『The Last of Us Part II』と『Ghost of Tsushima』では、実際の馬をモーション・キャプチャーに使用。ゲームの中に取り入れられる動物の息吹

 『The Last of Us Part II』のリード・アニメーターであるジェレミー・イェーツ氏は、同作と『Ghost of Tsushima』において、馬のモーション・キャプチャーが行われていることを明らかにした。ジェレミー氏はこのモーション・キャプチャーの撮影を「キャリアの中で、もっとも楽しい3日間だった」と振り返っている。

(画像はTwitterより)

 文明崩壊後の世界が舞台の『The Last of Us Part II』では馬が重宝されており、プレイヤーもエリーが乗る「キラリ」を筆頭にさまざまな馬に乗ることになる。一方で、『Ghost of Tsushima』は13世紀中期の日本を舞台にしており、武士などに馬が活用されていた時代だ。

 こうした時代背景がまったく異なるゲームながら、ともに共通している「馬」という要素。ジェレミー・イェーツ氏にようると、こうした馬の動きの表現はモーション・キャプチャーが使用されており、実際の馬の動きがゲームのなかで取り入れられている。

 ジェレミー氏によると、この馬のモーション・キャプチャーはかなり早い段階から稼動しており、2年間のあいだに微調整されて、洗練されたものが作品のなかで表現されているとのこと。

 また実際のモーションキャプチャは、もともと馬術センターでの撮影を検討していいたが、移動コスト、セキュリティ、柔軟性などの問題から、ソニーのステージを使用することにしたという。ジェレミー氏がツイートした動画では、実際の馬がスタジオでジャンプしているスタントが確認できるが、これはごく一部であり、もしもっとスタントが必要なら、やわらかいダート(競馬に使われる走路)が馬の安全のための条件としてスタジオが選定されていたとのこと。

 馬の安全のためには、床にはベニヤ板を何層に重ねて、さらに世界中から取り寄せたゴムマットを使ったという。撮影範囲内でスタジオの大きさは適切なものだったとジェレミー氏は振り返っている。

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 犬をモーション・キャプチャーとして撮影するのは、『Call of Duty: Ghosts』『METAL GEAR SOLID V』、『The Last of Us Part II』など多くの作品で増えているのが「馬」をモーション・キャプチャーするのはまだまだ珍しいかもしれない。近年では『レッド・デッド・リデンプション 2』が馬のモーション・キャプチャーを使用している。

 こうした制作舞台裏を知ると、ゲームのなかの馬を注意深く観察すると、本物の馬の息吹を感じ取れるかもしれない。

ライター/福山幸司

ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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