KADOKAWAは、『新クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2020』の販売を本日6月30日から開始した。本書は、「新クトゥルフ神話TRPG」を現代日本を舞台にしてプレイすることができるソースブックとなっている。全160ページ。価格は税込4180円。
昨今、「クトゥルフ神話TRPG」は日本でもますます人気が高まっているが、実は2014年の第7版では大幅にルールが改訂されており、それが「新クトゥルフ神話TRPG」だ。この改訂版は、昨年12月に『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』として、また今年2月には入門用に『新クトゥルフ神話TRPG スタートセット』がそれぞれ発売され、日本でも展開が始まっている。
この新生「新クトゥルフ神話TRPG」は、H・P・ラヴクラフトが創造したクトゥルフ神話の世界観をベースに、正気度(SAN)という特色あるシステムによって、ドラマティックな遊びができることはそのままに、特にキャラクターシートや戦闘システムが大幅に変更されて、合理性と複雑さが増しており、より深みがあるものとなっている。
今回、発売した『新クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2020』は、現代の日本を舞台にして邪神、クリーチャー、カルティストらに立ち向かう探索者をプレイするキーパーのためのソースブックだ。
内容としては、80種以上の職業サンプルや、現代日本の探索者のバックストーリーを創造するためのガイド、現代日本の探索者のためのランダム表、冒険前の探索者の経歴を創造するための経験パッケージが収録されている。これによって、プレイヤーの分身でもある探索者をより個性的にかつ生き生きと創造することができる。
また、『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』でカバーされていなかった、14歳以下の年少の探索者の創造のルールも掲載。ほかにも現代日本でのプレイに臨むキーパーのための詳細で具体的なガイド、シナリオ作成を支援するシナリオグラムとシート類、プレイに使うデータの整理を支援する各種管理シートなどが収録されている。
また比較的短時間でプレイできるシナリオが6本収録されているので、ここから遊んでみるのがいいだろう。なお、本書はあくまでルールブックではなくソースブックとなっているため、事前に『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』でルールを把握しておくことは不可欠だ。
これから「新クトゥルフ神話TRPG」でシナリオを創作したいと思っている人も、身近である現代の日本を舞台にすると、創作もしやすいはず。本書はプレイするだけでなく、「新クトゥルフ神話TRPG」のシナリオ創作の一助となるはずだ。
ライター/福山幸司