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ドイツのテクノDJ、「メガドライブ」のカセットアルバムを発売へ。ハードのサウンドチップで演奏

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 ドイツ在住のDJ Remute氏が、新作アルバム「Technoptimistic」を発表した。16トラック収録され、発売は3月22日。Bandcampで音源のサンプルを聞くことができる。

 このアルバムはメガドライブのカートリッジとしても販売される。カートリッジの形状によりさしにくい可能性があるが、リージョンフリーなので本体にさし込めさえすれば日本のメガドライブでも聞くことができる。価格は4192円、日本への送料は503円だ。

 「Technoptimistic」は、メガドライブのサウンドチップで演奏することを前提に作られている。購入者はデジタルデータでも音楽を楽しむことができるが、こだわるならやはりメガドライブで演奏したいところだろう。ヤマハ製の「YM2612」とテキサス・インスツルメンツ製「SN76489」が奏でる音楽は、今もなおファンを魅了し続けており、Genesisをビデオゲームミュージックプレイヤーに改造するファンまでいる。

 再生には初期型メガドライブが強く推奨されているが、後期型となる「メガドライブ2」や北米で発売された「Sega Genesis 3」、ポータブルGenesisといえる「Sega Nomad」でも再生可能とされている。メガドライブ互換機では意図した音楽が流せるかは不明だが、おそらく再生できないだろうとされている。

 特殊な形式のアルバムとなるので、音楽を担当したRemute氏だけでなく、グラフィック担当のExocet氏、そしてプログラミング担当としてKabuto氏がクレジットされている。

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(画像はBandcamp | 「Technoptimistic」より)

 Remute氏がこういった変わった形で自身のアルバムをリリースしたのは、今回が初めてではない。2017年にリリースしたアルバム「Limited」は、記憶容量1.44MBの3.5インチフロッピーディスクとしてもリリースされている。また、レトロゲーム機をミュージックプレイヤーにするという試みは、特にチップチューンのジャンルでは一般的と言えるかもしれない。2016年に漫画家のRIKI氏がファミコンカセットを利用したアルバム「8BIT MUSIC POWER」をリリースしている。

 今後もさまざまなゲームコンソールをミュージックプレイヤーにする試みは続いていくだろう。もし家に稼働するメガドライブをお持ちであれば、「Technoptimistic」で新作メガドライブゲームを楽しんでみてはいかがだろうか。

ライター/古嶋誉幸

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ライター
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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros

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