クセがすごいけど、慣れたら数十時間が余裕で吸い取られる…!高中毒度ストラテジー『Mount & Blade II: Bannerlord』にハマりすぎて3日連続で陽の光を見た話

 11月10日、『Mount & Blade II: Bannerlord(マウントアンドブレイド2 バナーロード)』がPlayStation 5、Xbox Series X|S、PlayStation 4、Xbox One向けに発売される。
 また、2020年からSteamで早期アクセス版が発売中のWindows PC版は、10月25日にフルリリースを迎えるとのことである。

 ……と、ここまで書いてなんだが、実のところ筆者、電ファミ編集部から今回のお話をいただくまで『Mount & Blade II: Bannerlord』のことを全く知らなかった。そもそも、11月にこのようなゲームが発売されること自体、把握していなかった。

 というか、ちょっと待て。『II』?
 続編ということ?
 え、前作あるの?それ、いつ出たの?
(軽く調べてみたら)じゅ、10年以上前!?

 また、前作のことを知った流れでどのようなゲームかも軽く把握しておこうと思い、ひとまずシミュレーション要素のあるアクションRPGということを認識した。

 戦闘が3Dアクションで、剣を始めとする近接武器で多数の相手と戦うという。なるほど、いわゆる一騎当千タイプか。その手のゲームなら、(本家本元は一度もないけど、コラボレーション作品であれば)遊んだ経験はある。

『Mount & Blade II: Bannerlord』タイトル画面

 さらに今回の『Mount & Blade II: Bannerlord』は、前作の200年前の時代を舞台にしているとのこと。であれば、前作を知らない人間でも入っていけそうだ。

 とは言え、そのようなことを謳いながら、実は知らないと全然分からない罠のようなゲームに遭遇した経験があるので、油断はできない。
 本当に前作を知らない人間でも遊べるのか?

 結論から言えば、全く知らずとも遊べた。

 ただ、ゲーム本編に関しては付け刃な事前知識を持って挑んだ結果、主に序盤でボコボコにされた、ということを記しておきたい。そして、それを乗り越えた後、筆者は”やめられない、とめられない”の徹夜続きになってしまったことも。

文/シェループ

※この記事は『Mount & Blade II: Bannerlord』の魅力をもっと知ってもらいたいPLAIONさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


アクションRPGとリアルタイムストラテジーが融合した「ストラテジー・アクションRPG」

 最初に『Mount & Blade II: Bannerlord』というゲームの概略から。

 ジャンルはSteamストアページ記載の情報より引用するならば「ストラテジー・アクションRPG」となる。剣、弓矢といった近接・遠距離武器で敵と戦う3DアクションRPGと、刻一刻と変化する戦況、大陸全土の情勢を踏まえながら最適な判断を下していくリアルタイムストラテジー(RTS)の2つの要素を持つゲーム、というと想像しやすいだろうか。

『Mount & Blade II: Bannerlord』ストーリー

 作中の舞台となる大陸は「カルラディア」と呼ばれる。
 この大陸では北方の森から南方の荒野に至るまで、500年に渡って帝国が全土を支配し、その影響力を及ぼし続けていた。

 しかし、年月が経つにつれ、帝国の指導者たちの間で腐敗が進行。かつて帝国に歯向かった敵たちもその戦術・戦略を体得し、徐々に力を蓄えつつあった。やがて帝国では保たれ続けた結束が崩壊し、内戦ぼっ発と同時に分裂。混迷の時代が幕を開ける。

『Mount & Blade II: Bannerlord』ストーリー2

 プレイヤーはそのような情勢下の「カルラディア」で生きる主人公になり、混迷の日々を送っていくというのが主な内容となる。

『Mount & Blade II: Bannerlord』メニュー画面

 本作には「キャンペーン」、「サンドボックス」、「カスタムバトル」の3種のゲームモードがあり、そのうち、本編に当たるのが「キャンペーン」。襲撃者(ならず者)たちに誘拐された家族の救出と並行しながら帝国衰退の過去をひも解き、やがては軍隊を編制し、自らの王国を興すことに挑んでいく。

 ちなみに中盤以降、ストーリーが分岐し、その選択によっては帝国の再興を目指すという展開に至ったりもする。ただ、どちらを選んだとしてもゲームとしてやることは共通である。
 それは、過ぎ去る時間と時代と共に「カルラディア」での日々を送っていくことだ。

『Mount & Blade II: Bannerlord』マップ

 基本的なゲームの流れを紹介すると、大陸全土を表したマップ上でカーソルを動かし、プレイヤーの分身たる主人公が向かうべき場所を指示しながら進めていく形となる。マップ上には非常に多くの集落、街などがあるほか、軍隊や村人、ならず者といった人々がプレイヤーが目的地に向かって移動する最中に現れては動き回るようになっている。

『Mount & Blade II: Bannerlord』3Dフィールド

 集落と街は、到達と同時に現れるメニュー画面より「近くを歩いてみる」を選ぶことで3人称視点(※設定によっては1人称も可)の3Dフィールドへと移行。主人公を操作しながらその地を歩き回れる

 3Dフィールドは他に前述のならず者など、敵対勢力に接触して攻撃を仕掛けた際にも移行。こちらでは戦闘イベントとなり、手持ちの武器を駆使して真っ向勝負を繰り広げることになる。最終的に全滅、あるいは撤退すると戦闘が終わり、全体マップへと戻る仕組みだ。

『Mount & Blade II: Bannerlord』クエスト画面

 この2つのマップ(フィールド)を軸に目的を果たしていくのが基本の進め方になる。なお本編こと「キャンペーン」のモードにおける進行は、「クエスト」を攻略していく形である。

 「クエスト」には「メイン」と「サブ」の2種類があり、前者を攻略すればストーリーが進行。後者は集落、街などで依頼を受けた際に発生するもので、本編ストーリーとの関連性は薄い。ただ、攻略することで主人公の成長、資金や物資の調達といった進捗に大きな影響を及ぼす特典が得られるので、積極的に取り組んでいくのが推奨される。

『Mount & Blade II: Bannerlord』兵士の雇用

 成長という単語を用いた通り、主人公は戦闘などを通して経験値を習得し、一定に達するとレベルアップする。また、集落や街などでは「兵士」を雇用して、部隊をつくることもできる。雇用した兵士たちは戦闘に参加し、主人公を強力にフォローする。もちろん、彼らも戦闘を通して成長し、ある程度の強さになれば彼らを仕向けて敵をせん滅する戦術も実行できるようになる。特定の場所にて雇用できる「傭兵」がいれば、彼らに部隊の指揮を任せるといったことも可能だ。

 ただし雇用している都合上、日々その給料を支払い、食料も与え続けなければならない。どちらかが尽きてしまうと……お察しの通りである。そして、彼らは戦闘時において敗北すれば、どんなに強かろうが死亡して居なくなってしまうことにも注意が必要だ。

『Mount & Blade II: Bannerlord』兵士の指揮

 他にも戦闘中には「突撃」「追従」などの指示が出せる、武器ごとに異なる操作スタイル、やり方次第で安定した資金調達を実現させる交易といった非常に多くの要素、システムが本作には盛り込まれている。いずれの紹介は省略するが、このようにゲームとしては3DアクションRPGとRTSが交互に繰り広げられる具合の作りになっている。

 ただ、ゲーム全体の遊び心地としてはRTS寄りである。
 3DアクションRPGとしての手応えは薄い方……ではないかと筆者個人としては感じた。
 前述の通り、戦闘イベントに特化しているのが大きい。

 それもあって、ボコボコにされたのである。

付け焼刃な事前知識を持って挑んだ結果の失敗談。そして、気付かされるチュートリアルという名の洗礼

 以下に綴るのは、へっぽこがすぎる「キャンペーン」最序盤での筆者個人の体験談である。

 本編こと「キャンペーン」はチュートリアルと称したイベントから始まる。
 ここで戦闘時の基本操作を学び、専用のクエストを攻略してゲームの流れや戦術の基礎を知る……という構成である。

 付け焼刃な事前知識から、一騎当千タイプのアクションRPGと認識していた筆者。早速、基本操作を学ぶ所から始めたのだが、いきなり壁にぶち当たった。

『Mount & Blade II: Bannerlord』訓練場

 う、上手く動かせない……!?
 特に剣による近接攻撃は、(ゲームパッドでの操作時)上下左右の方向に沿って斬るに当たり、右スティックでカメラを動かさないといけないのもあって四苦八苦。

 けど、戦闘は一騎当千タイプらしいし、バッタバッタとなぎ倒せばいいのでしょう。早速、ならず者たちをこてんぱんにするクエストも発生し、戦闘を体験できるようになった。

『Mount & Blade II: Bannerlord』ならず者との戦闘

 そんな訳で突撃ぃー!(+兵士に指示も出す)

『Mount & Blade II: Bannerlord』包囲されて敗北

 おわーッ!!(瞬殺)

『Mount & Blade II: Bannerlord』死亡

(兄「あいつ、なにしてるんだ……」兵士たち「弱ぇ……」)

 ……との呆れ声が聞こえてきそうな雰囲気の中、残された兵士たちが自動的に行動し始め、多数の敵をせん滅して戦闘は終わった。(※ちなみに自動戦闘には早送り機能も備わっており、ONにするとかなりの速さで展開される)

『Mount & Blade II: Bannerlord』死亡

 「いやいや、そんなはずは……」と思い、再びならず者たちに突撃するもまた自分だけが返り討ちにされ、主人公の兄上と兵士たちがそれらを処理。この時になってようやく「兵士たちに任せるのが基本戦術で、自分はサポートに徹すればいいんだ……」と学ぶ。

 手酷い目に遭いつつ、ならず者たちをこてんぱんにするクエストは終わり、彼らの拠点襲撃へと移行。そちらも兵士の皆々様に頼る形で攻略し、晴れてチュートリアルは終了。本番開始とのアナウンスが入った。

『Mount & Blade II: Bannerlord』チュートリアル終了

 ところが、それと共に今まで頼りにしていた兵士たち全員を兄上が連れていってしまう。気づいた時にはたったひとり。

 「いかん、これでならず者に遭遇したらこてんぱんにされる……」と怖くなって、近くの集落にて数名を雇用。

 これで、ならず者に巡りあっても戦い抜けるだろう……。

『Mount & Blade II: Bannerlord』強盗

 そうこう思っていたら早速現れた。
 何が強盗様だ!成敗してくれる!

『Mount & Blade II: Bannerlord』略奪者に敗北

 ”様”は伊達じゃなかった。

 しかも、兵士まで全滅した。
 あ、あれ?チュートリアルの時は大活躍したのになぜ……?

『Mount & Blade II: Bannerlord』農民

 こうなれば、その辺の弱そうな村人を襲撃してくれるわ!
(※本作ではこのような悪行に走る選択も取れる。もちろん、デメリットあり。)

『Mount & Blade II: Bannerlord』農民に敗北

 ダメでした。

 というか、背中の武器と人数(25人)の時点で気付けよと後悔。
 そもそも、一般人への襲撃はいけません。犯罪です。絶対ダメよ。

 こういったへっぽこに次ぐへっぽこを数時間に渡って繰り返し、ついには資金と食料が困窮する詰みに等しい状況に追い込まれ、付け焼刃な事前知識は全然役に立たないと思い知らされたのだった。

 前作未経験(&無知)というのもあるが、これほどRTSに寄ったゲームとは夢にも思わず。そして、「これ完全にいつかの『ゲーム・オブ・スローンズ』的雰囲気の某ゲームの記事の再現ではないか!」と気付くのであった。

 以上、しょうもない序盤の体験談である。このようにアクションRPGと思って挑んだ結果、ボコボコにされた。また、一連の出来事の通り、チュートリアルにはゲーム全体のクセの強さハードルの高さを意識させる要素が目立っている。

『Mount & Blade II: Bannerlord』癖の強い戦闘

 象徴的なのが戦闘時の操作。筆者は前述にて言及した通りゲームパッド、Xboxコントローラで遊んだのだが、斬る方向を指定する際に右スティックでカメラも動かさないと振ってくれないなど、煩わしさを感じやすいものになっている。

『Mount & Blade II: Bannerlord』整列突撃

 また、戦術面でも単騎突撃は自滅行為そのものである。

 そのようにすれば、数の暴力でタコ殴りにされるオチを迎えるだけである。基本的には部下の兵士たちと協力して戦う必要がある。また、数が勝敗に影響する以上、現在の兵士数よりも多い相手に挑むのも危険。非戦闘員に等しい村人にすら返り討ちにされるだろう。「ヤバい武器を持っている時点で分かるだろ」?お、仰る通りでございます……。

 そして、これが結構な罠だと感じたのがチュートリアルにて参戦する兵士たちだ。彼らは精鋭であり、大抵の敵を簡単に仕留めてしまうほどに強い。なので、主人公がやられても兵士たちはほぼ生き残るため、全滅の心配はない。

『Mount & Blade II: Bannerlord』兵士採用

 逆にチュートリアル後の本番で雇用する兵士たちは弱い。ちゃんと戦闘の経験を積んで成長させる必要がある。だが、この辺りが説明されないまま本番が始まるため、同じ感覚で挑んだ結果、全滅ということになりやすい。

 兵士が弱ければ、数が少なくても脅威となり得る敵もいる。とりわけ「山賊」は序盤における罠に等しく、勝てると思って挑んだら返り討ちにされて呆気にとられるだろう。そして、兵士を雇用すれば日々の賃金、食料の提供および確保も意識しなければならない。何もしなければそのまま飢餓に陥り、ゆくゆくは……お察しください。

『Mount & Blade II: Bannerlord』死亡

 こうした実際に体験したり、失敗しなければ分からない部分が目立つ。筆者の場合、アクションRPGという事前の思い込みが余計な混乱を招いた可能性大だが(単騎突撃を繰り返したのが最たる一例)、そういうのが無かったとしても前作未経験の初心者ほど取っつきにくさは感じやすい。一応、本作には難易度も細かく設定可能で、とことん易しくもできるのだが、それでも前述の失敗はほぼ避けられないだろう。

 それを受け入れられるか否かで、本作に対する印象は大きく変わる。

『Mount & Blade II: Bannerlord』難易度選択

 その意味でも人を選ぶゲームである。クセがすごいとも言える。

 逆を言えば、序盤にてシステム諸々を理解し、壁を乗り越えれば一気に面白くなる。そして、みるみると時間が吸い取られては、徹夜が当たり前のようになっていく

システムを大体理解した時、数十時間が吸われ続けるカルラディアの日々が始まる

 戦闘は兵士に任せつつ、自らの単騎突撃は自重する。
 兵士たちがちゃんと活躍できるよう、こまめに強化を図る。
 資金が底をつかぬよう、ならず者の撃退やサブクエストの攻略は積極的に行う。
 そして、食料による飢餓を防ぐため、その確保もこまめに実施する。

 ついでに万が一に備えて、セーブデータも複数作成する。

『Mount & Blade II: Bannerlord』マップ

 これらを理解し、心がけるようになれば、カルラディアの日々に入り込んでいくようになるだろう。基本的に本作の進め方はプレイヤーの自由である。そもそも、カルラディアの地は本番開始早々の時点から全土へと行き来できる

『Mount & Blade II: Bannerlord』全体マップ
本番開始間もなく、この全てに行き来できる。

 いきなり南北の最果てまで行くのも、地ならしを兼ねて近くのクエスト攻略などに勤しむのも、すべてお任せなのだ。さらにチュートリアルの体験談で触れたが、戦闘を仕掛けられるのはならず者だけではない。村人、商人の隊列などにも仕掛けられ、戦力が相応であれば彼らを捕虜にしたり、物資を横取りする悪行を働くこともできるようになっている。

 さらに一定の戦力があれば、集落や街を襲撃することも可能。そのまま占領して自分の領地にし、交易をするようになれば資金面の調達を図れるようになるといった恩恵も得られるのである。

『Mount & Blade II: Bannerlord』仲間

 チュートリアル後に発生するメインクエスト、「クランの設立」を達成すれば、副官の傭兵にサブクエストを任せるなど、攻略の幅は大きく広がる。雇用可能な兵士の最大数も徐々に増えていくのみならず、いくつかの領地を巡り、そこを治める貴族と出会えれば彼らに傭兵として雇われることも可能。それによって、敵対勢力の城を落とす大規模な戦闘にも挑めるようになって、ならず者たちとの戦闘とはスケールの違いすぎるスリルを味わえるようになったりと、できることがどんどん増えていく。

『Mount & Blade II: Bannerlord』NPC

 そして、常に資金に食料といった自分たちの身を守ることも意識しなければならないので、どこかに稼ぎになるサブクエストがないかと色んな領地を巡ったり、不意に現れたならず者に戦闘を仕掛けては物資を得て売り払ったりと、やらなければならないことが途切れにくい。そうこうしている内に時間もどんどん吸い取られていき、気付いた頃には陽の光が……なんてことになるのだ。

 これぞ時間泥棒ゲームと言わずとしてなんと言おう、である。最初のチュートリアルのあれやこれやでボコボコにされ、この先やっていけるのかとの不安を味わった末にこんな(よくも悪くも)恐るべきカルラディアでの日々が始まるのだ。

 なんという底なし具合。結果、3日続けて陽の光を見ました

『Mount & Blade II: Bannerlord』マップ

 正直、できることが増えると言っても、基本的にはワンパターンではある。サブクエストは最たる一例で、食料品の確保、商人や農民たちの護衛、ならず者たちの隠れ家襲撃および迎撃など、ある程度、プレイを重ねると「似たことの繰り返しでは?」との疑念が出てくる。実際、そうだったりするのだが……やめられない。とめられない。

 挑めば主人公とその部隊が強くなる明確なメリットがあるに加え、そうしなければ身の安全も保障されない。だからこそ、最良の状態を求めて延々と繰り返してしまう

 「永久機関が出来上がっているのでは?」と思うほどに各種要素とレベルアップを始めとするシステム全般が絶妙に絡み合っているのだ。

『Mount & Blade II: Bannerlord』契約の選択

 加えて行動の選択肢も広いからこそ、プレイヤーそれぞれの進行に個性が現れる。どの貴族に傭兵として属したか、あるいはどこにも属さないフリーランスに徹するかもすべては己次第。それによって安定した収入を得ながらクエストや大規模戦闘に励むか、自ら仕事を探しては都度入る収入で部隊を維持しながらのいばらの道を歩むか。

 なんだか生々しい例えになったが、そのような自由な選択ができ、個々に相応しい日々を送れる作りこそが本作最大の醍醐味にして魅力と言っていいだろう。そういった欲求に応えるだけのイベント(クエスト)が網羅されているのもまた然り。

『Mount & Blade II: Bannerlord』大規模戦闘

 チュートリアルの時は覚えること、学ばねばならないことの多さに面食らったが、今となってはカルラディアの地で何かしら仕事という名のクエストを求めては部隊を強化し、時間を吸い取られる日々である。

『Mount & Blade II: Bannerlord』キャラクターメイク
ゲーム開始時のキャラメイクも主人公の性別、細部に至るデザインに留まらず、所属する文化、それまでの生い立ちまで細かく設定できるため、プレイヤーごとの違いが明確に現れる。

 アクションRPGと思って挑んだら、実は底なしのストラテジーだったという「思ってたのと違う」的な展開を迎えこそしたが、元々こういうゲームも好んで遊ぶ人間というのもあり、最終的にはほれ込んでしまっている

『Mount & Blade II: Bannerlord』マップ

 そのため、このような行動の選択幅が広い、常にプレイヤーとその軍隊の管理に神経を尖らせ続けねばならない、失敗すれば大きな損失を喰らう(兵士が全滅すると捕虜になってしまうなど)といった特徴に何か惹かれたのならば、本作に挑んでみる意義は大いにあるといってもいいだろう。
 前作のことを全く知らない、と言ってもストーリー自体は本当に関連性がそれほど強くないので問題ない。むしろ、ストーリー以上にストラテジーゲームとしての核に関心が寄ってしまうほどだ(個人差はあるだろうが)。

 ただし、アクション周りの癖、基本的には同じことの繰り返しと言った人を選ぶ部分も相応だ。時間泥棒ぶりも本物である。参考程度に筆者はこの記事を執筆し始める前まで午前4時頃まで夜更かしし続けることがザラだった。実際に早期アクセス中のPC版を遊んだプレイヤーの方々の間でも時間を吸われることは語り草になっている。

 そういうのを求めている、となればもはや止めよう無し。
 ぜひともこのカルラディアの地へと足を踏み入れてみよう。

操作性も含めて”クセ”は強い。しかし、それを補って余りある中毒性がほとばしる(恐怖の)力作がここに

 最後に本作はPlayStation 5、Xbox Series X|Sなど、家庭用ゲーム機版も発売予定というのは冒頭に記した通りだ。今回、筆者がプレイしたのは早期アクセス中のWindows PC版であり、マウス+キーボード操作にも対応している。
 ただ、家庭用ゲーム機版が発売されるという情報も踏まえて、既に言及している通りだがゲームパッド、Xboxコントローラでプレイしてみた。

『Mount & Blade II: Bannerlord』マップ

 正直なところ、その操作に関しては割とクセがあったというのは伝えておきたい。前述の近接攻撃もそうなのだが、メニュー周りも結構クセが強い。マウス+キーボードによる操作を前提にしているのもあってか、それなりの煩わしさがある。

 また、本作では台詞に記された色の付いた単語(人名など)にカーソルを合わせて決定ボタンを押すことで、別途設けられた「百科事典」の情報へと飛べるようになっている。

『Mount & Blade II: Bannerlord』百科事典機能
青くなっている部分にカーソルを合わせ、決定ボタンを押すと事典に飛べる。

 この百科事典もマウス+キーボード操作を前提にメニュー周りが設計されているため、ゲームパッド操作だともたつきやすい。本作は単語を通して情報を集め、それに連なる人物を探して行動ルートを辿るという展開もあるので(実はメインクエストの一部にそれがある)、家庭用ゲーム機版だとこの辺りには悩まされるだろう。

『Mount & Blade II: Bannerlord』百科事典

 もしかしたら、フルリリースに当たってこの辺りが改良される(専用のものが導入される)可能性も考えられるが、家庭用ゲーム機版で遊ぶことを考えている場合、念頭に入れておくといいかもしれない。

『Mount & Blade II: Bannerlord』チュートリアル

 また、この記事では何度か言及しているチュートリアルだが、スキップも可能だ。ただ、最低限の操作は覚えた上で挑むのがお薦めである。特に剣、弓矢、馬に騎乗しての操作は完全に使いこなすまではいいにせよ、ある程度の感覚は掴んでおいた方がいいだろう。

 そのほかに本作はCEROレーティングが18歳以上のみ対象だが、暴力・出血表現は比較的大人しめなので(処刑シーンはそこそこ過激だが)、苦手な人でも見耐えうるだろう。どちらかというと、村人や商人たちを襲撃できる部分に集約されている感じである。また、出血表現を消せるオプションも備わっているので、こちらを使ってみるのも一興だ。

『Mount & Blade II: Bannerlord』マップ

 細々と補足を書いてしまったが、製品版の購入を考える際の参考になれば幸いである。

 繰り返しになるが、最初のチュートリアルこそ注意が必要ではある。だが、そこを乗り越えれば没頭し続けるカルラディアの日々が始まる。何度か失敗を重ねることになるかもしれないが、それと共に本作のストラテジーとしての面白さ、底の深さが露わになっていく。ぜひじっくり取り組み続けて欲しい。次第に光明が見えてくるはずだ。

 その光明って、徹夜した末に見るものでもあるんじゃ?
 そうかもしれませんね……。

ライター
新旧構わず、色々ゲームに手を伸ばしては積み上げるひよっこライター。アクションゲーム(特に『メトロイド』、『ロックマン』)とストラテジーが大好物。フリーゲーム、VRゲームの動向もひっそり追いかけ続けている。
Twitter:@shelloop
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