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ソニック、「サターン」ではなく「ジュピター」へ翔び立つ。木星探索プロジェクトの観測装置のチームロゴデザインに『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』が採用へ

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 セガゲームスは、欧州宇宙機関(ESA)による大型惑星探査プロジェクト「木星氷衛星探査計画JUICE (Jupiter Icy Moon Explorer)」に搭載される電波・波動観測装置のチームロゴデザインが『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の主人公ソニックに決定したことを発表した。

 この決定はESAがセガゲームスに掛け合って実現したものだ。電波・波動観測装置RPWI (Radio and Plasma Wave Investigation)の東北大学大学院理学研究科の笠羽康正教授が日本側の代表を務めており、チーム代表のヤン・エリク・ワーランド博士をはじめ、ソニックに思い入れの強いメンバーが多かったことが打診につながったという。

 「JUICE」は太陽系と地球の成り立ちの秘密を探るため、木星の衛星ガニメデを調査するために立ち上げられた計画だ。木星はその質量から太陽系をデザインした最重要惑星であり、木星が生まれたからこそ地球も生まれ、海や大気の成分も生まれたのだという。

 木星は巨大なガス惑星であり、分厚いガスに覆われており内部の調査は難しい。しかし、木星の衛星であれば原始木星の材料物質が化石のように残されていることが期待できる。衛星を調査することで原始木星と地球の成り立ち、さらには衛星自体に生命が存在するかも調査することも目的だ。

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(画像はESA「JUICE」公式サイトより)

 2012年に計画が発表され、今後は2022年にアリアン5にて打ち上げ、2029年に木星系に到達する。2032年までにガニメデ周回軌道上に移動し、2033年6月にミッションをすべて完了となる予定だ。

 ガニメデ周回時には地表からわずか高度500キロメートルまで接近し詳細な調査を行う。地球の地図作製、地域観測などを行う地球観測衛星でもかねがね高度700~800キロメートルで飛行しているため、JUICEではかなり詳細な地表の状態が観測できるだろう。

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(画像はセガハード大百科・セガサターンより)

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(画像はセガハード大百科・メガドライブより)

 セガで惑星の名前と言えば、「セガサターン」を思い出す読者が多いだろう。その名のとおり、同機の名前は太陽系第六惑星である土星から来ている。しかし、セガサターンで『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズは以前の作品の移植である『ソニックジャム』とレースゲームスピンオフ『ソニックR』がリリースされているのみで、ソニックとセガサターンは意外にも関係はあまり深くない。

 今回探査する木星は太陽系第5惑星。セガのゲームハードで言えば、『ソニック』シリーズが初めてリリースされたメガドライブが5番目に当たる。また、かつてセガは「Sega Jupiter」と呼ばれる幻のハードプロジェクトに取り組んでいたことが伝えられているが、こちらは未発売で終わっている。

 RPWIチームがどこまで意識しているかは不明だが、ソニックファンとして5番目の惑星への探査機にソニックを起用したのは、たまたま好きだったからというだけでは無いように思える。セガは「#世界を旅するソニック」として、社員有志によってソニックの人形とともに世界中の絶景の写真をSNSで共有中。10年後には、「#宇宙を旅するソニック」として木星とソニックのツーショット写真がアップロードされることだろう。

ライター/古嶋誉幸

ライター
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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros

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