『Garry’s Mod』や『Rust』の開発で知られるイギリスのデベロッパーFacepunch Studiosは、ターンベースストラテジー『Clatter』を2018年12月に発売すると発表した。価格は未定。
『Clatter』はAIやほかのプレイヤーと1対1で戦うターンベーストラテジーゲームだ。
ゲーム内には「Grabbers」、「Flippers」、「Mortars」といったかわいらしいメカユニットが存在しており、それぞれユニークな強みや弱点、ほかユニットとのシナジーを持っている。プレイヤーはこのなかから自身でチームを結成し、チェスや将棋のような盤上で相手のチームと戦うことになる。なお盤上は常に変化し、時間経過によって徐々に崩壊していくようだ。
本作でもっとも力が入れられているのはマルチプレイで、デスマッチとコントロール、2種類のゲームモードが用意されている。
ほかのプレイヤーに勝つことでブロンズ、シルバー、ゴールドと階級が上がっていくほか、レベルを上げることでゲーム内通貨を得ることができる。通貨を使えば指揮官やユニットの外見、さらに自軍側のマップ半分をデコレーションすることも可能だ。
シングルプレイキャンペーンでは、プレイヤーはプレイヤー兼マネージャーとしてシーズンリーグを勝ち抜くことを目指す。戦闘に勝利した資金でユニットを売買、改良してチームを勝利に導き、スポンサーシップを獲得してさらにチームを強化する。ユニットの能力を変更する改造はマルチプレイには用意されておらず、シングルプレイのみの要素となる。
デイリーチャレンジとしてあらかじめ用意されたチームを使ってランダムマップでAIと戦い、スコアランキング上位を目指すこともできる。このほか、マルチプレイの練習のためのチュートリアルモードも用意されており、プレイヤーはAIの難易度やマップを選んで戦う。
『Clatter』を開発するFacepunch Studiosはイギリスのウォールソールに拠点を置いている。『Garry’s Mod』を開発したGarew Newman氏が中心となって2004年に結成された。元々は2003年に開発がスタートした『Facewound』という2Dシューターの開発チームだったが、開発を進めるにあたって法人化した。
その後、2013年にオープンワールドサバイバルゲーム『Rust』を発売し、2014年には石器時代を舞台にしたストラテジー『Before』を発表。近年では、2016年にマインクラフト風のVRゲーム『Chunks』を発売している。
スタッフは20名程が所属しているが、マネージャーのような役職はいない。全員が横並びという、会社というより開発者の集まりのような特徴を持ったデベロッパーだ。『Clatter』はスタッフの中から2名が開発に参加している。なお、Garew Newman氏は『Tub』と呼ばれるマルチプレイCoopゲームを開発中だ。
2017年頃よりベータテストが始まった『Clatter』だが、ついに正式リリースが迫ってきた。本作が気になる人はSteamのウィッシュリストに入れて発売を待ってほしい。
文/古嶋誉幸