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いままでRPGツクールでゲームを作れた試しがないけど『RPG MAKER WITH』で今度こそ完成させる! オープニングイベント作りに挑戦したら、この世のすべてのゲームに感謝と敬意が湧いた

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この世に生まれたからには、誰でも一生に一度は夢見る「ゲーム作ってみてぇ〜〜」という野望。だがその目の前には「プログラムできねぇ〜」とか「イラスト描けねぇ〜」といった数多の障害が立ち塞がる。

そんな私たちゲーム製作ワナビにいつも寄り添ってきてくれていたのが、ゲーム製作をサポートしてくれるソフトだ。とくに『RPGツクール』および『RPG MAKER』【※】シリーズは、PC98やスーパーファミコンの時代から「RPG作りたいボーイ&ガール」の欲望に応えて30年以上も愛されている。

『RPG MAKER WITH』レビュー・評価・感想。いままでRPGツクールでゲームを作れた試しがないけど今度こそ完成させる!_001
『RPG MAKER』シリーズ公式サイトでは歴代シリーズの歩みを見ることができる。「こんなにあったの!?」とビビること請け合い。私はビビった

※『RPG MAKER』は海外向けの名称だが、2023年発売の『RPG MAKER UNITE』より日本も含めた全世界向けの名称として統一された

今回はそんな『RPGツクール』『RPG MAKER』シリーズの最新作となるNintendo Switch用ソフト『RPG MAKER WITH』を用いて「ゼロから1週間以内にオープニングイベントを作る!」をやっていこうと思います。やるったらやる。

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現在Nintendo Switchにて発売中。2025年1月にはPS4/PS5でも発売予定

なお私の経験は、むかぁーしスーファミ版を遊んでモンスターをバカみたいなスペックにしてゲラゲラ遊んでゲームを作りもせずに終えたのと、パソコン版を買って「????? わかんない」となってまったく作れなかった2回だけで、経験値はゼロと言っていいでしょう。果たしてなんとかなるのでしょうか。

文・絵/マシーナリーとも子
編集/柳本マリエ

※この記事は『RPG MAKER WITH』の魅力をもっと知ってもらいたいGotcha Gotcha Gamesさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


なぜ「オープニングイベント」を作るのか?

さて記事をここまで読んでくれた人の大部分はこう思うであろう。「いやオープニング作るとか眠たいこと言ってないで、RPGを1から10までキッチリ作るって言えや!」と。

でも断言します。
無理です。
いきなりは。ぜってぇ無理。

いや1万人いたらひとりくらいは作れちゃう奴がいるかもしれないけど、我々凡の者には無理です。「ゲーム本編を完璧に完成させる」というのはあくまで将来果たすべき目標であって、今すぐ手をつけてみるっていうものではない。

いや無理ですよ! だって「イベント作るぞ〜。まずはプレイヤーとNPCの会話シーンを……」って決意して見せられる画面が、

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なになになに??? セルフ??? スイッチ??? 変数???

こうだもん。無理無理無理。これをいきなり全部理解してしっかりとゲームの結末まで辿りつかせるのは無理です。私には無理です。

最初は「まあ……プレイ時間30分くらいで終わるミニRPGを作ってみようかな?」とコキャッと首を捻ったりしてみたけど「これは無理ですね!!!」と初日で気づいた。

でも逆に考えてみてくださいよ。RPGというのは「イベントの積み重ね」です。イベントで立てたフラグを元に旅をして、たどり着いた先で新しいイベントに出会い、また次の旅に出る。極端な言い方をすればこのあいだにバトルとか買い物とか編成とかサブイベとかミニゲームが挟まってるのがRPGというゲームです。

ということはですよ、冒頭のイベントが作れるようになればそれを積み重ねることでエンディングまで作れるようになるんですよ。そうだろ? そうだよな?

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RPGとは「細かいイベントの積み重ね」でできている

そういうわけで今回はみんなにオープニングイベントの作り方を教えちゃる。私は10日くらい「え? え?」と悩みまくりましたが、みなさんはこの記事を見てカンニングしてください。やったれ!

とりあえず完成形を見てください

さてそれではさっそく、できあがったものを見ていただきましょう。

上記の内部プログラムのスクショがこちらです。

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ゲームもダウンロードして、遊べるようにしてみたので『RPG MAKER WITH』を買った人は見てみてください。体験版からもダウンロードして遊ぶことができるみたいですよ!

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テストプレイ中にログ表示をONにすることでどんなふうにプログラムが動いているか見ることもできる。併せて見れば私がどんな意図でやったのかがわかるんじゃないかなあと思います

さすがにゲームを作るにあたってストーリーがないと作りようがないので、簡単に「ダンジョンマスターをしているネクロマンサーが、外の世界に質のいい死体を作る手段を探しにいく話」というたてつけを考えてみました。

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人生いろいろある

ダラダラ苦労したところを話す前にまずサッと完成形を見ていただいたわけですが、当然ここにたどり着くまでにさまざまな苦労がありました。いや……ほんと未知の分野すぎて「これ締め切りまでにちゃんと形になる!?」と不安で仕方なかったです。そう、これは記事だから締め切りがあるんです! みんなには関係ないけどさ。

で、ググろうとしても過去シリーズが充実してるのもあって「『WITH』でのやり方が知りたいのにPC版とかの情報が引っかかっちゃうよ〜!」みたいなことが多々あり、大苦戦しました。

そんなわけでここからはより具体的に私がつまずいたところ、苦戦しそうなところをピックアップして攻略法とともにご紹介します。

また、公式サイトでは初心者講座も公開されているため、まずはこちらを見て超基本的な段取りやメニューのどこに何が入ってるかを把握してみるのもオススメ。

つまづいたところ①:自動で始まるイベントがループしちゃう!

まずオープニングイベントを作り始めるにあたって「最低限の雛形を作って、そこに盛っていこう」と考えました。最低限っていうのは下の画像のような形ね。

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会話して → 強制バトルが挟まり → 会話してイベント終了 → 移動可能(プレイヤーによる操作が可能)になるというイメージ。

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そんでイベントが始まるきっかけの「トリガー」という項目から「自動実行」を選んだ。これにしとけば勝手に始まるってことだろ?

とりあえずこれで最低限の形になったんじゃないかなと思う。ひとまずテストプレイしてみよう。

「テスト」と主人公がしゃべり、

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テスト用のモンスターとバトルが始まり、これを倒す。

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戦闘後、主人公がまた「テスト」としゃべって操作可能になるはず……

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と思いきや、

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またバトルが始まった! ちょっとちょっと待って! おかしいやろがい! ループしちゃってるよお!

というわけでここで散々迷った。どうすればいいのか初心者講座を見てみたりインターネットでググったりYouTubeで探したり、かなり苦戦しました。結論から言うと「フラグを立ててイベントを終わらせる」ということをやらないとループしてしまうみたい。

どうやら自動実行がループしちゃうの、結構あるある症状らしい……。この問題については下記のようなフラグ管理をすればOKでした。

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フラグ管理は「スイッチ」という機能を使います。

まず[ゲーム進行]→[スイッチの操作]→[単独]というところから任意のスイッチを選択。今回はなんとなく最初の1番とかは使いたくなかったので15番を選びました。あとでほかの画面でわかりやすいように下の[名前]欄で名前をつけておくと管理しやすいよ。

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そしてイベント中の任意の箇所でこのスイッチが[ON]になるようにしてやる。

次にイベントエディタの最初の画面まで戻り、Rキーを押して真っ白な2ページ目に移動。[出現条件]の[スイッチA]にて先程の15番スタートイベントのスイッチを指定する。

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つまり「15番スタートイベントのスイッチがONになっている場合、なにもイベントが起きない状態に移行=操作できる状態になる」というフラグ管理を作ったわけです。これでループは起きない! 解決!

ふだんゲームをプレイしてるだけだと「あのイベントが遊べるようになったぞ」「あのアイテムが手に入れるようになったはずだな」くらいの気持ちで「フラグ」をわかったような気になってたけど……フラグ管理ってこういうことなんですね! 身を持って実感したわ。

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ライター
殺人サイボーグVTuber。『アイドルマスターシンデレラガールズ』の池袋晶葉ちゃんにドハマりし、彼女のファン・担当Pを増やして総選挙での投票数を増やし、ボイスを実装してもらうために暗躍中。日夜動画を更新したりマンガを書いたり小説やWeb記事を書いたりしている。この記事を読んだら池袋晶葉ちゃんに投票してね。 ポータルサイト:https://www.machinery-tomoko.com/
編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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