やっぱりVRゲームをやるなら、腕をブンブン振り回してモノを壊したり、空を飛んで空間を縦横無尽に移動しまくって爽快感を味わいたい…!
そんなあなたにVR剣戟アクションゲーム『ALTAIR BREAKER(アルタイルブレイカー)』をオススメしたい。「VRマルチプレイ剣戟アクション」というのは、かんたんにいってしまえばバーチャル空間で剣を振り回して戦いまくるゲームということだ。
本作は、『ソード・オブ・ガルガンチュア』を制作したデベロッパーThirdverseの新作ゲーム。前作も同様にVRマルチプレイ剣戟アクションというジャンルのゲームとなっているが、もちろん2作目ということで前作との差別化が行われている。本稿ではそんな『ALTAIR BREAKER』の爽快アクションについて紹介していく。
文/tnhr
『ALTAIR BREAKER』は、まず簡単なゲームの設定と、アバター作成からはじまり、丁寧なチュートリアルへと続く。チュートリアルはVRでアクションゲームをプレイするのがはじめてだという人にとっても取っ付きやすく、優しい導線が引かれている印象を抱いた。
基本的な移動操作から、この作品を特徴付ける壁登り、空を飛ぶグライダー、そして剣技アクションの方法をみっちりと伝授してくれるのだ。
操作自体も非常に直感的でシンプルだが、単調に剣を振り回すだけのゲームにならないようにさまざまな工夫がほどこされている。
利き手に武器、反対に盾を装備するのが基本なのだが、両手武器を装備したり、二刀流でプレイすることもできるそう。敵を攻撃する際に、標的のロックオンをオートに設定することもできるため、この手のゲームに慣れていない人はまずこちらの設定で進めることをオススメする。
このゲームには空中コンボがあり、剣を下から上へと振り上げて敵を攻撃することによって敵を空中に飛ばし、何度も切りつけたり、地面にたたきつけて攻撃することができる。この空中コンボが爽快で、少々癖のある動作で始めは困惑するかもしれないが、慣れて使いこなせるようになると、いっきに攻撃方法の幅が広がる。
他には、剣を振り上げることによって威力をチャージすることができる強攻撃や、グリップとトリガーボタンを押しながら剣を振ることによって飛ばせる遠距離攻撃、剣舞モードという特殊な構えをした際に発動する強力で広範囲に及ぶ必殺技を発動することもできる。
盾を使う防御方法は「パリィ」と「バリア」の2種類が存在している。パリィはタイミングよく攻撃をはじくことによって、敵がよろける上に自身のスタミナゲージが回復。「バリア」はスタミナゲージを消費しながら使う防御方法で、遠距離攻撃を使ってくる敵に対して有効な防御手段になる。
多彩な攻撃方法と、ふたつの防御手段を使い分けながら、敵に接近していくのがこのゲームのセオリーとなっており、プレイスタイルや場面によって臨機応変に行動を変えなくてはならないゲーム性が本作の面白いポイントになっている。
『ALTAIR BREAKER』の舞台はAIがシンギュラリティを生み出すために創造された仮想世界「ALTAIR(アルタイル)」。この世界はかつて雲海に覆われる島群だったが、すでにそのほとんどが崩落しており、今は実験用の戦闘AIがさまよう、廃墟の島と成り果ててしまっている。プレイヤーはそんな戦闘AIとの戦いに挑んでいくことを目的としている。
チュートリアルが終了し、マッチングや武器の強化が行えるラウンジに移動すると、この世界のガイドである「ステラ」が登場。ステラのガイドによってラウンジでできることや施設の概要を教えてもらい、ある程度できることを理解したらこのゲームの主目的である戦いの場へと移動していく。
本作は最大4人までのオンラインマルチプレイが可能で、Steam版とMeta Quest2のクロスプレイにも対応。ボイスチャットでコミュニケーションをとりながらプレイすることができ、マッチングの範囲も非常に広い。
そして発売されたばかりなこともあってか、プレイ人口が比較的多く、どの時間帯でプレイしてもマッチングはスムーズであった。また、デフォルトでボイスチャットはオンになっているが、オフにしたい場合はタブレットメニューの「プレイヤーリスト」からプレイヤーごとにミュートも可能だ。
マッチングは自動で他のプレイヤーとグループを組んでゲームをプレイすることができる「クイックマッチ」と、IDを共有して招待したいプレイヤーたちと遊ぶことのできる「プライベートマッチ」が存在している。知らない人とやりたくない気分の時は、プライベートマッチを選択して誰も招待しなかったらソロプレイでゲームを楽しむことができる。
私は時間帯を2度に分けてプレイしたのだが、夜の時間帯は日本人のプレイヤーたちが、夜明けごろにプレイしたときはアメリカのキッズたちと多くマッチングし、VRコンテンツでよくある、急な海外との交流を楽しむことができた。
マッチングが完了し戦闘用のマップに入場すると、敵の戦闘AIが登場。他のプレイヤーと協力しながら敵を全て撃破することでステージはクリアとなり、クリアすると報酬である宝箱とポータルが登場し、次のステージへと進んでいく。
また、敵を倒しながらステージを攻略していくと、「ゲートエナジー」とよばれる4つあつめるとボスが登場するステージに進むことのできるアイテムを落とす敵が登場する。この「ゲートエナジー」を集めてボスを撃破すると探索が終了し、1回のセットが終了するという流れだ。
私はVR酔いしやすいため、休憩を挟みつつプレイしたが、酔い止めの服用や周辺視野の操作によってある程度は緩和することができた。1回のプレイは15分ほどで、それを何度も繰り返しながらプレイし、経験値やお金、武器などを集めながら周回プレイを繰り返すハックアンドスラッシュのような感覚でプレイすることができた。
また、本作は無双ゲームとは感覚が少し違い、一体一体の敵と向き合うようなゲームのように思えた。ステージは平たんではなく、グライダー要素が楽しくなるように高低差が存在しており、端から端まで歩くと少し時間がかかるような広めのステージも存在している。
なので、一体一体の敵と向き合うようなゲームデザインだと敵を見失うことが少なくテンポよくプレイすることができるし、ゲームが進むにつれて単純に敵が硬くなるのではなく、複雑で違う動きをするようになるため、1回1回の戦闘を考えながら立ち回らなくてはいけない。この、しっかりと考えながらプレイしなければならないデザインが本作の大きな魅力のひとつであるはずだ。
『ALTAIR BREAKER』はSteam版とQuest版が発売中で価格は2490円(税込)となっている。また、今後もアップデートが行われる予定でコンテンツは拡大していくそうだ。
ガンガンと剣を振り回しロボットを破壊したい方、爽快感を味わいたい方、友人たちとワイワイVRを楽しみたい方にはぜひともオススメの一本だ。
『ALTAIR BREAKER(アルタイル ブレイカー)』開発チームから今後のアップデートに関するお知らせ#ALTAIR #Quest2 #Steam #VR pic.twitter.com/Cwmz3QMm6B
— ALTAIR BREAKER 公式 (@AltairBreaker_J) August 26, 2022