今年で3年目となる、『Pokémon UNITE』のアジア王者を決定する国際大会の「Pokémon UNITE Asia Champions League 2025」(以下、PUACL2025)。その日本リーグ抽選会が11月4日に株式会社ポケモン オフィスで開催された。
今回は、リーグに参加するプロチームの選手が会場に集結。それぞれがクジを引き、11月から開始されるリーグのトーナメントの組み合わせが決定した。
今回の抽選会に参加したのは、AXIZ、FENNEL、INSOMNIA、名古屋OJA、REJECT、Sengoku Gaming、よしもとゲーミングめでたし、ZETA DIVISIONの全8チーム。それぞれのチーム代表に加えて、公式キャスター陣も参加し、賑やかな雰囲気の中イベントが進められていった。
こちらの記事ではその抽選会の模様をご紹介するとともに、11月14日に新規実装される予定のコダックの先行体験にも参加することができたので、あわせてレポートしていく。
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波乱の展開を予想させる抽選会がスタート。まさかの組み合わせに選出たちも驚き
今回抽選が行われた日本リーグは、グループステージとプレイオフのふたつに分かれている。最初に7日間のグループステージを戦い、その順位によってプレイオフのシードオフ権獲得が決定するという仕組みだ。グループステージの1位には、最初からプレイオフ3人以上が確定するという非常に強いシード権が与えられる。
そのため、グループステージの1位になれば、プレイオフの勝敗に問わず自動的にファイナルへの進出が決定することになる。
グループステージでは、全部で7回のトーナメントが行われる。そちらで毎回1位から8位までの順位を決定し、その順位によって、20ptから3ptまでの勝利ポイントを獲得することができる。最終的にDay7まで終えた時点での獲得ポイントにより、リーグ順位が決定される。
そのトーナメント1回戦の対戦相手を決める抽選会が、今回の内容となる。組み合わせの抽選方法では、リザードン、ホウオウ、ソウブレイズ、グレンアルマという4つのブロックに分割。それぞれの代表選手が抽選箱からアクリルキーホルダーを引き当て、対戦相手の組みあわせが決められていくという方法が採用されていた。
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こうした抽選会では、あらかじめ決められた順番でクジを引くことが多いが、今回は自己申告制で行われて、手を上げて早かったチームの代表からクジを引いていくことに。そこで、真っ先に手を上げたのがINSOMNIAのUSAKAZU選手で、グレンアルマを引き当てていた。
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これ以降も同様の手法で抽選が行われていき、REJECTのTamerin選手がソウブレイズ、Sengoku GamingのChan_Me選手がホウオウと、ここまでまったく対戦相手が被らず。しかし、4人目にクジを引いた名古屋OJAのHotarunoKen選手がホウオウを引き当て、Sengoku Gamingとの対戦が決定した。
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この時点で、残りの対戦枠はちょうど半分の4つ。続いてクジを引いたのは、ZETA DIVISIONのCocoatta選手だ。Cocoatta選手が引き当てたのはリザードンで、これまでどのチームにも選ばれていないブロックであった。続いてよしもとゲーミングめでたしのazubelt選手がソウブレイズを引き当て、REJECTとの対戦が決定した。
残るは2チームとなったところで、FENNELのTONGG選手が立ち上がってクジを引きリザードンを引き当てる。これにより、本大会の開幕戦でZETA DIVISIONとの対戦が決定するというアツイ展開に。また、自動的に最後のひと枠となったAXIZがINSOMNIAとの対戦が決定している。
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ZETA DIVISION Cocoatta選手:
初戦がFENNELになってしまいましたが、嬉しいか嬉しくないかと言われたら、あまり嬉しくありません。くじ引きではずらしにいきましたが、当たっちゃったので運命だと思います。その運命にあらがって勝ちたいと思います。
FENNEL TONGG選手:
心の中ではどこが来ても勝つだけだと思っていました。「WBCS」でZETA DIVISIONとやりあいたかったということもあり、ここで当たることができるのは僕としては嬉しいという気持ちがあります。
(「WBCS」では)世界を取りましたけど、今までのことはいったん全部忘れて新しくスタートを切るという気持ちです。チャレンジャーとして、僕たちもやっていきたいと思っています。
Sengoku Gaming chan_me選手:
正直僕はどこと当たっても、嬉しい部分もあるし嫌な部分もあると思っていましたが、HotaKenさんは数日前にお話しさせていただく機会があり、そこでアツい思いを聞きました。それ以上の熱量で戦っていこうと思っています。
名古屋OJA HotarunoKen選手:
僕はこの舞台に立てただけでも奇跡だと思っています。見ている人からすると、一番のダークホースだと思います。ちょうどうちのメンバーもFENNELと戦いたいといっていたので、このままSengokuを破ってFENNELと戦って、てっぺんを取りにいく気持ちで頑張りたいと思います。
REJECT Tamerin選手:
グループステージDay1で終わるわけではないので、どこと戦ってもいいと思っていました。しかし、引くときは心臓がバクバクで緊張して(笑)。
先ほどFENNELがチャレンジャーだと言っていましたが、僕からしたら王者は王者です。決勝であたって倒したいと思います。
よしもとゲーミングめでたし azubelt選手:
僕もどこと当たってもいいと思っていましたが、REJECTは「PJCS」で悔しい負け方をして世界大会に行くことができなかったということがありました。このDay1でリベンジを果たしつつ、優勝も狙っていきたいですね。
AXIZ Yupono選手:
この会場に来るまでUSAKAZU君とふたりで話していて、「当たることないよな、さすがに」といいながら、戦術を話しちゃいました。どうしようかなとは思っています(笑)。
INSOMNIA USAKAZU選手:
(AXIZは)独特なマクロを組んでいて、対処をどうしようかなと考えていました。それが強くて聞いちゃいました。
抽選会が終わり、それぞれの選手の意気込みを聞いたのち、全員で記念撮影。このタイミングで、なんとサプライズでピカチュウとコダックが乱入。これには選手たちも驚きを隠せず、笑顔で握手をするなどコミュニケーションを楽しんでいた。
この後チームごとにピカチュウとコダックと一緒に写真を撮影する時間が取られた後で、生配信が終了。その後選手たちは、大会のルールなどの説明が行われる研修会とコダックの体験会に参加していた。
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日本リーグは、11月16日にグループステージDay1が開催。その後、11月17日、11月30日、12月14日、12月15日、1月11日、2月1日まで続いていき、2月22日にプレイオフが行われる。
「PUACL2025 FINALS」の日程については今のところ確定しておらず、後日発表される予定だ。まずは、初戦となる11月16日からの戦いに注目しよう。
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『Pokémon UNITE』初心者でも扱いやすいコダックが参戦。「ずつうゲージ」が溜めると戦局をひっくり返すパワーも
抽選会が行われた後で、メディアはコダックの先行体験会に参加。こちらは11月14日にリリースされる予定となっており、すでにパブリックテストなども行われている。
コダックは、難易度は低めのサポート型のポケモンとなっている。ちなみに、レベル15になってもコダックのままで、ゴルダックに進化することはない。
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コダックのポイントのひとつは、「なみのり」が使えるところだ。また、コダック自身や味方がダメージを受けることで専用の「ずつうゲージ」が貯まっていく。それが最大まで貯まると覚醒して、わざの効果が強化されたり回転率が上がったりするという特徴を持っている。
たとえば、同じ「なみのり」であっても「ずつうゲージ」が貯まっているときは攻撃回数が増えるので、この特徴で戦況を一気にひっくり返すことも可能だ。
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コダックのユナイトわざは「ぜんりょくサイキックワァ!」。こちらを使用することで、周囲にいるポケモンの攻撃力を大きく下げることが可能。さらに「ずつうゲージ」も大幅に上昇するため、敵味方が入り乱れた混戦時などでも、重要な役目を果たしそうだ。
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ちなみに、コダックが最初に使えるわざは弱い念力を相手に放ってダメージを与えつつ行動不能にする「ねんりき」と、しっぽを振って相手にダメージと減速効果、特防を下げる効果を与える「しっぽをふる」のふたつだ。
そこから「なみのり」と泡を勢いよく吹き出してダメージを与えることができる「バブルこうせん」、「かなしばり」、指定した範囲に強い念力で相手にダメージを与えて行動不能にする「サイコキネシス」などにアップグレードされていく。
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今回、筆者はかなり久々のプレイで操作だけではなくルールすら忘れていた状態で遊んだものの、それでも楽しくプレイすることができた。それは、「コダック」が比較的シンプルで扱いやすいからだろう。
戦陣を切って敵に戦いを挑んでいくタイプというよりも、味方と一緒に行動をしながら、相手にデバフで弱らせてサポートするという戦法を使えるところが個人的な好みにも合っていた。
このように、戦場をかき乱すトリックスター的なプレイが楽しめるというのも、このコダックの最大の魅力ではないだろうか。正式リリース後は、ぜひこのコダックを使って、新たな戦いに挑んでみてほしい。
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