高難度アクションゲーム『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』(以下、SEKIRO)の最速クリア記録がついに22分の壁を破った。Amorphis氏の22分8秒のタイムを破ったのはLilAggy氏だ。ルールは進行度を問わず最速でゲームをクリアするAny%で、「修羅エンディング」のタイムとなる。
『SEKIRO』のスピードランは大きな話題となったボス「鬼庭刑部雅孝」のスキップを筆頭に、その後も「赤鬼」、「火牛」、「獅子猿」のスキップ方法が発見され、クリアタイムは大きく短縮された。
また、ルートの最適化も進んでおり、『SEKIRO』ならではの空中を泳ぐ“エアスイム”や、“OoB”(Out of Bound)と呼ばれる壁抜けテクニックも、大きなタイム短縮につながった。
現在はタイムの大きな短縮から、個々の技術の最適化とボスのランダム行動を味方につけ数秒の時間短縮を狙う成熟期に入りつつある。
LilAggy氏は数日前に21分41秒のタイムを出し、さらにその後、上記の21分37秒の記録を達成した。同じ時期にLilAggy氏だけでなく、pasiflora氏も22分切りを達成している。
Fin du tournoi online, voici les finalistes du #BarriereSpeedrunShow 👏
— Barriere Esport Tour (@BarriereEsport) February 14, 2020
Rendez-vous le 22 février au Casino Barriere Lille pour la grande finale retransmise en direct sur @LeStreamFR 🤩
Billetterie ➡ https://t.co/w0z25LInWN pic.twitter.com/jxCuztfmVf
にわかに『SEKIRO』スピードランが盛り上がっているのは、2月22日にフランスで開かれる「Barrière Speedrun Show」の競技種目のひとつに、本作の「修羅エンディングAny%スピードラン」が選ばれたことも関係している。
この大会は、1月31日から2月13日までに自身のスピードラン動画をショーに登録する事で予選に参加できる。そして上位2名がフランスのカジノ「Casino Barrière」に招待され、1200名の観衆の前で1対1のレースを披露することになる。勝者には4000ユーロ、敗者には1000ユーロの賞金も出る。
競技は『Portal』、『Minecraft』、『Celeste』、そして『SEKIRO』の全4種目だ。
This lad is about to take a 10 hour flight to Paris to go play a video game for 30 minutes 😎 pic.twitter.com/KaT6LztNlE
— LilAggy (@LilAggyTV) February 20, 2020
LilAggy氏とpasiflora氏は、どちらも21分台の記録を持つ実力者で、ショーに登録された記録の差はわずか3秒。そんなふたりが、同イベントの『SEKIRO』スピードランレースでしのぎを削ることになる。
そんな賞金付きの戦いは、前述の予選システムのとおりすでに勝負が始まっており、新たな記録を達成したLilAggy氏がYoutubeに成果を上げる一方、pasiflora氏は自身の腕を磨く様子をストリーミングで配信している。もちろんショーの方は1度きりの大勝負となるので、小さなミスが勝敗を分けることは必至だ。LilAggy氏はすでに現地入りしているようで「30分ゲームをするために10時間かけてパリに来ました」とツイートしている。
はたして世界最速の忍の栄誉を勝ち取るのはどちらのランナーだろうか。「Barrière Speedrun Show」の様子はTwitchでストリーミング中継される予定だ。
ライター/古嶋誉幸