Microsoftは、Xbox One本体とゲーム遊び放題月額サービスXbox Game PassおよびXbox LIVEゴールド会員をセットにした「Xbox All Access」を米国向けに正式発表した。
数量および期間限定の提供になるという。日本国内でも展開されるかどうかについては触れられていない。
価格はXbox One S(1TB)バンドルの場合は月額22ドル、上位機種であるXbox One Xバンドルの場合は月額35ドル。契約したユーザーはゲーム機本体と2年契約分のXbox Game Passを通じて、Xbox One向けの100本以上のゲームをすぐにプレイすることができるようになる。
また同様に2年契約分のゴールド会員権もセットとなっているため、オンライン上で制限なく対戦・協力プレイすることも可能だ。
ただし「Xbox All Access」はゲーム機本体を借りて好きな時に返却できるというものではなく、Xbox One本体および2年間のXbox Game Passとゴールド会員の費用を24ヵ月間にわたって支払うようなプランとなっている。
レンタルプランではなく、本体費用を各種サービス込みで月ごとに支払う24ヵ月分割プランと認識する方が正しいだろう。
そのため現時点で「Xbox All Access」の契約はオンライン上では結べず、ユーザーは現地のMicrosoftストアへと足を運ばなければならない。提供対象も“資格のあるユーザー”とされている。
また個別のサービスも含め途中で解約することは不可。Xbox One本体が故障した場合には、規約に沿って修理費を支払う必要がある。
なお「Xbox All Access」にて支払う総額はXbox One Sバンドルの場合は528ドル、Xbox One Xバンドルの場合は840ドルとなる。
それぞれ本体価格を定価で、サービスを定額で支払った際には、Xbox One Sでは610ドル、Xbox One Xでは860ドルが必要となるため、ブラックフライデーなどのセールを考慮しなければ「Xbox All Access」は定価、定額よりは安くなる。
※Xbox Game Passにてプレイ可能なタイトルを披露するE3 2018ショーケーストレイラー。最新作がずらりと並ぶ。
残念ながら日本ではいまだ展開されていないゲーム遊び放題プランであるXbox One Passは、2017年6月のE3にて正式発表されたサービスだ。
月額10ドルにて100本以上のタイトルがプレイ可能で、そのなかには『Gears 5』や『Forza Horizon 4』といったファーストパーティーの新作も対象、さらに通常版の発売日にダウンロードできるようになっている。
こういったNetflixやHuluを思わせる定額制のゲーム遊び放題プランは、Microsoftだけが進めているわけではない。クラウドゲーミングであればソニー・インタラクティブエンターテイメントが以前より過去作を対象に展開している「PlayStation Now」があり、ダウンロード式であればElectronic Artsが最新作も盛り込んだ上で推進している「Origin Access Premier」がある。
『バトルフィールドV』や『Anthem』も定額で遊べる「Origin Access Premier」が日本でサービス開始。新作もプレイ可能な定額ゲームサービスが徐々に広がる
ただし、最新作も扱うようなダウンロード式のゲーム定額遊び放題サービスにおいては、同じく最新のゲーム機やマシンを購入する必要があり、映画やデジタルコミックの定額サービスとは違って最初にある程度の出費が必要になるという壁がある。
今回の「Xbox All Access」は、定価・定額で支払った場合とくらべてお得というだけでなく、新作ゲームをプレイする環境を初期費用を抑えて用意できるのが魅力といえるだろう。
なおMicrosoftは今年の6月にクラウドゲーミングネットワークについても開発中と発表しており、ハードウェアのスペックにとらわれず最新のゲームがプレイできる環境を用意しているとも伝えている。
文/ishigenn