日本一ソフトウェアより、2025年1月30日に発売されるNintendo Switch、PS5、PS4、Steam向けに発売する『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』と、あおぎり高校に所属するVTuber山黒音玄さんのコラボイベントが11月9日に秋葉原ラジオ会館10階イベントスペースで開催された。
今回は、イベントのために作られた特別バージョンのゲームを体験することができるようになっていたほか、会場内では物販やキャラクターの設定資料、マローネ役の水橋かおりさんとアッシュ役下野紘さんの直筆サイン、ゲームのパッケージなど貴重な資料も多数展示されていた。
また、『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』の各店舗特典も実物が同時に展示されており、じっくりと見比べることができるようになっていた。
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本イベントの目玉のひとつである山黒音玄さんとのコラボ実況動画では、なんと1時間も動画を会場内で先行上映。こちらは時間を区切って数回上映されており、山黒さんならではの『ファントム・ブレイブ』愛が伝わってくるような内容となっていた。なお、この動画は1週間後を目安に山黒さんの公式チャンネルで公開される予定だ。
それに加えて当日17時からは、本作のシナリオライターである城花健人氏が登壇し、開発にまつわるあれこれを語るトークイベントも開催された。こちらの記事では、その中から主にゲームの試遊とトークイベントの内容を中心にご紹介していく。
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『魔界戦記ディスガイア』の主人公・ラハールがボスとして登場。コラボイベント特別ver,のゲームを試遊!
夕方に近づいていくにつれて整理券が配られるほどの盛り上がりを見せていたのが、ゲームの試遊コーナー。こちらは、「東京ゲームショウ2024」で出展されていたものとは少し異なり、なんと限定ボスとして『魔界戦記ディスガイア』の主人公であるラハールが登場する特別バージョンが遊べるようになっていた。
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『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』は、死者の魂であるファントムと交流することができる少女・マローネの冒険を描いたRPGだ。ゲームとしては、タクティカルバトルと呼ばれるジャンルに近い印象で、異なるフィールド上で敵とのバトルを繰り広げていくことになる。
また、バトルの合間にはキャラクターたちの会話シーンも楽しむことができ、そちらでストーリーも楽しむことができる。
本作バトルで最大の特徴となるのが「憑依(コンファイン)」と呼ばれるマローネの能力である。バトル開始時は、敵とマローネしかマップ上に存在しないのだが、マローネはこの「コンファイン」を使って、周囲にある木や岩といった様々なアイテムに仲間となったファントムたちを乗り移らせて実体化することができるのだ。
たとえば、岩にコンファインすれば防御力が高くなるといった感じで、どのアイテムにコンファインするかによっても、呼び出す仲間たちの能力が変化するところもユニーク。そうして呼び出した仲間たちの能力を駆使しながら、マップ上にいる敵と戦っていくのだ。
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呼び出したファントムたちは、敵に攻撃を加えたり味方を援護したりするといったそれぞれ異なる能力を持っている。ただし、それぞれのファントムたちは、特定のターン数になると解除(リムーブ)されていなくなってしまう。そのため、どのタイミングで仲間たちをコンファインするのか……といった点も戦術的に重要となる。
戦闘自体は比較的シンプルで、それぞれのキャラクターは特定の範囲内を自由に移動することができる。たとえば段差がある部分などもジャンプで飛び乗ったりも可能だ。そうして敵に近づいて、コマンドから「アクションスキル」を選んで技を繰り出していくのである。
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この「アクションスキル」は、効果もそうだが適用できる範囲も技によって異なっている。また、範囲だけではなく高さの要素もあるので、そちらを考慮しながらダメージを与えることができるものを選んでいくといった感じだ。
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おかわり攻撃「ワンモア」でずっと俺のターンが続く!
本作の最大の特徴ともいえるのが、「絆コンファイン」と呼ばれるマローネの技だ。こちらは冒険を通して絆を深め合った仲間を、マローネ自身に憑依させることができるというものである。見た目もそれぞれのキャラクターが合体したような姿になるだけではなく、特別なアクションスキルも使えるようになるのだ。
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この「絆コンファイン」のは、連続でおかわり攻撃ができるようになる「ワンモア」が発生するところだ。これによって、ずっと自分のターンが続いていく。なんというか、戦場を独り占めにしているような爽快感が味わえるのである。やや戦況が思わしくないときに「絆コンファイン」を繰り出すことで、一気に形勢を逆転するといったことも可能だ。
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「絆コンファイン」や「ワンモア」で敵を一気に倒していくと、突然現れたのが今回の試遊用に用意された限定ボスであるラハール。このラハールは、ヤシの上に乗った状態になっており、そのままでは高さが足りずに攻撃が当たらない。そのため、「アクションスキル」を駆使して高さを確保してから、攻撃を繰り出し、無事撃破できた。
ちなみに、高さがわかりにくいときは画面を回転させることも可能だ。
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ちなみにこの体験会に参加したユーザーには、限定コラボノベルティとしてクリアファイルがプレゼントされていた。こちらは中央に山黒音玄さんが描かれており、まさにここでしかもらえない貴重なイアテイムとなっていた。
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シナリオライター城花健人氏によるトークショーも開催。DLCには『夜廻』の少女も登場
この日の17時から開始されたのが、『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』のシナリオライターである城花健人氏が登壇したトークショーである。最初に触れられたのが、今回のコラボイベントであるVTuber・山黒音玄さんの実況動画についてだ。
会場に流されていたのは1時間分の動画だが、実は収録時間自体が4時間もあったとのこと。そこから見せ場だけ切り出していこうとしたものの、なかなか切るポイントもなくこのような長尺になったのだという。
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続いて、今回の『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』の話題に。本作はキャラクターデザインを原田たけひと氏が、音楽を佐藤天平氏がそれぞれ担当しており、日本一ソフトウェアの作品ではおなじみのコンビとなっている。特に本作は前作から20年ぶりの新作ということもあり、かなり力を入れて作られているという。
城花氏によると、ゲーム自体が常夏の島を舞台にしているということもあり、BGMもそちらに合わせたものになっているとのこと。しかしながら、明るいだけではなく少しゾクッとするような要素もゲームに盛り込まれているところもポイントとなっているという。
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続いて、DLCで登場するキャラクターたちの紹介が行われた。同社のタイトルと言えば、様々な過去タイトルのキャラクターたちが参戦することでもおなじみ。本作でもさまざまなキャラクターたちがDLCとして登場するようだ。
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最初に紹介されたのは、ウォルナットと請負人カスティルのふたり。
たとえばカスティルは、別の作品では大人になった姿で登場するものの、本来は病弱で車いすに乗っている少女だ。印象深い幼い姿のままDLCとして出すにはどのような形がいいか考えた結果、請負人カスティルというキャラクターに仕上げられた。
ウォルナットと請負人カスティルは、ふたりセットで購入することができ、ふたりセットのシナリオが楽しめるようになっている。原作にはなかったふたりの「絡み」などといった部分もふくめ、今回のDLCではファンに向けてシナリオが作られているという。
スカーレットとスプラウドのふたりは前作からの参戦キャラクター。今作では、性格などより詳細な部分が補完されている。
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少女(夜廻)は、ホラーゲームからの参戦らしい演出が楽しめる。また、サマヨイや姫についても、それぞれのゲームらしいシナリオ、技も原作に沿ったモノが採用されている。それぞれのキャラクターとの「絆コンファイン」も用意されているそうなので、そちらも楽しみだ。
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『魔界戦記ディスガイア』シリーズ初代主人公のラハールをはじめ、多数のキャラが続々と後日談に登場
今回試遊できたコラボイベント特別バージョンでは、『魔界戦記ディスガイア』シリーズ初代主人公のラハールが限定ボスとして登場したが、こちらは先ほどご紹介したDLCには含まれていないとのこと。本作を購入したユーザーに過去作のキャラクターに触れてもらいたいという思いから実装されたキャラのため、ゲームクリア後に遊べるようになる後日談から登場する。
ラハールのシナリオは自分のドッペルゲンガーと戦うようなもの。マローネたちが困惑する姿も見られるそうだ。
さらに、発売中止になってしまったタイトルの主人公で、自分が主役のゲームがこの世に出ていないにもかかわらず、様々なゲームに出演して主役を奪おうとしている「アサギ」も後日談に登場。
毎回異なる声優が声を務めており、今回は櫻井智さんが声を担当。同氏にヒロインらしい演技をしてもらったそうだ。ちなみに、本作ではほかにもメイフェアという女海賊の声も演じているので、そちらとの違いも聞き比べてみると面白いかもしれない。
『魔界戦記ディスガイア4』主人公のヴァルバトーゼも後日談に登場。彼の技「フルークフーデ」も、力を入れて再現されている。
さらに『魔界戦記ディスガイア7』のヒロインであるピリリカも。原作にはない本作ならではのオリジナル仕様として、巨大化した姿を見せてくれる。
続いて紹介されたキャラクターは『マール王国の人形姫』の主人公・コルネット。相棒である人形のクルルも一緒だ。
最後に紹介されたのが、『ラ・ピュセル 光の聖女伝説』の主人公であるプリエだ。シスターでありながら特技が肉弾戦という変わったキャラクターで、今回のシナリオでも彼女のパワフルな一面が見られるそうだ。
ゲーム本編のみならば、20~30時間ほどでクリアが可能。しかし、登場キャラの多さからもわかるように、後日談は80時間ほど遊べるものに仕上がっているとのこと。今回紹介したキャラクター以外にも多数のキャラクターたちが登場するので、クリア後も長く遊べる一作となっている。
最後に城花氏から紹介されたのは、原田たけひと氏がイラストを描き下ろしたNippon1.jpショップ限定版のパッケージ。本作が気になっている方は、こちらも合わせてチェックしておこう。