パブリッシャーのDevolver Digitalは、「Steam Next Fest」の開催にあわせ、南アフリカに拠点を置くゲームスタジオFree Livesが開発する自然育成ストラテジーゲーム『Terra Nil』の体験版を6月17日(木)に配信した。
自然育成ストラテジー『Terra Nil』の無料体験版がSteamにて配信開始https://t.co/iHfE2ACj0S
— 電ファミニコゲーマー (@denfaminicogame) June 18, 2021
大地を浄化して自然を取り戻し、生態系を復活させよう。豊かなアニメーションで緑が広がる爽快感に満ちたプレイ体験 pic.twitter.com/osYz1C7tUQ
『Terra Nil』は、多様なユニットを設置して街を発展させる都市開発ゲームと同様のシステムながら、目的は正反対の“逆”都市開発ゲーム。プレイヤーは汚染された不毛な土地を浄化して緑を再生し、生態系の復活を目指す。
以前に本作の紹介記事を書いた縁もあり、体験版をプレイしてみた。
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風が吹きすさぶ汚染された大地に枯れ果てた木や岩が点在する、寂寥感漂う場面からチュートリアルが始まる。初めに必要なのは電源の確保だ。風力で発電するタービンを設置すると、周辺に土壌を中和する浄化ユニットが配置できるようになる。すると今度は汚染から回復した地面を灌漑装置で潤し、緑が生い茂っていく──
こうしたプロセスを繰り返しながら土地の再生や生態系の復活を経て、豊かな自然だけを残しエリアを去るのが最終目標だ。
スタジオジブリ作品に影響を受けたという、手書き風の美しいグラフィックに目を奪われる本作だが、実際に触れてみるとアニメーションの滑らかさと相まって心地のよいプレイ体験が得られた。特に灌漑装置をセットして周囲を草木が覆っていく瞬間は爽快で、何度も試したい気持ちにさせられる。
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しかしながら難易度の高さも実感した。設備の設置にかかるコストの調整はシビアで厳密なリソース管理が求められるため、配置する場所や方向を見極めながら上手く効率化を図らなければならない。また、ステージの進行とともに設備の種類が追加され複雑さを増していくので、穏やかなBGMに癒されながらリラックスして楽しもう。
開発元のFree Livesはこれまでに、ハリウッド映画をオマージュした『Broforce』や動く男性器の青春ドラマを描く『Genital Jousting』といった強烈な個性を持つ作品を手がけてきたゲームスタジオだ。作風をガラリと一新した本作だが、ユニークな面白さに変化はない。体験版はSteamのストアページから無料でダウンロードできるので、ぜひこの機会に触れてみてほしい。
本作はPC(Steam)での対応が予定されており、発売の時期と価格はともに未定となっている。なお、製品版ではKakehashi Gamesの翻訳による日本語でのプレイも可能になるとのことだ。
ライター/dashimaru