ソニーは、コミュニケーションサービス「Discord」と新たなパートナーシップを結んだことをSIE.Blogにて発表した。
2022年初頭にもコンソールとモバイルのPSN上でDiscordを提供することを目指し、すでに取り組みを始めているという。また、SIEがDiscordへとシリーズHのラウンドの少額投資をしたことも明らかにされている。
Discordは2015年からスタートした基本無料のコミュニケーションサービスで、「サーバー」単位でのコミュニティ管理や低遅延および高品質な通信が特徴。サービスはPCやモバイル向けにしか提供されていないが、2020年12月時点で月間アクティブユーザー数が1億4000万人を突破するなど、ここ数年間にわたりゲームコミュニティの定番の交流ツールとして急速な成長を遂げていった。
ビジネスモデルに関しては、さまざまな特典を付与する有料の「Nitro」サービス以外には、2018年にゲーム販売のサービスを開始するも1年ほどで終了するといった動きを見せていた。昨年末には1億4000万ドルの資金調達に成功。また今年3月にはMicrosoftがDiscordを買収しようとしているとのニュースを業界メディアVentureBeatなどが独自の情報筋で報じ、その後は破談になったと伝えられるなど、動向に注目が集まっていた。
簡単なアカウント連携機能を除けば、これまでDiscordはPlayStationやXbox、Nintendo Switch上で使用することができなかった。現時点でDiscordがどのようにPSNに統合され、どういったサービスが提供されるのかは明らかにされていないが、単純に「PlayStationでゲームをプレイしながらDiscordを通じてボイスチャットができる」という機能が追加されるだけでも喜ぶゲーマーは多いだろう。
もちろん、PlayStation側にとっても、Discordの分厚いユーザーベースをPSNへと繋ぐことができるのは、大きな利点となるはずだ。今後の続報に注目したい。
文/ishigenn