Microsoftは定額制のゲーム遊び放題サービス「Xbox Game Pass for PC」を発表した。これまでXboxで展開されてきた月額9.99ドルの「Xbox Game Pass」に続く遊び放題サービスとなるが、サービス自体はPCゲーミングに特化したものとなる。
「Xbox Game Pass for PC」にはObsidianやinXileといったMicrosoft関連デベロッパーだけでなく、Bethesda SoftwareやDeep Silver、Devolver Digital、Paradox Interactive、SEGAなど75社が参加し、100本以上のゲームしサービス加入者に向け提供する。対応作品は毎月追加される予定だ。
さらに「Xbox Game Pass for PC」の加入者向けサービスとして、ライブラリにあるゲームを単品で購入しようと思った場合には最大20%、関連するゲームDLCおよびアドオンに対しては最大10%の割引が適用される。「Xbox Game Pass for PC」加入中に気に入ったゲームがあれば、割引を受けた状態で購入して、「Xbox Game Pass for PC」の購読をやめた後も遊ぶことができる。
Microsoftは、もともとXbox Game Passをほかのプラットフォームに持ち込むことに前向きだった。2018年10月には同サービスをPCへ対応させ、さらにクラウドゲーミングサービス「Project xCloud」をXbox Game Passに含める構想を発表している。現時点で「Project xCloud」の対応には触れられていないが、こちらも今後発表が行われるだろう。
またMicrosoftは今後、「Xbox Game Pass for PC」やMicrosoftストアだけでなく、ほかの選択肢でも自社ブランドのPCゲームを提供することを今回公言した。
Microsoftは3月にMicrosoftストアだけでなくSteamでも『Halo:The Master Chief Collection』をリリースすることを発表したが、さらに『Gears 5』、『Age of Empires』シリーズ3作のリマスターである「Definitive Edition」もリリースすることを決定したという。今後もファンの反応を見ながらSteam以外の他のストアでも販路を増やしていくとのこと。
またObsidianやinXileなどMicrosoft傘下のデベロッパーで構成されるXbox Game Studiosの今後の作品には、音声チャット、テキストチャット、チームメイト検索、フレンドリスト、PCとコンソール間でのクロスプレイなどの機能が含まれることも発表された。ゲーム内に各種機能が標準搭載されているため、Steam版とMicrosoftストア版でマルチプレイできないといったプラットフォーム間の問題は起きないようになる。
このほかにも、Windows 10の32bitゲームのネイティブサポートも予定されている。64bit版Windows 10を利用している方は、今でも32bitゲームが動いていることをご存知だろう。これはWOW64(Windows 32-bit On Windows 64-bit)と呼ばれるエミュレーション機能を利用して実現している。32bitゲームのネイティブサポートが実現すれば、処理速度や互換性の向上が期待できる。
新作ゲームや「Xbox Game Pass for PC」対応タイトルなどに関するMicrosoftの発表は、現地時間6月9日のXbox E3 2019ブリーフィングで行われる予定だ。
ライター/古嶋誉幸