3Divisionは都市設計シム『Workers & Resources: Soviet Republic』の早期アクセス販売をSteamにて3月16日より開始する。価格は25ドル。早期アクセスや1年から2年を予定している。
『Workers & Resources: Soviet Republic』が一般的な都市設計シムと違う点は、プレイヤーが運営するのが社会主義国家というところだ。ゲームを開発する3Divisionはスロバキアに拠点をおいており、同国はまさにソビエト連邦の社会主義の影響を大きく受けた共和国だ。ソ連に影響を受けた共和国を運営する本作は、スロバキアをモデルにしていると考えられる。
ゲーム開始時は貧しい農業国だが、ゆくゆくは世界に名を馳せる工業大国を目指す。ゲームの施設は1960年代から1990年代ごろのソ連のスタイルを踏襲しているため、普通の都市設計シムとは一風変わった都市づくりが出来るだろう。
産業を発展させるためには、資源が必要になる。たとえば服を作るためにはまず布を作る資源を得る必要がある。市民が購入できる服を作るには衣料品工場も必要となるだろう。石油、コンクリート、鉄鋼、木材。国内のありとあらゆる製品を作るための資源を得なければならない。
資源を加工する工場ができれば、さらに必要になるのは操業する市民だ。すべての労働者は毎日仕事をこなす。しかし、彼らには彼らの望みもある。ゲーム開始時には食料さえあれば満足できる素朴な人民ばかりだが、工業化が進んでいくと新たな欲望が生まれる。より良い食料、きれいな服、アルコール。また、映画館や酒場といった施設も必要になるだろう。市民を幸福に保つことは、ゲームの重要な要素だ。
また、市民には教育度も設定されている。十分な教育が与えられなければ、彼らは簡単な仕事をこなすことしか出来ない。教育を十分に施せば、教師や研究者、あるいは特別な技能を必要とする工場で働くことも出来る。これ以外にも、健康、安全、アルコール依存といった様々なパラメーターが設定されている。
人民と生産施設が順調に可動してくれば、今度は製品を運搬する必要も出てくるだろう。鉱山の近くに製鉄所を配置することも、遠くの鉱山から採掘した鉄鉱石を鉄道を使って製鉄所に運ぶことも出来る。交通網は資源と人民を運ぶ重要な設備となる。
ゲームは経済・金融システムもシミュレートされており、国内だけでなく世界経済も再現される。加工するための資源を輸入に頼ることも、あくまで国内での自給自足を目指すことも可能だ。資金と資源を無限に使うことが出来るサンドボックスモードも用意されているので、思うままの方法で自国を発展させることも出来る。
早期アクセス版から製品版へと開発を進めるに当たり、新たな建築物や交通手段、さらにデモや亡命といった市民の起こす事件も実装されるという。プレイヤーによるフィードバックや提案も広く募集しているとのことなので、興味を持った方は早期アクセスがスタートする3月16日を待ってほしい。
ライター/古嶋誉幸