カプコンは2025年2月15日、『モンスターハンターワイルズ』のメディア発表会を東京・EBiS303にて開催した。
発表会では2月16日より公開される新TVCMの発表と、CMに出演する俳優の山田裕貴さんを交えたトークセッションを実施したほか、出演者による『モンスターハンターワイルズ』実機プレイも披露。
本稿では発表会の模様と、新CMに出演する俳優の山田裕貴さんへの合同インタビューの様子をお届けする。
山田裕貴さんが出演する新TVCMが発表。大の『モンハン』ファンの山田さんがアイルーに「いつも回復ありがとうね」と感謝を伝える場面も
イベントのオープニングでは、『モンスターハンターワイルズ』プロデューサーの辻本良三氏、同アートディレクター兼エグゼクティブ・ディレクターの藤岡要氏、同ディレクターの徳田優也氏ら3名が登壇。
![『モンスターハンターワイルズ』CMにも出演の山田裕貴さんの武器は、『海賊戦隊ゴーカイジャー』ジョー・ギブケンと同じく「双剣」_001](https://news.denfaminicogamer.jp/wp-content/uploads/2025/02/image8-8.jpg)
さらにスペシャルゲストとして、俳優の山田裕貴さんがシリーズのテーマ曲“英雄の証”をBGMに入場した。
山田さんは『モンスターハンターポータブル 2nd』から18年にわたってシリーズをプレイしているほどの『モンハン』フリーク。登壇後はあいさつとともに、「“英雄の証”で登場できるのはテンションが上がりますね」と、ファンならではのコメントで笑顔を見せた。
今回の発表会では、2月16日より放送される本作の新テレビCMにて山田さんがイメージキャラクターを務めることが発表。
テレビCM「アイルーと一緒な山田裕貴」編、「仲間との狩りが止まらない山田裕貴」編の2本が上映されるとともに、山田さんが出演する広告グラフィックが公開された。
あわせて、CMにも登場したアイルーが壇上にも登場。山田さんは「現実世界で会うのは初めて」と驚きながらも、「いつも回復ありがとうね」と優しく語りかける姿も見られた。
![『モンスターハンターワイルズ』CMにも出演の山田裕貴さんの武器は、『海賊戦隊ゴーカイジャー』ジョー・ギブケンと同じく「双剣」_004](https://news.denfaminicogamer.jp/wp-content/uploads/2025/02/image5-10.jpg)
山田さんの『モンハン』愛があふれるトークセッション。“集中乱舞【廻天】”へのこだわりにも注目
CM上映後には、壇上の4人によるトークセッションが開催された。
最初に、今回のCMキャラクター起用について、山田さんは前作『モンスターハンターライズ:サンブレイク』でもCMに出演していたが、このような機会が二度も続くとは思わず、本作はいちファンに戻って楽しむつもりでいたという。
一方で、辻本さんたちの中では、早い段階で山田さんを再度起用することが決まっていたとのこと。
山田さんは2作連続でのCMキャラクター起用となったことに驚きながらも、自身の『モンハン』愛が伝わったことに「感謝でいっぱいです」と語った。
続いて会場ではCM撮影の舞台裏をまとめた映像が上映され、それを視聴しながら撮影時の裏話を語る流れに。
ここでは「仲間との狩りが止まらない山田裕貴」編にて、山田さんがゲームに没入するあまり「集中乱舞【廻天】」を現実世界でも繰り出してしまうというシーンが話題の中心となった。
CMの中では技を繰り出す山田さんがソファーからひねりを加えつつ飛び降りているが、実は絵コンテの段階ではただソファから飛ぶだけで、回転の要素はなかったとのこと。
ところがそれを見た山田さんが「どうしても(ゲーム内の)集中乱舞【廻天】に近づけたい」として、ソファーの上から回転しながら飛び降りるバージョンを撮影することに。
飛び降りたあとの決めポーズでも手の位置にこだわりながら20回ほどくり返し撮影し、最終的にこのバージョンが現在のCMバージョンになっている。
実際のプレイ時にも今回のCMのように体が動くほど熱く没入してしまうという山田さんに、藤岡氏も「今回は没入感にかなりこだわっています」と本作への自信を見せた。
トークの中では、実際のプレイスタイルに関する話題も。
新作発売時などには10時間連続でプレイすることもあるという山田さん。こうした長時間プレイの際にはテレビの前から離れず済むようあらかじめ飲み物や軽食を用意しておくという。この想像以上に本格的なプレイスタイルに、壇上の3人も驚きの表情を見せる。
また見知らぬプレイヤーとのマッチングによるオンラインプレイでは、全員の体力を見ながら体力が半分程度に減るとすぐに“生命の粉塵”を使用することを心がけているという。
ほかにもオンラインプレイでは他のプレイヤーに大いに助けられていると語り、「優しい人たちが本当に多いです」と、ともに遊んでくれるハンターたちへの感謝の念を述べた。
実機プレイで双剣ひとすじ18年の腕前を披露!鎖刃竜アルシュベルドに挑む
続いて『モンスターハンターワイルズ』の実機プレイパートでは、山田さんが「鎖刃竜アルシュベルド」のクエストに挑戦。オープンベータテストでマルチでの討伐には成功したもののソロでは討伐できていないということで、リベンジを狙う形となる。
![『モンスターハンターワイルズ』CMにも出演の山田裕貴さんの武器は、『海賊戦隊ゴーカイジャー』ジョー・ギブケンと同じく「双剣」_009](https://news.denfaminicogamer.jp/wp-content/uploads/2025/02/image11-8.jpg)
「一狩りいこうぜ!」のかけ声とともに得意の双剣でクエストを開始した山田さんは、初手に奇襲攻撃を仕掛けたり、鬼人ゲージと乱舞の仕様について語るなど手慣れた様子で狩りを展開。
アルシュベルドへは3度目の挑戦ということで慣れない攻撃に苦戦しながらも、壇上の3人からアドバイスを受けたり、逆に本作で新たに可能になった表現について質問したりしながら、熱いバトルを繰り広げていく。
最終的には討伐に至らずにタイムアップとなったが、“集中乱舞【廻天】”を発動させるなど見どころたっぷりのソロプレイとなった。
実機プレイパートの後半では、山田さんと辻本氏、藤岡氏、徳田氏の4人がマルチプレイで“獄焔蛸ヌ・エグドラ”に挑戦した。
ヌ・エグドラは火を纏う水棲生物をモチーフとしてデザインされた新モンスターで、新フィールド“油涌き谷”の生態系の最上位として登場。実機プレイ映像は今回が初めてとなる。
今回は制限時間20分と余裕がある中で、フィールド上で“ヒンヤリコロモムシ”を捕獲してクーラードリンク効果を得たり、携帯焚き火台を使って食事したりと新要素を紹介しながらクエストがスタートした。
炎を纏いながら攻撃してくるヌ・エグドラに対し、4人は睡眠状態から大タル爆弾Gで攻撃したり、攻撃を集中させて触腕を切断したりと見事な連携を展開。
また痺れ罠と“油涌き谷”固有のフィールドギミックを組み合わせた攻撃など、フィールドの特徴も紹介された。
約15分にわたる激闘の末、見事討伐に成功。山田さんは「ソロも楽しいけど、やっぱりみんなでやるのは本当に楽しいですね」と満面の笑顔で実機プレイの感想を語った。
イベント内ではこのほか、31アイスクリームとのコラボキャンペーンやARイベント「都庁襲来」、“モンスターハンター20周年 大狩猟展 OSAKA” の情報が発表されている。
ゲームから学んだ豊かな心が俳優人生の糧に。山田裕貴さん合同インタビュー
──双剣を使うようになったきっかけについて教えて下さい。
山田裕貴さん(以下、山田さん):
子供の頃から漫画でもなんでも、二刀流を使うキャラがすごく好きだったんです。デビュー作となった戦隊もの(『海賊戦隊ゴーカイジャー』)で演じた役も二刀流のキャラだったり、縁を感じています。
それで初めて遊んだ『モンハン』でも双剣があって、これしかないだろう、と選んだのが始まりでした。以降も双剣が出ている作品は全部プレイしています。
ギルドカードでも双剣以外の武器の使用回数は一つも増やさず、双剣で出撃するのが僕のポリシーになってます。
──『モンスターハンターワイルズ』では出撃時にサブ武器を持っていくことが可能になりますが、サブ武器も双剣を選ぶ予定でしょうか?
山田さん:
武器をふたつ持ち込んでモンスターに合わせて戦えるのが今作の醍醐味でもあると思います。
ただ学生時代に地元の友だちから「デュアルソードマスター」と呼ばれていた僕としては、属性違いの双剣2種で挑みたいと思います。たとえば火属性と氷属性だったり、あるいは状態異常属性武器を持っていったりですね。
──発売日には10時間連続プレイすることもあるそうですが、本作の発売日はすでにスケジュールを確保しているのでしょうか。
山田さん:
……残念ながら、撮影なんですよ。だから今回は出遅れると思います。俳優・山田裕貴としてはすごくありがたいことなんですけど、人間・山田裕貴としてはものすごく心苦しい期間が続きます。
アンバサダーもやらせていただいていながら、『モンハン』がプレイできない日々。人生でこんなに苦しい事はありません。今後『モンハン』が発売される日は、一週間とは言わないのでせめて3日休みをくださいと事務所にお願いしています。
──山田さんの人生の中で、ゲームとはどのようなものでしょうか。
山田さん:
僕は「ゲームばかりやってないで勉強しなさい」という、よくあるセリフを言われて育ちました。
でも僕にとってゲームに没頭している時間というのは、「こんなに辛くて苦しくても頑張ってる主人公がいるんだ」、「仲間を大事にする気持ちっていいな」といった人の気持ちを学べる勉強の時間でもあったんです。
いま俳優としてのお仕事にまっすぐ向き合えるのは、こうしたゲームのおかげかなと思える日もあるんですよ。
ゲームからも学ぼうという思考の転換があれば、ものすごく心が豊かになる学びの場にできると思います。