ゲームデベロッパーのBigpantsは、超常的な世界を飛び回りリングを集めるアクションゲーム『Endlight』の体験版を、海外メディアAlpha Beta Gamerにて公開した。製品版は2021年2月にリリース予定。
体験版は本編と同様、ひとつのステージをたった一度しか遊ぶことができない。また、12月1日(火)に特別な「Alpha Beta Gamerチャレンジ」がアンロックされ、誰でも挑戦できるようになる。
『Endlight』はいわゆるフライトシューティングゲームのトンネルをくぐるシーンが全編で続くアクションゲームだ。各ステージで規定の数のリングを集めると次に進める。
ゲームで特徴的なのがそのビジュアルだ。リングを取るごとにグラフィックは大きく歪み、数個連続して取るともはや前が見えないほどに視界がめちゃくちゃになる。その歪み方はチュートリアル中でも容赦なく、操作説明が読めなくなるほどだ。
めまいのする圧倒的なグラフィックは、国際的なインディーゲームのコンペティション「IndieCade」にて、2020年のビジュアルデザイン賞にノミネートされた。
画面いっぱいに幾何学的なキューブがうごめき、リングを取るごとに視界が歪む。難度は自機のスピードではなく、画面を覆い尽くすキューブの密度によって上がっていく。
12万個ものキューブが登場するため、どれだけゲームの腕があってもすべてを避けるのはまず不可能だろう。そのため、機体を守るシールド管理が重要になる。シールド管理といっても単純で、障害物にぶつかれば減り、リングを取ると回復することだけを意識すればいい。
生きるためにも、ゲームをクリアする為にも、リングの場所を見逃さないことが重要だ。
ゲームのもうひとつの大きな特徴は、すべてのステージは一度クリアしてしまうと二度とプレイできないという点だ。少なくとも体験版では、ゲームオーバーになっても何度でもステージに挑戦できる。しかし、クリアしてしまった時点でそのステージはもう遊べない。また、何度もゲームオーバーになり続けるとギブアップすることもできる。
なお、Steamストアページには、「どんなに下手くそでもクリアできる」と書かれている。
製品版はリリース時に「手作業で作られた自動生成ステージ」が100個遊べる。そして、リリース後2ヶ月ごとに25ステージが3年間無料のDLCとして追加され続ける。1年で150ステージ、3年で450ステージが追加される計算だ。最終的なステージ数は600以上となるという。
しかし、これらはすべて年に1度の挑戦への準備に過ぎない。毎年1回チャレンジイベントが行われ、3年間の集大成となる「ファイナルチャレンジ」は2024年3月2日になると予告されている。
最初の年次チャレンジが、体験版の「Alpha Beta Gamerチャレンジ」となるわけだ。
「ゲームではなく暴力」、「あなたは何も学ばない」と説明されているとおり、『Endlight』は常に画面はぐちゃぐちゃ、ゲームを学んで上手く操作するというよりたまたま通りかかった所にリングがあって助かるような、運で生き延びるゲームだと強く感じる。
3年間という長期間無料DLCをリリースしし続けるという開発姿勢や、たった一度クリアすれば終わりというゲームの設定など、プレイヤーだけでなく開発者にとってもおもしろい挑戦を掲げているゲームだ。
ゲームに興味がある方は、Alpha Beta Gamerから体験版をダウンロードして、ゲームがどのような暴力なのかを確かめてみて欲しい。