インディーゲーム開発に必要な活動を収録した書籍『インディーゲーム サバイバルガイド』発表。ストア登録、グッズ制作、契約、法律、助成金など徹底ガイド

 個人ゲーム開発者の一條貴彰氏と技術評論社は、書籍『インディーゲーム サバイバルガイド』を発表した。インディーゲーム開発の活動に必要な事務作業などについて解説した書籍となっている。発売は2021年を予定。

 『インディーゲーム サバイバルガイド』は、ゲームを完成させて生計を立てていくために必要な活動についてまとめられている書籍。個人・小規模チームのゲーム開発者のうち、「ゲーム開発の活動で食べていきたい」と考えている人に向けて執筆されている。

 ゲームプログラミングなどの技術的側面や、ゲームデザインなどには一切触れず、それ以外のやらなければいけないことを紹介。ライセンスやクレジットの表示、チュートリアル実装、コントローラーやサウンドの設定、端末引っ越し機能、多言語対応にはじまり、ゲームを沢山の人に知ってもらうために必要な宣伝活動のポイントを紹介。宣伝画像やトレーラームービーの制作、プレスリリースの送付とSNS運営、そしてイベント出展のコツなどを解説する。

 ほかにもSteamやApp Storeにおけるストア登録や広告と課金、パブリッシャーとの契約、資金決済法や個人情報保護法などの注意すべき法律についても網羅。またゲーム開発を継続するために、グッズ制作やセールの実施、副業や助成金などについてもガイドする。

(画像はTwitterより)

プレイステーションやセガサターンの“ローポリ”は進化の過程で生まれたあだ花ではない。とあるゲーム作家が「レトロポリゴン」の魅力を伝えるために自らゲームを作った理由。

 本書の著者は、個人ゲームクリエイターで、ゲーム開発ツール事業を支援している会社HEAD-HIGHの代表である一條貴彰氏。ローポリゴンの先駆的にリバイバルしたサバイバルホラー『Back in 1995』を開発した人物として知られ、著書に『Unityゲーム プログラミング・バイブル』(共著)、『Unityサウンド エキスパート養成講座』などを持つ。

 また執筆協力として『Strange Telephone』のゲームクリエイターyuta氏、ジャンル複合ライティング業者の葛西祝氏、ゲームライター/シナリオライターの秦亮彦氏、さらに監修としてインディゲームのパブリッシャーであるPLAYISMが名を連ねている。

 本書は鋭意制作中となり、2021年に発刊予定。『アンリアルライフ』、『果てのマキナ』、『Tap Trip Town』、『くまのレストラン』、『カニノケンカ』、『ジラフとアンニカ』、『ALTER EGO』、『グノーシア』などのインディゲームクリエイターのインタビューや対談も含まれており、盛りだくさんの内容となっていそうだ。


『インディーゲーム サバイバルガイド』の構成:


第1章:誰でもゲームを全世界へ販売できる時代
■ゲームづくりをどう始めて、どう続けていくのか
■どんな順番でキャリアを進めるべきか?
■インディーゲームに関する日本固有の特徴
第2章:ゲームを「完成させる」ために必要なこと
■予算の想定
・開発PC、ツールやエンジンライセンス、素材制作依頼、ストア登録費用、イベント出展■費用、サーバー費用
■ツールを使ったプロジェクト管理
・プロジェクト管理ツール、データの量産、パラメータ量産、パージョン管理ツール、データバックアップ
■画像や音声素材の管理
・販売アセットの利用と注意点、フォント、素材制作依頼、依頼予算、契約と利用範囲
■ゲームの品質を上げる
・ポーズ実装、セーブデータ管理、サウンド機能開発、利用規約やプライバシーポリシー、ライセンスの表示
■ゲームの快適性を上げる
・チュートリアル実装、コントローラーコンフィグ、端末引っ越しとプレイヤー分析、ローカライズ、グラフィックオプションとアクセシビリティ
■デバッグとリファクタリング
・デバッグメニュー、オートプレイ、テスト、パフォーマンスプロファイル、最適化、QA
第3章:ゲームを「知ってもらう」ために必要なこと
■宣伝と告知活動の戦略
・競合調査、キーアートとスクリーンショット、トレイラームービー、プレスキット、公式サイト、海外宣伝、インフルエンサー活用
■プレスリリース
・書くべきこと、添付書類、権利関係、配信
■フォーラムとSNSと運営
・開発進捗、ファンとの交流、Discord活用
■デモ版の開発
・展示用、メディア評価用、ベータ版、体験版、アーリーアクセス
第4章:ゲームを「配信する」ために必要なこと
■税金と法律
・開業または法人化、税務、確定申告、経費計上、売上管理、配信日の検討、海賊版対策、売上分配
■パブリッシャーとの契約
・パブリッシャーの役割、レベニューシェア、ミニマムギャランティー、契約条件、契約事例、開発資金提供
■ゲームに関する法律
・特定商取引法、資金決済法、景品表示法、電気通信事業法、個人情報保護法、プロバイダ責任制限法
■スマートフォンゲームの手続き
・ストアルール準拠、アイコンとスクリーンショット、フィーチャー、アプリ内広告、広告SDK、アプリ内課金
■PC/家庭用ゲーム機の手続き
・Steam登録、米国納税者番号、実績実装、デジタルグッズ、家庭用ゲーム機開発の申請、レーティング取得
第5章:ゲーム開発を「継続」するために必要なこと
■イベント出展
・ファンへの紹介、アワード獲得、メディア掲載、主なイベント紹介、申込みと什器準備、チラシ制作、ポスター制作、金銭管理、感染症予防
■ファンとの交流
・グッズ制作、インバウンドマーケティング、ファンアート、二次創作ガイドライン、動画配信ガイドライン、誹謗中傷を受けたとき
■ゲームのアップデートとエンドコンテンツ
・修正パッチ、DLC、デイリー報酬、ギルド、対戦、LiveOps、UGC
■セールの実施
・割引率の考え方、セールのタイミング、デイリーセール
■ゲーム売上以外の収入
・グッズ販売、助成金、コンテスト、パトロンサービス、インキュベーションプログラム、副業、IPコラボ

 

※内容は変更になる場合があります。

ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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