『崩壊:スターレイル』と『Fate/stay night』のコラボ、とうとう始まってしまいましたね。
いやもう……非常に長いこと待ってました。
なんか、コラボ開催が近づくほどに「これって本当にコラボするのか?」とか疑い始めてしまったのですが、ちゃんと開催されました。ゲーム内でセイバーとアーチャーの絵が出てきた時の、「あぁ……本当にコラボするんだ……」という妙な感慨深さがすごかった。本当に、本当にコラボしたぞ!!
で、私がこのコラボで一番萌え萌えしてるのって、「アベンチュリンとアーチャー」なんです。
『崩壊:スターレイル』側のアベンチュリンがマスターで、『Fate』側のアーチャーがサーヴァント。このふたりがタッグとして聖杯戦争に参戦。こんな……こんなことあるか? すごい無法じゃない? でも、好きすぎる。ありがとうHoYoverse。
ということで、もうタイトルに書いちゃってますが、せっかくなので『FGO』の岡田以蔵やセタンタのキャラクターデザインなどでお馴染みのlack先生に、アベンチュリンとアーチャーのイラストを描いてもらいました。
せっかくなので?
「せっかくなので」で呼んでいい方なのでしょうか?
でも、アベンチュリンとアーチャーが「萌え」だから。
あと、私がlack先生のこと好きだから!!
そして実際に描いてもらったイラストが……こちら!!
もう、最高ですね。
ちなみに、タイトルは「アーチャーに着地を任せるアベンチュ凛」です。
私が勝手にタイトルをつけてしまったけど、lack先生からアベンチュリンお姫様抱っこのアイデアが上がってきた段階で、「この戦い、我々の勝利だ」って感じでした。
lack先生、こんなメチャクチャな仕事を受けてくれてありがとうございました……こんな曜日クエストにグランドサーヴァントを召喚しようとしてるような内容で申し訳ないです……私としては学生時代に「龍覇 ストラス・アイラ」を使ってたので、そういう意味でも感動です。本当にありがとうございました。
ということで、アベンチュリンとアーチャーの話するよ!!
※この記事には『崩壊:スターレイル』ver3.4のメインストーリーと、『Fate/stay night』とのコラボイベント「美しき夢と聖杯」のネタバレが含まれています。
揺れる心抱えて 飛び込んでいけ夜へ
ちょっと待って、みんなブラウザバックしようとしてる?
lack先生のイラスト見たから満足して帰ろうとしてない?
まっ、待って! まだ感想残ってるから!!
完全にlack先生のイラストのオマケだけど、もうちょっと残ってるから!!
ともあれ、Fateコラボをクリアしました。
なんかもう……率直に、すごいですね。
思ったより真面目に「聖杯戦争」してたし、想像以上に『Fate』という作品に真面目だった。もう周知の事実だけど、「スタレ側のキャラがマスターになって、Fateのサーヴァントを使役する」という大前提の部分がアツい。まさに「コラボの意味」って感じですよね。
「開拓者とセイバー」は定番の組み合わせとして、やっぱりこの「アベンチュリンとアーチャー」というタッグがすごいと思う。聞いた瞬間は「マジで?」と思うものの、考えれば考えるほど「もうここしかないよな」と思わされる。だって、アベンチュリンとアーチャーが組んだらうれしいじゃん。
ホヨバ内部で「アベンチュリンとアーチャーが組んだら最高じゃないですか?」と言い出した人間にはボーナスをあげてほしい。もうね、本当にオタクだと思うよ。最高すぎる。幻覚? これは幻覚なのか?
しかも、設定的にも割と納得感がある。
Fateでサーヴァントを召喚する際は、「召喚するマスターとの縁」が重要だったりする。マスターに関係のある人物だったり、近しい縁を持ってるサーヴァントが召喚されたりする。その点において「アベンチュリンがアーチャーを召喚できるか」と言われると、まあ……あるっちゃある!!
しかも、アベンチュリンは「宝石に関係がある」「金遣いが荒い」「リン」の3つの条件を満たしている。やっぱりアベンチュ凛だったんだね。まあアベンチュリンもヒロインの一角みたいなもんやろ。
さらに、元々アーチャーが皮肉なやつなのもあって、「定期的にアーチャーにイジられるアベンチュリン」をお出しされる。アーチャーに皮肉を言われて、アベンチュリンが突っ込む。これが公式? なにこれ、ホヨバと型月のオタクが死に際に見る走馬灯?
アベンチュリン
「アーチャー、この声を聞いてくれ。正真正銘、君のマスターの声だろう?」アーチャー
「すまないが、これはサイレント映画だ。私には『アベンチュリン』という名前が書かれた字幕しか見えない。本物だと証明したいのなら───そうだな、マスターしか知らない恥を10個ほど晒してもらおうか。」アベンチュリン
「完全に僕だとわかって、おちょくってるじゃないか!」
こことか、もう最高。
やっぱり聖杯戦争って、「マスターとサーヴァントの関係をいかに上手く書けるか」にかかってると思うんです。その点、アベンチュリンとアーチャーは一番いいダシが出てる。ここの「優勝しそう」感がすごい。もしくは一番いい退場の仕方をする。
このコラボが30分×全24話のアニメで展開されていたら、確実に「アベンチュリンとアーチャーが夢のなかで、お互いの過去を見てしまう」というエピソードがあったはず。アーチャーがカカワーシャに思うところがあって、ふたりの仲が深まっていくんですよね。ヤバい、どんどん存在しない話が脳内に湧き上がってくる。

あと、マスターとサーヴァントの関係って、「サーヴァントへの絶対命令権である“令呪”をどこで使うか」にかかっているところもあるんです。この令呪の使い方でサーヴァントに嫌われちゃって、そのまま殺されるマスターもいたりする。
でも、アベンチュリンは令呪を一画も使わなかった。
その理由が、「身体に刻まれたもので、他人をどうこうするのは嫌いでね」なのが……もうめちゃくちゃアベンチュリンしてる。手段を厭わない卑劣なギャンブラーの偽チュリンだったら「アーチャー、令呪を持って命ずる!!」って言ってたかもしれないけど、本物チュリンはそんなことしない。
もっと言えば、アベンチュリンが「マスター」より、「Mr.アベンチュリン」と呼ばれることを望んでいたのも……言い方アレですが「解釈一致」って感じです。アベンチュリンは「他人を服従させること」と「上下関係を隠さない呼び方」があまり好きじゃない。そうだよな、アベンチュリンはそうだよな!!
やっぱり、アーチャーの方が「先輩」って感じだからなのか、ちょっとアベンチュリンがかわいがられてるのがいいですよね。「誇張した言葉と華やかな装飾の下には、執着心のある子供が見える……」って、もうほぼ見抜かれてますよね。
これは完全に心眼(真):B。
なんか……欲を言えば、もっと見たかった!!
きっとアーチャーに世話を焼かれて内心困ってるアベンチュリンとか、それこそ本当にlack先生のイラストよろしくアーチャーに着地を任せるアベンチュリンとか、絶対あったと思う。実際にオタクの走馬灯みたいなのは見せてもらったけど、いざ投入されるともっと見たくなる。
個人的には、「ブートヒルとランサー」のタッグも好きなんですが……ここって2人揃ってるシーンが少ないんですよね。ここも、もっと見たかった。Fateコラボ、2期やらないか? 気が早いかもしれないけど、普通に2期やれるポテンシャルあるよね? ランサー実装しながら2期やろうよ?

光をかざして躊躇いを消した あげたかったのは未来で
何気に「あぁ、これって本当に型月のオタクが作ってるんだな……」と思わされたのが、ちゃんと基本の設定が『Fate』に準拠してるところなんです。かなり真面目に『Fate』の設定を扱っている。
たとえば、「スタレ世界においては、セイバーの知名度補正がなくなっている」ところとか。
一応説明しておくと、召喚されたサーヴァントは、その時代における「知名度」や、現界した「土地」によって強さが変動する。極端な例だけど、「織田信長」がアメリカで召喚されるか、それとも日本で召喚されるかでも、強さが変わる……はず。
しかし、織田信長そのものの知名度は高いので、たとえアメリカで召喚されても、誰も知らないようなマイナー英霊とぶつかった場合、そこそこ圧倒できる……はず。「はず」ばっかりです。聖杯戦争は「異例」しか起こらないから。
そしてセイバーは、言わずと知れたあの「アーサー王」なので、私たちの世界で召喚したら……まあなにをどうやっても一定の「知名度補正」が乗るわけです。イギリスで召喚したら、もう最強のサーヴァントになるはず。でも、スタレ世界ではその「知名度補正」が消えている。
だからセイバーは100%の力を発揮できないし、魔力供給(全年齢)のために、ご飯を食べなくちゃいけない。
これ、かなり面白い設定だと思いました。
よっぽどのことが起こらないとセイバーの知名度補正は消えないはずなのに、『崩壊:スターレイル』の世界に人類史もクソもないから、アーサー王なんて誰も知らない。なんかキャメロットも全然違う。桂乃芬の本名がグィネヴィアで兄がランスロットとか、もうメチャクチャだ。
つまり、こっちの世界では、むしろセイバー・アーチャー・ランサーの方が「誰も知らない英霊」扱いなんですよね。ピノコニーで開かれた聖杯戦争だから、土地や知名度を考えると「ピノコニーの英霊」の方が強い。そこで、設定的にグレイディやキャスターとのバランスを取っている。うーん、オタクの設定!

その設定に基づき、「ピノコニーのライダー」として、「時計屋」が召喚されていた。
このオチ、もう完璧ですよね。
「ピノコニーの英霊」と言われたら、もう正直みんな時計屋こと「ミハイル」しか思い浮かばないのではないか。もうこの子がピノコニーで召喚されたら、普通にグランドライダーになってしまうのではないか。ルーマニアのヴラド三世、ピノコニーのラグウォーク・シャーク・ミハイル。
その期待に応えつつ、ピノコニー本編で果たされなかった「ミハイルとパムの再会」を描いてくる。「コラボ」とは? もう普通に「メインストーリー」では? おそらく、そのままライダーのミハイルが戦場に出てくると単独で聖杯戦争を終わらせかねないから、列車で待機させられてたのかもしれないですね。
だって、ピノコニーで紹介されたミハイルって……
敏捷:A
魔力:A+
幸運:A
宝具:EX
くらいあってもおかしくなさそうじゃないですか。
ピノコニーでこいつが出てくると終わり。
なんか、妄想が膨らみますよね。「もしオンパロスでファイノン(カスライナ)が召喚されたら、とんでもないステータスで現界するんじゃないか?」とか。あ、なんかツラい気持ちになってきた。Fateコラボ第2弾、オンパロスで聖杯戦争開かないか?