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フロムの宮崎英高氏、過去作で“もっとも誇りに思うボス”として『デモンズソウル』の「黄衣の翁」。開発中の困難を乗り越え実装した一体と振り返る

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 ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PlayStation Studiosの開発者たちに「フロム・ソフトウェア作品が手掛けた最高のボスはなにか」を聞き、PS.Blogにて掲載した。

 また英語版の同記事では、宮崎英高氏もコメントしており、『デモンズソウル』の「黄衣の翁」を「もっとも誇りに思うボス」として挙げている。

 今回のPS Blogが掲載した記事は、PlayStation Studiosの開発者たちにフロム・ソフトウェア作品の思い出に残るボスやお気に入りのボスを選んでもらい語ってもらうというもの。

フロム宮崎氏、一番誇りに思うボスは『デモンズ』の黄金の翁_001
(画像はフロム・ソフトウェアが手掛けた最高のボスをPlayStation Studiosの開発者たちが思い出と共に振り返る! – PlayStation.Blog 日本語より)

 インソムニアックゲームズ、Nixxes Software、Firesprite、ベンドスタジオ、Bluepoint Games、サンタモニカスタジオ、ノーティードッグといったスタジオが、『デモンズソウル』、『ダークソウル』シリーズ、『Bloodborne』、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』からそれぞれ思い出に残るボスを語っている。

 そのなかで英語版PS.Blogは、フロム・ソフトウェアの代表取締役社長、ディレクターの宮崎英高氏からもコメントも掲載されており、思い出に残るボスとして『デモンズソウル』から「黄衣の翁」を挙げている。

フロム宮崎氏、一番誇りに思うボスは『デモンズ』の黄金の翁_002
(画像はフロム・ソフトウェアが手掛けた最高のボスをPlayStation Studiosの開発者たちが思い出と共に振り返る! – PlayStation.Blog 日本語より)

 黄衣の翁は、塔のラトリア3に出現する枯れ果てた老人の姿をしたボス。ただしゲームではこの老人と戦うのではなく、デーモンの力が宿った黄色い衣の頭冠の力で、オンラインを通じて他のプレイヤーが召喚され、その相手プレイヤーと戦うことになる。

 そのため相手のプレイヤーによって最強のボスとなりえることがある特徴的なボスだ。『デモンズソウル』は協力、対戦、幻影、血痕、メッセージなどのオンライン要素が特徴だが、他のプレイヤーがボスとなる仕組みは、本作を象徴するものといえるだろう。もちろん自分が相手のボスとして立ちはだかることも可能だ。

 コメントを寄せている宮崎英高氏によると、この黄衣の翁のゲームデザインは当時多くの反発があったという。マルチ要素を含めた特殊なボスという形もあり、実装面でも面白さでも誰も理解されなかったとのこと。

 だが宮崎氏はこのボスを、ビジュアルデザイン含めて「本当にやりたかったこと」として実行に移し、最終的にはファンが喜ぶ魅力的なボスになったと語っている。そしてこの黄衣の翁を「『デモンズソウル』の開発中のさまざまな困難と苦難を乗り越えて、自分たちがもっとも誇りに思えるものを作ったことを象徴しているボス」として挙げている。

 PS.Blogにはこの他にもPlayStation Studiosの開発者たちが語るフロム・ソフトウェア作品のボスのコメントも掲載されているので、一読してみてはいかがだろうか。

ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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