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『マジック:ザ・ギャザリング』30年の歴史を凝縮した「5000枚以上の歴代カード」が一挙公開。黎明期に発売された貴重な9枚のカード「Power 9」のほか、アルファベータ版から年代ごとにズラリと並ぶ期間限定イベントが開催

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 ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは、戦略トレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』(以下、MTG)の発売30周年を記念して、期間限定イベント「マジック:ザ・ギャザリング 30th ANNIVERSARY CELEBRATION TOKYO」を東京・渋谷のRAYARD MIYASHITA PARKで9月1日から9月10日まで開催する。

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 今回のイベントは、RAYARD MIYASHITA PARKの館内全体の広い敷地内を利用して行われる、かなり大規模なものとなっていた。大きく分けると4つのスポットが用意されていたほか、館内全体を『MTG』がジャック。エントランスには『MTG』のカードをモチーフにした装飾が施されていたほか、エレベーターの手すりに至るまで『MTG』一色となっているほどであった。

 ちなみに今回の取材は初日の9月1日のオープン前に行ったのだが、11時の開店を待ちわびるように9時30分ほどから当日券受付の列がウェルカムテラス近くに出来ていた。また、その反対側の北側エリアにあるストアにも、11時過ぎにはかなりの列が伸びていた。平日の午前中であるにもかかわらず、このように多くのファンが駆けつけていることに驚かされたほどだ。

 ということでこちらの記事では、イベントの見どころを各ポイントごとに分けてレポートしていく。

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それぞれのスポットが少し離れた場所にあり迷ってしまいがちだが、このようなナビゲーションがあちらこちらに設置されていた。

文/高島おしゃむ


アート作品や貴重な原画、5000枚以上の歴代カードがずらりと展示された「マジックミュージアム」

 渋谷駅方面からRAYARD MIYASHITA PARK内に入り、館内を進んでいくと真っ先に目に飛び込んでくるのが2Fから3Fに掛けての吹き抜けエリアに設置された祝祭空間「Celebration Ground」だ。こちらには、『MTG』創設者のリチャード・ガーフィールド氏と主席デザイナーのマーク・ローズウォーター氏によるメッセージが読めるほか、複数のアーティストによる作品が展示されていた。

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チャード・ガーフィールド氏とマーク・ローズウォーター氏のメッセージが書かれたボード。
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三ツ谷想氏の作品「―”I think that everything can be meaningful we just have to picture it from differnt angles like a squeezebox”―」。
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ドマンジェ・バレンタイン氏の作品「―コアシステム 探検家のポータル / Core System: The Portal of Explorers ―」。

 この吹き抜けエリアに隣接したエスカレーターで3Fに上がると、「マジックミュージアム」のエリアに移動することができる。こちらも大きく分けて3つのコンテンツで構成されており、ディスプレイ上で様々な作品が見られるデジタルアートをまとめたエリアと、5000枚のカードを一気に展示したエリア、そして原画を展示したエリアだ。

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こちらはデジタルアートを集めたエリア。

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貴重な原画は一見の価値ありだ。
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原哲夫氏描き下ろしの「漆月魁渡」の原画や天野喜孝氏による「戦慄衆の将軍、リリアナ」、アートディレクター新川洋司氏が描き下ろした「梅澤悟」の複製カードアートなども展示されている。

 この「マジックミュージアム」は写真撮影不可となっているところも多いのだが、貴重な資料を目の前で見られるめったにない機会となっている。中でも圧巻だったのは、やはり5000枚以上ものカードが展示されたエリアである。こちらでは、黎明期に発売された貴重な9枚のカード「Power 9」のほか、1993年に発売されたアルファベータ版から年代ごとにズラリと並べられていた。人によって思い入れのあるカードもいくつかあると思うが、これらを一同に見られるのはいろいろと感慨深いものがある。

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「Power 9」のカードは黒い支柱のようなところで展示されている。
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1993年に発売されたアルファベータ版から、年代ごとに並べられている。

「エルドレインの森 ワールドガイド」では新セットの資料を世界初公開

 9月8日に待望の新セット「エルドレインの森」が発売されるが、そちらのワールドガイド資料を世界で初めて公開する「エルドレインの森 ワールドガイド」エリアも用意されていた。こちらは特別なスポットになっており、「エルドレインの森」の舞台設定やキャラクターなどのデザイン開発で使用された、様々な秘蔵資料が限定公開されている。特別なライトアップがされておい、作品の世界観にじっくりと入り込むことができる空間となっていた。

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青いLEDでライトアップがされており、幻想的な空間となっていた。
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壁にはキャラクターの紹介が掲載されていた。
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カードの隣に冊子のように閉じられたワールドガイドが置かれており、そちらで貴重な資料が見られるようになっていた。

フリープレイが楽しめる「プレイヤーズラウンジ」や館内飲食店とのコラボも実施

 RAYARD MIYASHITA PARK北側の3Fにある「or」では、イベント開催期間中「プレイヤーズラウンジ」として開放される。こちらでは、フリープレイでゲームを楽しむことができるほか、新セット「エルドレインの森」のプレリリースやティーチング企画など、様々なイベントも実施される予定だ。

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「プレイヤーズラウンジ」の入り口に設けられた受付。
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新セット「エルドレインの森」のプレリリースも行われていた。
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こんな開放的な場所でゲームを楽しめるのは最高だ。

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 RAYARD MIYASHITA PARKの館内にある飲食店のいくつかとコラボメニューの提供なども行われているが、この「プレイヤーズラウンジ」でもスペシャルコラボドリンクなどを注文することができる。コラボメニューを注文すると、オリジナルステッカーがもらえるのでそちらもチェックしておこう。

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コラボメニューでもらえる、オリジナルデザインのステッカー全20種類を並べたところ。
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こちらが館内の飲食店で提供されているコラボメニューだ。
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このように、ポスターがあちらこちらに掲載されている。
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フードホールの外側にもポスターが何枚か貼られており、ちょっとしたフォトスポットとなっている。

とにかく人気が集中していた「オフィシャルアニバーサリーストア」

 先ほどの少し触れたが、今回のイベントでは大きく分けて4つのスポットで展開されているのだが、特に人気が集中していたのが「オフィシャルアニバーサリーストア」だ。こちらはRAYARD MIYASHITA PARK北側の1Fに設置されていたのだが、取材を終えた11時過ぎには並んでいる列が信じられないぐらい伸びていた。

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「オフィシャルアニバーサリーストア」に出来た行列。
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こちらがストアの入り口だ。

 この「オフィシャルアニバーサリーストア」では、オリジナルデザインのカードスリープやプレイマット、デッキケース、アクスタトークン、複製が、ペン、ハードポーチ、Tシャツ、パーカー、ジャケット、フェイスタオル、マグカップ、キーホルダー、缶バッジ、クリアファイル、ステッカー、ブラック・ロータス レリーフなど多数のグッズがラインナップされていた。

 見ているだけでもの楽しくなるようなものばかりだったので、中に入るのに少し時間は掛かるが今回のイベントに遊びに行くときはぜひとも寄ってほしいスポットだ。

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こちらは『ブラック・ロータス レリーフ』で価格は4万150円(税込)。
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左がTシャツで価格は4950円(税込)。右はジャケットで価格は9万9000円(税込)。
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こちらは複製原画で価格はそれぞれ3万3000円(税込)だ。ちなみに受注販売となっている。
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Tシャツは豊富な種類が用意されていた。
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こちらはキーホルダーで、価格は各770円(税込)。

『MTG』ファンなら最高のひとときが堪能できるスポット

 とにかく想像以上にRAYARD MIYASHITA PARK全体が『MTG』の世界観で包まれていると感じられる場所となっていた。あまり人が多く並んでいるところに行くのは苦手という人もいると思うが、単純に館内を眺めているだけでも十分に楽しめるようになっている。9月10日までの短い開催期間となっているので、ファンならぜひとも遊びに行って欲しいと思わせるイベントである。

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ライター
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。

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