コナミホールディングスは5月12日(木)、2022年3月期の決算短信を公開した。
こちらの資料によれば、急速に変化する市場環境の中でもデジタルエンタテインメント事業が年間を通して堅調に推移し、アミューズメント事業やゲーミング&システム事業、スポーツ事業ともに復調したことから、全事業での増収増益を達成した。同グループの売上高については、いずれの利益区分においても最高益を更新したという。
結果として売上高は2995億2200万円(前連結会計年度比9.9%増)、事業利益803億1500万円(同25.2%増)、営業利益744億3500万円(同103.6%増)、税引前利益751億6300万円(同111.2%増)、当期利益は548億600万円(同69.9%増)を記録した。
デジタルエンタテインメント事業にあっては『遊戯王 マスターデュエル』をグローバル向けに配信開始し、4月時点で3000万ダウンロードを突破するなど人気を集めている。「遊戯王」の関連としては、グローバル配信から5周年を迎えた『遊戯王 デュエルリンクス』や原作25周年の記念パックの発売、「遊戯王ラッシュデュエル」による若年層のユーザーに向けた認知拡大などの取り組みを行ってきた。
eスポーツでは「東京eスポーツフェスタ2022」にて、『eBASEBALLプロ野球スピリッツ2021 グランドスラム』の決勝大会が開催。また『eBASEBALLパワフルプロ野球2022』を使用した「プロ野球“バーチャル”開幕戦2022」を実施し、プロ野球の開幕を盛り上げつつeスポーツの発展と魅力の向上に向けて取り組んでいる。
当事業では連結売上高2150億1000万円(前連結会計年度比5.3%増)、事業利益は764億2400万円(同4.1%増)となった。
アミューズメント事業においては、依然として新型コロナウイルス感染症の影響が続く。その中で施設向けビデオゲームでは、ダンスゲーム『DANCE aROUND』、クイズゲーム『QuizKnock STADIUM』が稼働を開始。メダルゲームでは『GRANDCROSS GOLD』、『カラコロッタ フローズンアイランド』も稼働をスタートした。
くわえて、アーケードゲームをPCやスマートフォンからいつでも楽しめる「KONAMI AMUSEMENT GAME STATION」(コナステ)も引き続き堅調に推移しているとのことである。
以上の結果、連結売上高は195億1000万円(前連結会計年度比10.6%増)、事業利益は34億9200万円(同44.7%増)を記録している。
ゲーミング&システム事業では、スロットマシン「DIMENSION 27」や「DIMENSION 49」の各種筐体を販売し、パーティシペーション専用筐体として市場展開を行っている「DIMENSION 49」は第20回ゲーミング&テクノロジーアワードにて、栄誉ある「ベストスロットマシン」に選出された。
当事業では連結売上高256億3000万円(前連結会計年度比54.0%増)、事業利益は34億9500万円(前連結会計年度は20億7700万円の損失)となっている。
スポーツ事業では、「温活フィットネス」と「腸活フィットネス」の提供を開始。また、自宅などからでも参加できる「コナミスポーツ オンラインフィットネス」のサービス拡充を推進し、東京都世田谷区には女性限定の少人数ピラティススタジオをオープンした。
こちらの事業にあっては連結売上高419億5700万円(前連結会計年度比15.2%増)、事業利益は7億6700万円(前連結会計年度は58億7300万円の損失)となった。
今後のデジタルエンタテインメント事業を代表するコンテンツとして、すでに配信開始した『eBASEBALLパワフルプロ野球2022』や対戦ミステリーゲーム『クライムサイト』が挙げられている。また、シリーズ13作品を収録した『ティーンエイジ ミュータント ニンジャ タートルズ ザ カワバンガ コレクション』やスマートフォン向けの4人対戦カードゲーム『遊戯王 クロスデュエル』の配信に向けて取り組んでいくとのことだ。
継続した取り組みとしては『プロ野球スピリッツA』や『遊戯王 デュエルリンクス』などといったモバイルタイトルにおいて、高く評価される運営を目指すとしている。大きく話題となった『遊戯王 マスターデュエル』でも、さまざまなレギュレーションでのイベントや大会を開催していく構えである。
以上を踏まえ、次期の通期連結業績については売上高3200億円、事業利益810億円、営業利益765億円、税引前利益765億円、当期利益550億円と予想している。詳細については、コナミホールディングスのIR資料室ページも参照されたい。