パブリッシャーのRaw Furyは、2020年10月にPC向けに発売された一人称視点アドベンチャーゲーム『The Signifier』を、『The Signifier: Director’s Cut』としてPlayStation 4、PlayStation 5、Xbox Series X|S、XboxOneで2021年内にリリースすると発表した。
『The Signifier』はAIや調査、実験心理学が織り交ぜられたテク・ノワール系ミステリーアドベンチャーだ。プレイヤーの分身となるのは、AIと心理学の専門家であるフレデリック・ラッセル。彼は記録された感覚と頭の中にある無意識領域を調査を可能とする技術、「実験的脳深部スキャナー」の主要研究者。この研究の成果を使って、世界最大のテクノロジー企業の副社長の殺人事件を調査することになる。しかし、調査を進める中で巨大な陰謀に巻き込まれていく。
🧠The Signifier: Director's Cut is coming to PC & Mac April 22nd🧠
— Raw Fury | MOONSTONE ISLAND IS OUT NOW ON SWITCH! (@RawFury) April 6, 2021
We're incredibly excited to bring you the definitive edition of 2020’s psychological tech-noir thriller together with @play_me_studio! https://t.co/nLhUMn7noK pic.twitter.com/9kfNvPGDU7
プレイヤーは現実と客観的な記憶の世界、そして主観的な夢の世界の3つを行き来しながら、この殺人事件と陰謀の謎を追うことになる。一人称視点アドベンチャーだが、プレイヤーを突然驚かせるジャンプスケアはない。現実と奇妙な世界を行き来して謎を解こう。
2020年12月、開発者であるデイビッド氏がゲームには誇りを持っているが、カットしたコンテンツや不足していた描写、そしてその過程で失われた詳細があったことを明かした。そうしたコンテンツを追加し、発売後に受けたフィードバックを元に完全版製作の決意をSteamなどで表明していた。
『The Signifier: Director’s Cut』ではアニメーションやグラフィックのアップグレードのほか、新しい記憶、ダイアログ、そしてエンディングを追加する。プレスリリースによると、キャラクターへの深い洞察を与えるエピローグ、読み込み時間やフレームレートの改善、4K対応、そして新たな難度の追加なども予定されている。
なおSteamとGOG、Humble Storeで販売されたオリジナルの『The Signifier』に向けては、現地時間4月22日に無料でディレクターズカット版のアップデートが配信される。
先行して販売されているPC版は日本語には未対応、コンソール版も日本での発売は未定となっているが、現実、記憶、夢の3つの世界を行き来しながら謎を解く『The Signifier: Director’s Cut』は非常に興味深いタイトルとなっている。PCとMac版は現地時間4月22日にリリース、コンソール版は2021年内に発売予定だ。
ライター/古嶋誉幸