30年以上に渡り、自然保護に取り組んでいる国際環境NGOのコンサベーション・インターナショナルは、10月4日(日)の「世界動物の日」を記念し、Nintendo Switchソフト『あつまれ どうぶつの森』内に生物の多様性をテーマにした水上都市「トレジャーアイランド」を建設した。
トレジャーアイランドは、気候変動を始めとするさまざまな環境問題を解決する可能性があると言われている「水上都市」をイメージ。虫取り場や魚釣り場、レストランなど、さまざまな仕掛けが施されており、ゲームを通じて持続可能性や環境問題について楽しく学ぶことができる。
島の住民は、アメリカアカオオカミのチーフやハクトウワシのアポロなど、絶滅危惧種の動物がモチーフになっている。また、虫や魚を捕獲しすぎたユーザーには厳しい罰もあるようだ。
さらに島内には、絶滅種を展示している博物館や、エネルギーを自家発電で賄うための浄水・発電施設、今後失われてしまう食材を使ったレストランがあり、レストランは現実世界にも近日オープンする予定。
トレジャーアイランドでは、夢番地を利用した自由散策と予約制のガイド付きツアーのどちらかで観光することができる。ガイド付きツアーは、特設サイト内の予約フォームから希望の日時を選択して申し込み、直前に配布されるパスワードを入力することで参加が可能。
このほか島内のレストランで出されるメニューを実際に食べられるフルコースや、Nintendo Switch本体と『あつまれどうぶつの森』ソフトのセットが当たるプレゼント企画もあるので、こちらも合わせてチェックしていただきたい。キャンペーンの詳細は、特設サイトで確認できる。
【POINT】
◆トレジャーアイランドは、「国連人間居住計画(UN-Habitat)」で取り上げられた、様々な地球環境の問題を解決する可能性があると言われる「水上都市」をイメージしています。
◆島の住人はすべて絶滅危惧種をモチーフにしたどうぶつたちが暮らしており、遊びに来るユーザーを出迎えます。
◆釣りや虫取りなどの様々なアクティビティで遊ぶことが出来ますが、虫や魚をとりすぎたユーザーには厳しい罰が与えられたりと、随所にゲームを通じて環境問題に触れる仕掛けが施されています。
◆絶滅種を展示している博物館や、今後失われてしまう食材を学べるレストラン、エネルギーを自家発電で賄うための浄水・発電施設など、環境問題や持続可能性について、楽しく学べる要素が盛り込まれています。
◆島に生息する生物の実態を知り、考えるきっかけを提供するため、トレジャーアイランド内で獲れる食材を使用したレストランを島の中と、現実世界にも近日オープンいたします。
【東京海洋大学准教授 勝川俊雄先生 コメント】
世界には、乱獲や海洋環境の破壊など多くの問題が存在する。
現在、海洋漁業資源の約33%が過剰に漁獲されており、漁業が成り立たない状態まで、水産資源が激減した事例は数多く存在する。
海洋漁業資源の約60%がこれ以上獲る余裕がない状態になっている。日本周辺の水産資源は総じて減少傾向で、漁獲量も直線的に減少している。
漁業だけでなく、気候変動や水質汚染などによる海洋環境の悪化も、海洋生態系に大きな影響を与えている。
人間の活動によって増加している二酸化炭素の多くは海洋に吸収されており、二酸化炭素濃度の上昇による海洋酸性が進行している。
珊瑚や貝など、酸性化に脆弱な生物への影響が懸念されている。
また、マイクロプラスチックなどの海洋ゴミによる汚染も、大きな問題になっている。
(東京海洋大学准教授 勝川俊雄)
ライター/anymo