サビザンボンプは、“俺”だ
これ、アタシのことだ…………。
このゲーム、これまでいろいろとボンプを出してきた。隊員のボンプ、執事のボンプ、サメのボンプ……しかし、このボンプほど愛らしいやつはいただろうか。
「サビザンボンプ」。
文字通り日々がサービス残業に追われているかわいそうなボンプで、自分をケアする時間すら取れないらしい。ボンプでも労働からは逃れられない。
この「かわいそうでかわいい」感、他の追随を許さない。
まるっとしたボンプのフォルムに対して、この疲弊しきった表情。首にはごまかし程度のクッション。胸ポケットにはインクが染み出たボールペンがある。なんか、見ていてこっちまでツラくなってきた。
そもそも、私だって自分をケアする時間すら取れていないじゃないか。
日々いろいろな対応に追われて、心をすり減らして……私だって全く世話をしなくていい花がほしい。なにもせずとも、ただそこに咲き誇ってくれる癒しがほしい。なんなんだこれは? こっちが「サビザンニンゲン」だったってことなのか?
私の状況はともかく、サビザンボンプにはすごく「可能性」を感じる。
「かわいいもの」に最も必要なもの、それは「哀愁」。
一見かわいいように見えても、どこか哀愁や悲壮感をまとっている。そういうヤツが、すごく現代人に刺さると思う。「すみっコぐらし」とか「ちいかわ」とかも、あの「哀愁」がコアにある気がしてならない。ただかわいいだけじゃなくて、どこか悲しげな部分に奥行きを感じたり、共感したりする。
え……なんか急に経済紙みたいな話になってきた……。
でも、実際この「哀愁」こそが、我がことのように愛でたくなるマスコットやキャラの条件だと思う。サビザンボンプ、その点日本人に刺さりすぎる。サビザンボンプは、「俺」なのだ。
しかも、どうやらこの子英語版では「overtimeboo(残業ボンプ)」という名前らしく、つまり日本語版でだけサービス残業をしていることになっている。うーん日本人に刺さりすぎる。この話、もう最終的に現代日本の社会構造に切り込まないと語れなくないか?
とにかくホヨバさん、サビザンボップのグッズ出したら結構いけると思いますよ。
ビビアン、ガチ恋です
『ゼンレスゾーンゼロ』というタイトルの技巧派なところとして、「一見なんの繋がりもない話を個別に展開しているようで、よく考えてみると同じテーマを語っている」手法があると思う。
ちょっと前のver1.6なんかが、わかりやすくそんな感じだった。
まずメインストーリーのヒューゴ・ビビアン・ライカンの3人で、モッキンバードを軸にした疑似的な「家族」の話をする。そしてサイドでは、軍に所属していた0号・アンビーの「疑似家族」の話が出る。トリガーのエージェント秘話だって、同じ部隊という「疑似家族」の話だった。
そして、ver1.7もヒューゴとビビアンの話が個別に展開されているようで、その実なんだか似たような話をしている。ヒューゴとビビアンの過去を明かしていく過程で、どちらも「醜い自分の一面を受け入れられるか」「過去の自分を乗り越えられるか」というテーマが語られている。
ヒューゴは内なる悪魔を受け入れ、ビビアンは呪いを受け入れた。あの時の自分より、きっとよくなっている。自分のシャドウを受け入れ、今度は世界を変える大怪盗へ……ってなんか別のゲームの話になってきてない? 心の怪盗団か?
とにかく、そこに技巧を感じます。
もっと遡れば「どんなことも、いつか必ず報われる」というテーマも、モッキンバードとトリガーの秘話を通して一貫している。まとまりがないように見えて、実のところずっと「同じ話」を繰り返しているのが『ゼンレスゾーンゼロ』なのかもしれない。このテーマ、いつかグランドフィナーレが来るのだろうか?
ということは、この記事も「まとまりがないように見えて、実は同じ話をしてるんですよ」とか言えば、それっぽい雰囲気が出るんじゃないか? 実はこの記事そのものが『ゼンゼロ』の構成を踏襲しているような風に見せかければいいんじゃないか? だとしたらサビザンボンプのくだり浮きすぎだろ。
それはそれとして、やっぱりビビアンはガチ恋ですね。
かわいい。こんなの好きになっちゃう。
前編の時点でかわいかったのに、後編でさらにエグい距離の詰め方をしてきた。もう、「自分→ビビアン→パエトーン」という好意のマトリョーシカ構造が完成してます。
ビビアンだけ、やっぱり距離の詰め方が一段違う気がする。
トリガーが無からいきなり「最初の女」の座を獲得してきたとすれば、ビビアンは「結局最後にパエトーンの横にいるのは私」の座を獲得してきた気がする。ヒトリダケナンテエラベナイヨ──!!!!!
どうせコイツの中身もホタルなんだろ?

最後に、ver2.0のキャラがいろいろPVで発表されましたけど……みんな誰が気になってますか?
自分はこのデカいロボみたいなヤツですかね。
知ってる、どうせコイツの中身もホタルなんだ。
私はピノコニーの時に痛い目を見たんだ。もう何も信じない。
ただ、自分って純粋に「ロボット」が好きなんです。
特に深い理由もなく、シンプルに「ロボット」が好き。
だからスタレのサムも好きだし、なんかサムズアップしてるこのロボも好き。「11号」のエージェント秘話で名前が出てる「シード」というキャラなんじゃないかと言われてるらしいけど、私はもう何も信じない。たぶん中身はホタルです。
あと、このパンダの人。
出たよケモキャラ! 2.0でもまだやってくれるのか!!
ライカン、ベン、プルクラと来て、まだケモノキャラを出してくる!!
これは……内部に相当極まった人間がいるんでしょうね……尖ってんなこのゲーム……やっぱり内なるケモノ好き因子を覚醒させてくるゲームです。
しかもパンダの人だけじゃなくて、ウサギのシリオンっぽい子もいる。横になんか辛気臭そうな男もいる! 素晴らしい! 伊達に性癖キャッチャーミット広くない!!
なので、自分としては「ロボ」「パンダ」「ウサギの子」「辛気臭そうな男」で、ver2.0は勝負しようと思います。


しかしこの記事、まとまりがなさすぎる。
「とりあえず全部詰め込んでみた」って、物は言いようにもほどがある。震えてきた……自分のケアをする時間が取れないとこんなことになるんですね。サビザンボンプ、俺と一緒に泣いてくれ。
果たして、ver2.0の連載はあるんでしょうか?
こんな調子で、この連載は続けられるんでしょうか?
もうそろそろ見放される頃合いなんじゃないか?
わからない、すべてはHoYoverseのさじ加減でしかない。
ver2.0でも、みなさんと無事お会いできることを祈っています。
みんな、自分のケアは大切にしや!!!!!