【今日は何の日?】初代『スマブラ』が発売された日。マリオやカービィ、ピカチュウなど任天堂の名キャラクターたちが集う大人気対戦アクションゲームの原点

 1月21日は『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』(以下、スマブラ)が発売された日だ。

 初代『スマブラ』がニンテンドウ64向けに発売されたのは1999年1月21日のこと。ディレクターを『星のカービィ』シリーズの生みの親としても知られる桜井政博氏が務め、開発にも同作を手がけたハル研究所が携わっている。

 今では説明が不要なほどの人気を誇る本シリーズだが、あえて説明するのであれば『スーパーマリオ』『ポケットモンスター』、『星のカービィ』など任天堂を代表するタイトルの名キャラクターたちがそろった最大4人対戦のアクションゲーム、といったところだろう。初代『スマブラ』における参戦キャラクターとそれぞれの原作タイトルの一覧は以下の通りとなる。

『スーパーマリオ』
マリオ
ルイージ

『ドンキーコング』
ドンキーコング

『ゼルダの伝説』
リンク

『メトロイド』
サムス

『ヨッシーストーリー』
ヨッシー

『星のカービィ』
カービィ

『スターフォックス』
フォックス

『ポケットモンスター』
ピカチュウ
プリン

『F-ZERO』
キャプテン・ファルコン

『MOTHER2 ギーグの逆襲』
ネス

 中でも『F-ZERO』はもともとレースゲームであったため、登場キャラクターのキャプテン・ファルコンは「ファルコンパンチ」をはじめ大半の技が『スマブラ』オリジナルで制作されている。またアニメ版の『F-ZERO ファルコン伝説』では「ファルコンパンチ」が作中へ逆輸入されたり、桜井政博氏自身も「ファルコンパンチ? なにそれ。」とツイートしていたりと、特に『スマブラ』の影響が大きく現れたキャラクターのひとりだ。

 ゲームは2Dアクションゲーム風の画面で展開するが、一般的な対戦格闘ゲームとの大きな違いが「相手を攻撃して画面外にふっとばす」ことを主目的としている点である。メインのルールではキャラクターにHPの概念は用意されておらず、代わりにダメージが%表記で蓄積していき、%が高ければ高いほど吹き飛ばされやすくなる≒不利になるというシステムである。

 マリオならば「スーパージャンプパンチ」、カービィであれた「コピー」と、キャラクターの個性を表現した“必殺ワザ”は「Bボタン」とスティック操作を組み合わせることで放つ形で、この部分もコマンド入力による必殺技が主流であった対戦格闘ゲームとの大きな相違点と言えるだろう。

 もうひとつ特筆すべき点が「アイテム」の存在だ。取ると一定時間無敵になる「スター」や、中からポケモンが飛び出して援護してくれる「モンスターボール」など、強力な効果を持つものがそろい、対戦の行方を大きく左右する。

 戦いの場となるステージも「ピーチ城上空」や「コンゴジャングル」、「ヤマブキシティ」に「ハイラル城」と、参戦キャラクターたちの原作を再現したものが並ぶ。「プププランド」では中央のウィスピーウッズが息を吹いたり、『スターフォックス』のセクターZでは戦闘機「アーウィン」が飛んできたりと、原作をオマージュしたギミックも見どころだ。

ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ

 近年の『スマブラ』には任天堂作品に限らず、数々の他社の名作からもキャラクターたちが参戦しているが、開発当初に制作されていたプロトタイプは任天堂のオールスター作品を意識したものではなかった。

 スタート地点はまず「ニンテンドウ64の特徴である3Dスティックを使った4人で遊べるゲーム」であること。そして桜井氏がコンセプトとして掲げたものが「狭いところに入り込もうとしている2D格闘ゲームに対するアンチテーゼ」と、「やるたびに何かが違うおもしろさ」を形にすることである。

 桜井氏と並んでこのプロトタイプの開発に携わっていたのが、2015年に逝去された元任天堂社長の岩田聡氏。くわえてサウンド担当の1名のみと、当初の開発は非常に小規模なチームで進んでいた。桜井氏が企画や仕様、デザイン、モデリング、モーションをひとりで担当し、プログラムはすべて岩田氏が書き上げるといった形で動いていたそうだ。

 コードネームとして「竜王」と名づけられたプロトタイプは、顔すら持たないキャラクターが戦っているといったもの。そこに任天堂のキャラクターをあてはめることを選んだ背景には“ゲームの世界観を伝える”ことがあったという。

 一般的な格闘ゲームではプレイアブルとなるメインのキャラクターが複数必要になることから、主要なキャラクターが横並びになってしまいゲームの雰囲気が伝わりにくくなってしまう。コンシューマー用の格闘ゲームを作るにあたって、ゲームのイメージを最初にうまく伝えられないのは良くない、と考えた桜井氏が任天堂のキャラクターを使う方向へと舵を切ったのだ。

 現在ではすっかりメジャーとなった『スマブラ』シリーズではあるが、初代作の発売時にはそのオールスター的な顔合わせが誤解を受けた面もあった。そういった理解を進めるべく桜井氏が用意していたガイド「究極マニュアル」が、のちにゲームのキャラクターやステージを解説する「スマブラ拳」へと発展していった。

 こうした初代『スマブラ』の開発の経緯については、任天堂の公式サイトで公開されている「社長が訊く『大乱闘スマッシュブラザーズX』」にくわしい。当時、同作でシリーズ初の他社からのゲストキャラクターとして参戦した「スネーク」(メタルギアソリッド)や「ソニック」(ソニック・ザ・ヘッジホッグ)に関するトピックも掲載されているため、興味を持たれた方はぜひ一読してみよう。

【今日は何の日?】初代『スマブラ』が発売された日。マリオやカービィ、ピカチュウなど任天堂の名キャラクターたちが集う大人気対戦アクションゲームの原点_001
(画像は「社長が訊く『大乱闘スマッシュブラザーズX』」より)

 記事執筆時点における『スマブラ』シリーズの最新作は2018年12月7日に発売されたNintendo Switch向けの『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(以下、スマブラSP)。“全員参戦”を謳った同作では、文字通り歴代シリーズ作品のキャラクターが勢ぞろいするとともに『ドラゴンクエスト』『マインクラフト』『キングダムハーツ』など非常に著名なゲームタイトルから新たなゲストキャラクターが参戦したことも記憶に新しい。

 現在では『スマブラ』をメインゲームに活躍するプロゲーマーも数多く現れているなど、eスポーツシーンにおいても欠かせない存在感を放つ。ファンの主催する大会なども多数開かれており、発売から4年以上が経過してもなお、広く親しまれ続けていることがうかがえる。

 もちろんシリーズ内でも作品を追うごとにキャラクターが変わるだけでなく、システムやルールといった面でも細かな差は生まれてきた。しかし「相手を場外にふっとばして勝つ」という原則をはじめ、ゲームの根本には初代『スマブラ』から一貫して受け継がれてきたものがあるはずだ。

 そのシステムが初代『スマブラ』から25年近くの月日を経た現代でも広く受け入れられている。その事実こそが初代『スマブラ』のクオリティの高さを証明していると言えるだろう。いったんは『スマブラSP』のバランス調整にかかわるアップデートも終了し、今後の展開も明らかにされていないが、『大乱闘スマッシュブラザーズ』が長きにわたってゲーム史に輝く作品であることを疑う余地はない。

ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。
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