か!?
「主人公以外にも同じく現代から転生してきたキャラが居る」というのは中々に熱い展開ですが、基本的に喋らない主人公に代わり現代の「秘伝技」や「ポケモントレーナー」などの存在に言及してくるノボリのインパクトが凄まじい。
ポ、ポケモンってここまで攻めたことしてもいいのか……!? お前なんかもうちょっと喋ったらタイムパトロールに捕まるんじゃないのか……!?
そして今作の「半ゲスト出演」とでも言えるキャラの中で、最も欠かせないのはやはりこの男だろう。
この商人……スケベ過ぎる!!
頭がクラクラする……
大丈夫かデンボクッ! 横になれッ、今すぐにッ!!
ダメだ……俺……もう我慢できねえ。
相撲しようぜ。 ピシャッ なるほどそうか!!
閑話休題。なんぼなんでも「閑話休題」を便利に使い過ぎとかそういう質問は受け付けません。イチョウ商会の商人であり、主人公を優しくサポートしてくれるこの男の名は「ウォロ」。
まぁ……大体の人は一目見れば察しがつくとは思うんですけど……男verのシロナは反則だよ!!! こんなんレッドカードだレッドカード(ふしぎな ちからのある カード。もたせると わざをつかってきた あいてを たいじょう させることが できる。)!!!
少し怪しい雰囲気を漂わせつつも、優しく、にこやかに、最後まで裏切ることなく主人公をサポートしてくれるウォロ。
もうどうせクリアした人以外こんな記事見てないんだから説明しないけどさ、ウォロヤバくない? ウォロがアニメ化したとしてさあ……CV櫻井孝宏だったらどうする?
そしてなんといっても外せないのが紅蓮の湿地におけるウォロとの戦闘イベント。
まずウォロが初手に繰り出してくるのはトゲピー。ここまではまだ分かります。そして次に繰り出してくるのは伝家宝刀のフカマル!!!
先ほど「直接先祖とは明言されていないため、あまり真に受けても仕方ない」と言ったばかりで恐縮ですが、シロナと言えばミカルゲ・ロズレイド・ミロカロス・ルカリオ・トリトドン・ガブリアス【※1】のあの全国のダイパキッズを絶望の淵に叩き落してきた盤石の布陣なので……まあウォロの手持ちはそういうことなんですね。
(何度も何度も同じことを書いていてトートロジストもいいところですが、明確にウォロ=シロナの先祖だとは明言されていないため、完全にそういう訳ではない……ということも必ず念頭に置いてください。「なんか似てるなあ」ぐらいの距離感がちょうどいいと思われます。)
でもトゲピーとフカマルの2体だけで目配せしてくるウォロもウォロだよ!
忍者の符牒か?
※1「シロナの手持ち」
一応補足しておくと、『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』においてシロナの手持ちは前述のミカルゲ・ロズレイド・ミロカロス・ルカリオ・トリトドン・ガブリアスの6匹ですが、『ポケットモンスター プラチナ』ではこの6匹からトリトドンが外れトゲキッスが加えられているため、トゲピーも無関係のポケモンではないと思われます。
天才創造神の赤字ヒスイ再生術 ~そうだ、UI作ろう~
先ほどからいたいけな年の少女をヒスイに連れてきて野生のポケモンに襲わせたり、数ある過去作キャラの中からサブウェイマスターを引っ張って来たり、中々の狼藉が目立つアルセウスですが、一応スマホと合体して主人公をサポートする役割は果たしてくれている!
今作は「オープンワールド風ポケモン」と言っても過言ではないほどの革新的タイトルなのは周知の事実だと思われますが、それに合わせてマップなどの各種UIもアルセウスがしっかり用意してくれている!
特に上記のマップは結構便利だと思いました。基本的にオープンワールド……というかある程度開けたフィールドの中を冒険するRPGの課題として、「実際のフィールドの高低差がマップで表現されておらず混乱する」という問題があると思うのですが、今作のマップは特にその辺が気になることなくスイスイ冒険できました。
スマホさえ起動してしまえば即座にベースキャンプまで移動できるファストトラベルも普通に使いやすい。まあ、オープンワールドには標準の機能だろと突っ込まれたらそこまでなのですが、シリーズとしてはほぼ初挑戦となるジャンルでしっかりとユーザーに寄り添った形のUIが作られていると、それだけで私としてはそこそこ高評価です。
きっとアルセウスも主人公を転移させる前に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『ゼノブレイド』などの先達タイトルをしっかり遊んでからアルセウスフォンのUI制作に取り掛かったのでしょう。UI制作にまで挑戦する創造神の地道な努力に涙が止まりません。
しかしそれと同時に気になる点もいくつか存在している。
まず第一にコトブキムラのアクセスの悪さ。一応村の中でファストトラベルできないこともないのですが、フィールドベースキャンプが「手持ちのポケモン入れ替え」「道具箱」「クラフト」などの主な機能が一か所に集約されてるのに対し、コトブキムラ内の牧場、道具箱、クラフト台はそれぞれが結構離れた場所に配置されているため、もはやフィールドに出た方が手っ取り早いと感じる場面もいくつかあった。
他にも、例えば「黒曜の原野」から「紅蓮の湿地」に移動したい時は一度コトブキムラを経由してから別のフィールドに移るため、ただ別のフィールドで別のポケモンを捕まえたいだけなのに余計なロードが挟まりストレスを感じる場面も多かった。この辺はムラを経由しなくても直接フィールド間の移動をさせて欲しいと思った……ってアルセウスにフィードバック飛ばしておきます。
まあこの辺はアルセウス先生の次回作にご期待くださいってことで……。
でもポーチ拡張するだけで何万も巻き上げるシュウゾウ、お前だけは絶対に許さない。
創造神が導くヒスイ捕獲道中
引き続き今作のゲームシステムに触れていくが、単刀直入に言って今作で最も驚かされた点は「ポケモンを捕まえる」という行動そのものが直接ゲームの進行に繋がっているところだ。
『Pokémon LEGENDS アルセウス』はジムもポケモンリーグも設立されていないはるか昔のヒスイ地方が舞台。そのため、どのようにストーリーが進行していくのか、どのようにしてゲームに区切りを付けていくのか……という部分が謎に包まれていた。
今作は従来のジムバッジ集めやポケモンリーグへの挑戦に代わり、ポケモンを捕まえたり、野生のポケモンの技を直接その目で確認していくことで「図鑑タスク」が達成され、それによって主人公の「団員ランク」が上がり次のフィールドが解禁される仕様になっている。
従来のポケモンでは、正直「捕獲」という行為そのものにそこまで執着しなくとも、ポケモンリーグ殿堂入りまでは問題なく進めるようにはなっていた。やろうと思えば最初に捕まえた6匹だけでそれ以降一切捕獲せずとも殿堂入りぐらいはできなくもないのだろう。
しかし今作はちゃんと「ポケモンを捕まえ」なければ先には進めない。だが、ポケモンを捕まえなければ先に進めないのであれば、やがてポケモンを捕獲することそのものにうっとうしさを覚えてしまうだろう。
ここでレジェンズアルセウスで驚かされた第二の要素なのだが、今作は「ポケモンを捕獲して図鑑に登録する」という行動そのものにお楽しみが用意されている。
なんと今作のポケモン図鑑は説明文までヒスイ仕様になっているのだ!
今作はただ一度ポケモンを捕獲しただけでは図鑑の完成には至らず、弱点を突いて倒したりだとか、複数匹捕獲したりだとかの図鑑タスクを埋めて研究レベルが10に達することで初めて「図鑑の完成」という判定になり、図鑑説明文が解禁される。
ヒスイ図鑑はNo.242まで用意されているため、まあざっと240匹分の新しい図鑑説明を用意する制作側のことを考えただけでなんかもう眩暈がしてきます。
つまり、「たくさんのポケモンを捕まえて団員ランクを上げる」という一見作業的にも見える行為の果てには未知の図鑑説明文が用意されているため、あまり作業感を覚えないようになっている!
しかも「図鑑の完成」そのものにまで団員ランクを上昇させるポイントが用意されているから、むしろ「たくさんのポケモンを捕まえること」こそ今作最大の面白さと言っても過言ではない!
しかしやはり、同じポケモンを何度も何度も捕まえていてばかりではゲームプレイに味気なさを覚えてしまうこともある。ここで今作のさらに驚かされた点なのだが、『Pokémon LEGENDS アルセウス』はちゃんと「ポケモンのオープンワールド風ゲーム」になっている!
いきなり何を言い始めるんだコイツは……当然の事実だろ……とブラウザバックにしそうになってるそこのアナタ! もうちょっと聞いてってください!
私個人の考えとして、オープンワールドゲームで重要な要素のひとつに「プレイヤーが何かありそうだと感じて辿り着いた場所に、ちゃんと何かが用意されている」というものがあると思っています。
例えば『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』で、マップを広げて「明らかに行きづらいあの場所には何かがあるのではないか!?」と気付いて向かった場所にしっかりと祠やコログの実が置かれていた時の嬉しさって、あるでしょう?
やろうと思えばどこまでもだだっ広いフィールドを描けるオープンワールドですが、ただただ広いだけで、プレイヤーが何かがありそうだと思った場所になにも設置されていなければひたすら虚しいだけのスッカスカの虚無虚無ワールドなのです。
やたらとサイズはデカいくせに中は全然クリームが入ってないローソンの100円クリームパン【※2】みたいなしょうもなさです。
※2「サイズはデカいくせに中は全然クリームが入ってないローソンの100円クリームパン」
今ローソンのホームページを確認したところ、どうやらクリームパンも改良が進んでいるそうで、現在このしょうもないクリームパンは販売されていないと思われます。私がこれを食べたのは7〜8年前のことなので、本当に改良されていて良かった。でもあれやっぱ酷かったですよね!?
しかし、今作は「この行きづらそうな場所には何かが用意されているのではないか!?」と感じた場所に、ちゃんと「ポケモン」が用意されている!
「あっ、あの高台にはなんかレアなポケモンがいるかも……」と思えばトゲピーやヒスイガーディなどのレアポケモンが隠れていたり、「あそこの離れた島にはレアポケモンが……!?」と思えば縄張りバルバロッサばりの強敵に追い回されたり、同じフィールド内でもちょっとした冒険ひとつがめちゃくちゃ楽しい。
そして今作の目玉要素のひとつでもある「ポケモンライド」。地上を疾走するアヤシシライドに海上を泳ぐイダイトウライド、空を駆けるウォーグルライドなど、陸海空多種多様なライドが用意されているのだが、中でも衝撃的だったのは「オオニューラ」だ。
「これまで登れなかった山肌などの斜面を登れるようになる」という一見地味な気もする能力のオオニューラライドだが、このロッククライム能力の解禁によって行けるフィールドの幅が大きく広がる!
レジェンズアルセウスで私が特に楽しいと感じた部分は、「新たなポケモンライドの解禁によって過去のフィールドで探索出来なかった場所にまで足が届くようになる」この瞬間だ!!
「ポケモンの捕獲自体がゲームの進行に直接繋がる」と前述の通り、新たなライドポケモンの解禁によって進めるようになるエリアではまた新たなポケモンとの出会いが待っており、ただ新ポケモンを捕まえるだけでなく団員ランクまでめちゃくちゃ上がるこの爆アド感が最高!!!
個人的には「群青の海岸」でオオニューラライド解禁後に行ける隠れ泉への道~しまなみ浜辺りでシンオウ御三家のポッチャマを見つけた時が一番テンション上がりました。「激レアやんけ!!!」ってテンション爆上がりしてたらすぐに再ポップしてきてシンオウ御三家自体はそんなレアでもないことが判明するまでがワンセットです。