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「PlayStation Now」はどこ行った……? プレステのサービスがいろいろ変わって “浦島太郎状態になってしまった人” に捧げる新しい「PlayStation Plus」のおさらいと月額料金で遊べるおすすめタイトル

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 先日ついに『ファイナルファンタジー16』(以下、『FF16』)が発売されました。

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 『FF16』は対応ハードがPS5のため、このタイミングでPS5を購入した人も多いのではないでしょうか。発売からしばらく供給が追いつかなかったPS5も、現在はスムーズに購入することができます。

 PS5が手に入りやすくなったことで、なかには「数年ぶりにプレステで遊ぶ」という人もいるはず。大人になると「ゲームを起動できないまま数年が過ぎてしまった」みたいなことはよくある話ですからね。しかしそんな “ちょっとした浦島太郎状態” でプレステを起動すると「あれ?」と思うかもしれません。

 PlayStation Plusが3つのプランに分かれてる……? PlayStation Nowはどこ行った……?

 そうなんです。じつは1年ほど前にPlayStation PlusはPlayStation Nowと統合される形でリニューアルされました。現在のPlayStation Plusは「エッセンシャル」「エクストラ」「プレミアム」という3つの料金プランで提供されるサブスクリプションサービスとなっています。

 ……という横文字多めの説明を浦島太郎状態のときにされてもなかなか頭に入ってこないと思うので、本稿では新しくなったPlayStation Plusのおさらいと、PlayStation Plusで遊べるおすすめのタイトルをご紹介させていただきます。

※記事内で2010年にPS3で発売された『HEAVY RAIN 心の軋むとき』のストーリーの一部について言及しております。思い出すだけで痛い、あの指のシーンです。情報を知らないまま遊びたい方はどうかお気をつけください。

文/柳本マリエ


「PS Plus」は3つの料金プランで提供されるサブスク

 まずはPlayStation Plus(以下、PS Plus)のおさらいから。すでに加入している人は次項まで読み飛ばしていただけますと幸いです。

 PS Plusは、PS5やPS4などプレイステーション機器向けに提供している月額制の有料サービス。加入するとオンラインマルチプレイ毎月のフリープレイをはじめ、さまざまな特典を受けることができます。

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(画像はPlayStation Plusより)

 この “さまざまな特典” が料金プランによって異なってくるため「じゃあどこに入ったらいいの?」「そもそも必ず入らないといけないの?」などユーザーの頭を悩ませる部分になるでしょう。

 もちろん必ず加入する必要はありません。しかしながらオンラインでマルチプレイをする場合は(特定のタイトルを除いて【※】)加入が必須。たとえば『ストリートファイター6』でオンライン対戦がしたいときはPS Plusに入る必要が出てきます。

※特定のタイトルを除いて
『エーペックスレジェンズ』、『原神』、『フォートナイト』など基本プレイ無料のゲームは未加入でもオンラインマルチプレイができるタイトルがある。

 このように、自分に必要な特典に応じてプランを選んでいきましょう。

 さて、肝心の料金プランは「エッセンシャル」「エクストラ」「プレミアム」の3つに分かれています。横文字に弱い筆者は「エッセンシャル」と「エクストラ」を混同してしまいがちですが、各プランの料金と特典は下記のとおり。

 【エッセンシャル】
 1カ月:850円(税込)
 3カ月:2150円(税込)
 12カ月:5143円(税込)
 特徴:従来のPS Plusと同様のサービス

 【エクストラ】
 1カ月:1300円(税込)
 3カ月:3600円(税込)
 12カ月:8600円(税込)
 特徴:PS4 / PS5のゲームで遊べる

 【プレミアム】
 1カ月:1550円(税込)
 3カ月:4300円(税込)
 12カ月:10250円(税込)
 特徴:PS / PS2 / PS3 / PS4 / PS5 / PSPのゲームで遊べる

・毎月のフリープレイ(全プラン共通)
・オンラインマルチプレイ(全プラン共通)
・加入者限定割引(全プラン共通)
・加入者限定コンテンツ(全プラン共通)
・クラウドストレージ(全プラン共通)
・シェアプレイ(全プラン共通)
・ゲームヘルプ(全プラン共通)※PS5限定
ゲームカタログ(エクストラ or プレミアム)
・Ubisoft+ Classics(エクストラ or プレミアム)
クラシックスカタログ(プレミアムだけ)
・ゲームトライアル(プレミアムだけ)
・クラウドストリーミング(プレミアムだけ)

 先述のとおりオンラインで対戦プレイや協力プレイなどのマルチプレイをする場合は基本的にPS Plusの加入が必須となります。オンラインマルチプレイは全プラン共通の特典なので『ストリートファイター6』で対戦プレイがしたい、『It Takes Two』で協力プレイがしたい、というような遊び方をしたいときは、いちばん安い「エッセンシャル」に入れば問題ないでしょう。

 本稿で特筆したい特典は、PS4 / PS5のゲームで遊べる「ゲームカタログ」とPS / PS2 / PS3 / PSPのゲームで遊べる「クラシックスカタログ」のふたつ。要は、世代の垣根を越えたソフトを遊びつくせるサービスなんです。ちなみに筆者は「ゲームカタログ」目的で「エクストラ」に加入中。

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 この「ゲームカタログ」のなにがすごいって、発売日と同時に追加されるタイトルがあるんです。つまりソフトを買わなくてもPS Plusの「エクストラ」以上に入っていれば月額料金で新作ゲームも遊べてしまう。

 たとえば話題になった猫ゲー『Stray』は発売日と同時に「ゲームカタログ」に追加されました。そのため、PS Plusの「エクストラ」以上に入っていれば月額料金で遊ぶことが可能です。普通に『Stray』を購入すると3200円(税込)なのでその差は歴然。

 『Stray』については10時間前後でクリアできるボリュームということもあり、PS Plusの「エクストラ」に1カ月だけ加入して遊ぶという方法がだいぶお得かと思います。

『Stray』を遊びたい場合
PS Plus未加入で「購入」:3200円(税込)
PS Plusの「エクストラ」に1カ月だけ加入:1300円(税込)

 もちろんPS Plusの「エクストラ」に加入していれば『Stray』だけでなく、そのほか数百本のPS4 / PS5のゲームで遊べるため、日常生活のなかでいかにゲームへの時間を捻出できるかが勝負になってくるでしょう。最近だと『HUMANITY』も発売日と同時に「ゲームカタログ」に追加されました。

 また、PS Plusの最上級プラン「プレミアム」に加入するとPS / PS2 / PS3 / PSPのゲームが遊べる「クラシックスカタログ」の特典も受けられるようになるため「不労所得で一生ゲームしながら暮らしたい」と、わりと切実に思ったりします。

 説明が長くなってしまいましたが、ここからはそんなPS Plusの「エクストラ」と「プレミアム」で遊べるおすすめタイトルをいくつか紹介させてください。

「PS Plus」で遊べるおすすめゲーム『Stray』

 PS Plusで遊べるおすすめタイトルのひとつ目は『Stray』です。
 『Stray』は、猫がサイバーパンクの世界を冒険する物語。発売日と同時にPS Plusの「ゲームカタログ」に追加されました。まずとにかくかわいいです。

 プレイヤーは猫を操作するのですが、世界でいちばん平和なチュートリアルがこちら。

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「ニャーと鳴くには〇を押す」

 〇を押すと鳴くことができます。ニャーと鳴く以外にも、お水を飲んだり爪を研いだりすることも可能。アクション(特に歩き方)の再現度が高いと思いました。

 ただ、現実世界で猫と一緒に暮らす筆者としてはゲーム内の猫に自宅の猫を重ねてしまい、冒頭からヒヤッとする場面が多かったのも事実。

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そんな危ないところ行って落ちたらどうするのおおお!!!
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さすがにそこは危ない!おやつあげるからこっちおいで!

 なんて思っていた矢先……

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いやあああああ!!!!!
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いやあああああ!!!!!

 ほらあああああ!!!

 ここまでゲーム開始から5分くらいなんですが、筆者の情緒はおかしなことになっていました。
 しかし、冷静に考えたらこれはゲーム。だれも危ない目に遭っていません。最終的に、ゲーム内の猫と自宅の猫を重ねるのでなく「筆者自身が猫になって行動している」と考えることで情緒は安定しました。

 発売当時かなり話題になっていたので、遊んでみてはいかがでしょうか。『Stray』はPS Plusの「エクストラ」または「プレミアム」に加入していれば遊ぶことができます(2023年6月現在)。

「PS Plus」で遊べるおすすめゲーム『HEAVY RAIN 心の軋むとき』

  つづいてPS Plusで遊べるおすすめタイトルのふたつ目は『HEAVY RAIN 心の軋むとき』(以下、『HEAVY RAIN』)です。
 『HEAVY RAIN』は、連続誘拐殺人事件の謎に迫っていくアドベンチャーゲーム。筆者は2010年に発売されたPS3版をやっていたのですが、2016年にPS4でリマスター版が発売され、そちらがPS Plusの「クラシックスカタログ」に入っています。

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 このゲームは「プレイヤーにそんなことさせるの!?」と当時かなり大きな衝撃を受けました。なかでも主人公のひとりであるイーサンの “試練” がとにかくエグい。なんと、息子を救うために「5分以内に自分の指を1本切り落とせ」と殺人鬼から命令されてしまいます。

 その命令がくだされた瞬間からカウントダウンが開始されるため、プレイヤーは部屋の中を歩き回り、指を切断するための道具を探しながら「5分間のあいだにさまざまな決断」をしなければなりません。

・本当に指を切断する必要があるのか(命令とはいえ……)
・なにを使って切断するのか(ノコギリ? 斧? ハサミ?)
・傷口の処理はどうするのか(焼く? アルコール? 消毒液?)

 そして極めつけは切断すると決断した場合、プレイヤー自身が直接的にコントローラーを操作してギコギコ(あるいはスパーンなど)と切らなければなりません。もちろん血が出ます。無理~~~!!!
 この『HEAVY RAIN』の圧倒的な臨場感には驚かされました。13年も前に遊んだゲームですが、歯を食いしばって切断したことを覚えています。

 しかしながら『HEAVY RAIN』にはゲームオーバーの概念がないため上記の「指の切断」もプレイヤー次第。切断しなくてもストーリーは進んでいきます。そこもおもしろさのひとつかと。

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 殺人鬼は出てくるものの怖さはないのでホラーが苦手な人もご安心ください。『HEAVY RAIN』はPS Plusの「プレミアム」に加入していれば遊ぶことができます(2023年6月現在)。

「PS Plus」は『龍が如く』シリーズがめちゃくちゃ豊富

 PS4 / PS5のゲームで遊べる「ゲームカタログ」とPS / PS2 / PS3 / PSPのゲームで遊べる「クラシックスカタログ」の一覧を眺めるとひときわ目を引くのが『龍が如く』シリーズ。2023年6月現在、下記がラインナップされています。

『龍が如く3』(プレミアム)
『龍が如く4 伝説を継ぐもの』(プレミアム)
『龍が如く5 夢、叶えし者』(プレミアム)
『龍が如く0 誓いの場所』(エクストラ/プレミアム)
『龍が如く 極』(エクストラ/プレミアム)
『龍が如く6 命の詩。』(エクストラ/プレミアム)
『龍が如く 極2』(エクストラ/プレミアム)
『龍が如く7 光と闇の行方』(エクストラ/プレミアム)
『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』(エクストラ/プレミアム)

 『龍が如く』シリーズといえば、つい先日『龍が如く7 外伝 名を消した男』が11月9日に発売することが発表されたり、シリーズ最新作となる『龍が如く8』についても最新映像や主要キャストが公開されました。

 シリーズを一気に遊びたいときこそサブスクが便利なのではないでしょうか。『龍が如く』シリーズはPS Plusの「エクストラ」または「プレミアム」に加入していれば遊ぶことができます(2023年6月現在)。

遊ぶタイミングを逃してしまったゲームをいまこそ「PS Plus」で

 大人になると「めちゃくちゃ評判がいいのに遊ぶタイミングを逃してしまった」ということってありますよね。やってみたいけど買うとなるとハードルが高い、みたいな。そんなときこそPS Plusです。

『ファイナルファンタジー』シリーズ
『ドラゴンクエスト』シリーズ
『キングダムハーツ』シリーズ
『アサシンクリード』シリーズ
『デス・ストランディング』
『人喰いの大鷲トリコ』
『ワンダと巨像』
『ICO』 などなど

 また、「クラシックスカタログ」には初代PSからのタイトルも多数ラインナップされているため、思い出のゲームをいまふたたび遊んでみると当時とは違った感想を抱くかもしれません。筆者としては『クロックタワー2』『SIREN』が追加されることを心から祈っています。なにとぞ……! なにとぞ……!

 対象タイトル一覧は公式サイトから確認できるので、ぜひご覧になってみてください。個人的にはプレステを起動して確認する方法もわかりやすいと感じました。今回改めてPS Plusのサービスをおさらいしてみましたが、参考になれば幸いです。 

編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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